なぜ注目されているか
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技書の森解説
2008 年 1 月刊行の本書は、 TRON 専門誌『 TRONWARE 』の通巻 109 号にあたります。発行はパーソナルメディア。前号の通巻 108 号が 2007 年 11 月刊なので、年をまたいで間を置かずに続く号であり、 TRON プロジェクトの動きを途切れなく記録してきた媒体の連続性がうかがえます。
四半世紀近く続いてきたプロジェクトを追う専門誌のバックナンバーには、単行本とは違う読み方があります。一冊で体系を学ぶのではなく、興味のある時期の号を起点に前後へたどることで、リアルタイム OS の仕様の話題からユビキタス応用の実験まで、 TRON 系技術がどんな速度で何を積み上げてきたかが時系列で見えてくるのです。本書はその意味で、 2008 年初頭という時点を示す座標の一つです。
内容の水準は組込み技術者やこの分野の研究に関わる読者向けで、 OS やハードウェアの基礎用語には注釈なしで踏み込みます。当時この号を追っていた開発者が読み返せば記録として、後追いで TRON の歩みを調べる人が開けば一次資料として働く。刊行から時間を経た専門誌が持つ二つの顔を、この号も備えています。