生成 AI のプロンプトエンジニアリング

セイセイエーアイノプロンプトエンジニアリング

信頼できる生成 AI の出力を得るための普遍的な入力の原則

生成 AI のプロンプトエンジニアリングの表紙
プログラミング
著者:
James Phoenix / Mike Taylor / 田村 広平 / 大野 真一朗 / 砂長谷 健 / 土井 健(ジェームズ フェニックス / マイク テイラー / タムラ コウヘイ / オオノ シンイチロウ / スナハセ タケル / ドイ ケン)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2025年07月09日頃
ISBN:
9784814401246
在庫:
在庫あり
3(2 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
プログラミング生成 AIプロンプトエンジニアリングLLMAI 応用AI 開発自然言語処理画像生成AI 評価AI ベストプラクティスAI ハルシネーション対策

なぜ注目されているか

言及数
76位
総合171位 ↓ 5 ランクダウン 言及 32 件・うち記事 30 件を掲載
出版前出版日091820222023202420252026

書籍紹介

モデルが進化しても通用する普遍的アプローチが身につく!
生成 AI の活用が進む中で注目される、プロンプトエンジニアリングの包括的な解説書。GPT-3 以降の知見をもとに、LLM や画像生成モデルに共通する原則と実践手法を体系化しています。基本原則の解説はもとより、ハルシネーション対策や出力の安定化、評価の視点など、現場で役立つ実践的な内容を多数収録。生成 AI のツール群を使いこなす際に押さえるべき知識を網羅的に扱っています。モデルが進化しても通用する普遍的アプローチが身につく、エンジニア必携の一冊。

技書の森解説

チャット画面で生成 AI に指示を出して満足のいく答えを得ることと、同じ処理をソフトウェアに組み込んで何千回も安定して動かすことの間には、大きな隔たりがあります。『生成 AI のプロンプトエンジニアリング』 (James Phoenix、Mike Taylor 著、田村広平、大野真一朗 監訳、砂長谷健、土井健、大貫峻平、石山将成 訳、オライリー・ジャパン発行、オーム社発売、2025 年 7 月刊、B5 変型判) は、その隔たりを埋めるための原則と実践手法を、テキスト生成の LLM と画像生成モデルの両方について体系化した翻訳書です。原書は Prompt Engineering for Generative AI で、副題「信頼できる生成 AI の出力を得るための普遍的な入力の原則」が主題を端的に示しています。版元は GPT-3 以降の知見をもとに LLM や画像生成モデルに共通する原則と実践手法を体系化し、ハルシネーション対策や出力の安定化、評価の視点など現場で役立つ内容を収録したと案内し、「モデルが進化しても通用する普遍的アプローチが身につく、エンジニア必携の一冊」と紹介しています。紙のほか PDF と EPUB の電子版があります。

全 10 章の構成、5 つの原則から画像生成とアプリ構築まで

版元公式の目次によれば構成は全 10 章で、訳者まえがきと訳者あとがきが付きます。1 章「プロンプトの 5 つの原則」が全体の骨格で、第 1 の原則「方向性を示す」、第 2 の原則「出力形式を指定する」、第 3 の原則「例を示す」、第 4 の原則「品質を評価する」、第 5 の原則「タスクを分割する」の 5 つを立てます。2 章「テキスト生成のための大規模言語モデル入門」はベクトル表現、トランスフォーマー、確率的テキスト生成という仕組みの説明から、OpenAI、Google、Meta、Mistral、Anthropic の各モデルの比較、量子化と LoRA の活用まで扱います。3 章「LLM によるテキスト生成の標準的な手法」は JSON や YAML の生成、要約、テキストのチャンク化、tiktoken を使ったトークン化、感情分析、Least-to-Most、ロールプロンプティング、参照テキストを用いたハルシネーションの回避、メタプロンプティングと、手法を細かく並べる章です。4 章から 6 章は LangChain を用いた高度なテキスト生成手法、Faiss と Pinecone によるベクトルデータベース、ツールとメモリーを使う自律エージェントで、プロンプトテンプレートと LCEL、出力パーサー、関数呼び出し、プロンプトチェーン、埋め込みと RAG、CoT 推論と ReAct、Plan-and-Execute と ToT といった項目が続きます。7 章から 9 章は画像生成に切り替わり、拡散モデル入門、Midjourney による画像生成の標準的な手法 (スタイルの修飾語、ネガティブプロンプト、単語の重み付け、インペインティングとアウトペインティングなど)、Stable Diffusion を用いた高度な画像生成手法 (img2img、ControlNet、Segment Anything Model、DreamBooth のファインチューニングなど) を扱います。10 章「AI を活用したアプリケーションの構築」では、生成 AI によるブログ記事の執筆を題材に、トピックの調査からアウトラインと本文の生成、タイトルの最適化、画像の生成、UI の導入まで、それまでの知識を 1 本のアプリケーションに組み上げます。

