現場で使える! 機械学習システム構築実践ガイド デザインパターンを利用した最適な設計・構築・運用手法
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- 著者:
- 澁井 雄介(シブイ ユウスケ)
- 出版社:
- 翔泳社
- 出版日:
- 2022年11月14日
- ISBN:
- 9784798173405
- シリーズ:
- AI & TECHNOLOGY
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
技書の森解説
機械学習のモデルを作れるようになった後に待っているのは、そのモデルを既存のシステムや業務の流れにどう組み込むかという問題です。『現場で使える! 機械学習システム構築実践ガイド デザインパターンを利用した最適な設計・構築・運用手法』 (澁井 雄介 著、翔泳社、2022 年 11 月 14 日発売) は、この問題を需要予測システムや違反検知システムなどの事例で解説する本です。版元は対象読者を AI エンジニアとシステムエンジニアとしており、ケーススタディとして機械学習を実用化するための課題設定、ワークフロー設計、システム開発、チーム設計を学べると案内しています。
前著のデザインパターンから、事例で学ぶ組み込みの実践へ
版元の紹介文によると、本書は同じ著者の前著『AI エンジニアのための機械学習システムデザインパターン』 (翔泳社、2021 年 5 月刊) では触れられなかった、機械学習システムを構築するうえで実際に発生する課題を想定し、動いているシステムやワークフローに機械学習を組み込む方法を解説しています。前著がシステムの設計の型を主題にした書名であるのに対して、本書は具体的なシステムを題材にしたケーススタディの形をとります。版元の著者プロフィールによれば、著者は刊行時に Launchable Inc に所属する MLOps エンジニアで、前々職のメルカリで機械学習をシステムに組み込むデザインパターンを執筆、公開したと紹介されています。
全 4 章の構成、課題とチームから 3 つの事例へ
目次は第 1 章「課題、チーム、システム」で始まり、第 2 章「需要予測システムを作る」、第 3 章「動物画像アプリで違反検知システムを作る」、第 4 章「動物画像アプリの検索に機械学習を活用する」と続く 4 章の構成です。版元が公開している目次は章題までで、節の構成は確かめられません。NDL の書誌には、機械学習システムのサンプル付きと注記されています。
機械学習を動いているシステムに組み込む難しさ
機械学習を使うシステムが通常のソフトウェアと違うのは、振る舞いがコードだけでなく、学習に使ったデータによって決まる点です。データの傾向が変われば同じモデルでも予測の質が落ちるため、学習、評価、リリース、監視を繰り返す仕組みが要ります。この一連の運用を実践の体系としてまとめたものが MLOps で、モデルの精度に加えて、推論を定期的にまとめて行うのか、リクエストのたびに返すのか、予測を受け取る業務の側がどう使うのかといった設計の判断が成否を左右します。一般に、予測値を業務の計画に渡す仕組みと、投稿などを判定して人の確認につなぐ仕組みでは、求められる応答の速さも、誤りが許される度合いも大きく違います。利用者に見せる並び順を学習で変える仕組みでは、その変更が利用者の行動にどう効いたかを A/B テスト のような比較で確かめる手順も欠かせません。一般に、こうしたシステムでは、モデルを作る人と、システムを作って運用する人の役割分担が問われます。
AI エンジニアとシステムエンジニアが一緒に読む価値
版元が挙げる対象読者は AI エンジニアとシステムエンジニアの両方です。そのため、モデルを作る側と、そのモデルを載せるシステムを作る側が同じ事例を見ながら、どこまでを誰が担うかを話し合う共通の材料として使えます。一方で、版元の紹介文は機械学習のアルゴリズムや学習の手法そのものの解説を学べる内容に挙げていないため、モデルの作り方を基礎から学びたい場合は、機械学習とディープラーニングの本の選び方 から入門書を先に選ぶほうが近道です。社内でモデルの試作まではできたのに、業務のシステムに組み込む段階で止まっているチームや、前著でデザインパターンを学び、それを実際の課題にどう当てはめるかを確かめたい人にとって、本書は 3 つの事例を通じて課題の立て方からチームの組み方までを見通せる一冊です。
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