AIと社会と法の表紙

AI と社会と法(エーアイトシャカイトホウ)

パラダイムシフトは起きるか?

セキュリティ
著者:
宍戸 常寿/大屋 雄裕/小塚 荘一郎/佐藤 一郎(シシド ジョウジ/オオヤ タケヒロ/コヅカ ソウイチロウ/サトウ イチロウ)
出版社:
有斐閣
出版日:
2020年08月06日頃
ISBN:
9784641126176
シリーズ:
単行本
在庫:
在庫あり
5(1 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
AI社会ブロックチェーンスマートコントラクト著作権医療責任サイバーセキュリティデータ

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書籍紹介

身近になりつつも,未知の部分が大きい AI 。そんな AI が社会に与えるインパクトに,法はどう向き合うのか。公法・私法・基礎法研究者と情報技術の専門家がタッグを組み,座談会形式で考える。論究ジュリストでの好評連載をまとめた待望の 1 冊。
第 1 章 テクノロジーと法の対話

第 2 章 データの流通取引──主体と利活用 (ゲスト:生貝直人・市川芳治)

第 3 章 契約と取引の未来──スマートコントラクトとブロックチェーン (ゲスト:岡田仁志・西内康人)

第 4 章 医療支援 (ゲスト:江崎禎英・寺本振透)

第 5 章 専門家責任 (ゲスト:橋本佳幸・森田 果)

第 6 章 著作権 (ゲスト:奥邨弘司・羽賀由利子)

第 7 章 代替性── AI ・ロボットは労働を代替するか? (ゲスト:笠木映里・佐藤 健)

第 8 章 サイバーセキュリティ (ゲスト:谷脇康彦・湯淺墾道)

第 9 章 フェイクとリアル──個人と情報のアイデンティフィケーション (ゲスト:成瀬 剛・山本龍彦)

第 10 章 これからの AI と社会と法──パラダイムシフトは起きるか?

技書の森解説

AI を組み込んだサービスを企画・開発する立場になると、学習データの利用条件、生成物の著作権、事故が起きたときの責任といった法律の論点が突然自分の問題になります。『 AI と社会と法』は、そうした論点を公法・私法・基礎法の研究者と情報技術の専門家が座談会形式で論じ合う一冊で、法律誌「論究ジュリスト」の連載をもとに、 2020 年 8 月に有斐閣から刊行されました。副題は「パラダイムシフトは起きるか?」。宍戸常寿・大屋雄裕・小塚荘一郎・佐藤一郎という専門の異なる 4 氏が全体を貫く議論の軸を担います。

全 10 章、データ流通から著作権、フェイクまで

第 1 章「テクノロジーと法の対話」で議論の土台を作ったあと、データの流通取引、スマートコントラクトとブロックチェーンによる契約と取引の未来、医療支援、専門家責任、著作権、 AI ・ロボットは労働を代替するかという代替性の問い、サイバー セキュリティ、そしてフェイクとリアルをめぐる個人と情報のアイデンティフィケーションへと進み、最終章で「これからの AI と社会と法」を総括します。第 2 章から第 9 章には各分野のゲスト研究者を 2 名ずつ迎え、技術の実像と法解釈の両面から検討する構成です。

結論集ではなく、問いの立て方を学ぶ本

体系書のように整理し終えた結論を与える本ではありません。座談会という形式が示すとおり、答えの定まっていない問題について、異なる専門の論者が互いの前提を確かめ合いながら論点の輪郭を浮かび上がらせていきます。エンジニアにとっての価値はまさにここで、「 AI と法」の議論では、条文の知識より先に、何が論点でどこに線引きの候補があるかという問いの地図が要ります。刊行は 2020 年 8 月なので、その後の生成 AI の普及や各国の立法動向は反映されていませんが、データ・責任・著作権・本人性という論点の骨格そのものは持ち越されており、議論の土台として読む分には古びていません。

AI と法の接点に立つ読者と読み方

向いているのは、 AI 案件で法務部門や弁護士と協働する場面のあるエンジニア・企画職、そして技術と社会の接点を腰を据えて考えたい人です。法律の予備知識は必須ではありませんが、対話の応酬を追う読書なので、結論だけ拾い読みする使い方には向きません。法務との協働では、技術の中身を相手の言葉で説明する力も同じくらい重要になります。その鍛え方は 非エンジニアに技術を伝えるための読書 が参考になります。最終章まで読み終えたとき、副題の「パラダイムシフトは起きるか?」という問いが、他人事ではなく自分の設計判断に返ってくる感覚が残るはずです。

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