確率的に生成する LLM から信頼できる出力を得るという課題

プロンプトエンジニアリングが独立した技術分野として扱われる理由は、LLM の出力が確率的に決まることにあります。同じ指示でも実行のたびに文面が揺れ、根拠のない内容を自信ありげに返すハルシネーションも起こるため、人が画面で読む用途なら許容できる揺らぎが、後続の処理に JSON を渡すような組み込み用途では致命的な障害になります。本書の 5 つの原則は、この問題への対処を「方向性を示す」「出力形式を指定する」「例を示す」「品質を評価する」「タスクを分割する」という、モデルに依存しない操作に分解したものです。出力形式の指定と品質の評価を原則に含めている点は、プロンプトを書き捨ての文章ではなく、テストと評価基準を持つソフトウェア部品として扱う姿勢を表しています。後半の章はこの原則を実装へ落とす道具立てで、モデルが知らない情報は外部から検索して渡す RAG、複数の手順を鎖のようにつなぐプロンプトチェーン、ツールを呼び出しながら自律的に手順を進める AI エージェント が、いずれも「タスクを分割する」と「例を示す」の延長として位置づけられます。画像生成の章を同じ本に収めているのも、修飾語やネガティブプロンプト、単語の重み付けといった操作が、テキスト生成と同じ「入力を設計して出力を制御する」問題であることを示すためだと読めます。

Python で動かす前提と、2025 年刊という時点の注意

前提として求められるのは Python でコードを読み書きできることです。版元は Jupyter Notebook や Google Colab 上で実際にサンプルコードを動かしながら学び進められると案内しており、3 章には Python によるシンプルなチャンク化アルゴリズムの構築、4 章以降には LangChain の環境構築や API の呼び出しが含まれます。機械学習の数学的な前提は必須ではなく、2 章がトランスフォーマーと確率的テキスト生成の仕組みを利用者の視点で説明する構成です。一方で、この分野の本は刊行時点の固定が特に重要です。本書は 2025 年 7 月の刊行で、取り上げるモデルの比較や LangChain の API 名、各サービスの機能は刊行時点のものであり、ライブラリやモデルの更新で名称や挙動が変わり得ます。版元のサポートページには第 1 刷までの正誤表 (2025 年 7 月更新) が掲載されているので、手元の刷数と併せて確認してください。版元の紹介文が「モデルが進化しても通用する普遍的アプローチ」を掲げているのは、こうした変化を前提に、個別の API より原則と手法の分類を持ち帰ってもらう狙いだと理解できます。

向かない人と、エンジニアがこの本を選ぶ理由

コードを書かず、チャット画面での指示の出し方だけを改善したい人には、4 章以降の LangChain、ベクトルデータベース、エージェントの実装は必要以上に重く、1 章と 3 章の一部だけが役に立つ本になります。逆に、トランスフォーマーの内部構造や学習アルゴリズムを数式から理解したい人にとっては、2 章の説明は利用者向けの概観であり、機械学習の理論書の代わりにはなりません。画像生成だけが目的の人は 7 章から 9 章が該当しますが、それだけのために選ぶには前半の比重が大きい構成です。生成 AI の本を仕組みの理解、実装、エージェント開発のどの層で選ぶかについては、LLM / 生成 AI 本ガイド の整理も参考になります。

元が取れるのは、生成 AI を製品や業務システムの一部として組み込む立場のエンジニアで、試行錯誤で見つけたプロンプトの「なぜ動くのか」を原則に還元し、出力の評価とテストまで含めて設計できるようになりたい人です。テキストと画像の両方を 1 冊で扱い、最終章で調査から UI までを持つアプリケーションを組み上げる構成は、断片的な手法をひとつの開発の流れとして身につけさせます。プロンプトを場当たり的に書き換える段階から抜け出したい人にとって、本書はその移行に必要な語彙と手順を与える 1 冊です。

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この本は技書デッキのカードです (攻撃 2 / 2 枚引く / エナジー +1) 図鑑でこの本を見る

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