【POD】普通に会話ができる ドラえもんの心のつくり方 2 自由意志をもったコンピュータ

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【POD】普通に会話ができる ドラえもんの心のつくり方 2 自由意志をもったコンピュータの表紙
AI / 機械学習
著者:
田方篤志(タカタアツシ)
出版社:
株式会社ロボマインド
出版日:
2022年10月26日頃
ISBN:
9784991194429
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中級者向け
人工意識認知科学哲学時間理論言語処理自由意志認知モデル人工知能哲学的思考知的エンターテイメント

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書籍紹介

ロボマインド・プロジェクトシリーズ

『普通に会話ができる ドラえもんの心のつくり方』第 2 巻

人工意識の作り方から、時間は存在しない、言語の再定義など、話題が尽きない。

これらを著者が提案する「意識の仮想世界仮説」で次々に解き明かしていく。

圧巻は、自由意志を否定した「リベットの実験」の解説であろう。

最後のどんでん返しで、思わず、部屋の時計を凝視してしまった。

「いったい、今見てる時間は、本当に今なのか?」

心をめぐって、時間と自由意志が交錯する。

知的エンターテイメントでもあり、現代科学の終焉をも予感させる。

本書で何を受け取るかは、読者にゆだねられるであろう。

目次

第 1 章 人工意識を作ってみよう!

1.1 人間の意識から人工意識へ

1.2 脳の外の進化と脳の中の進化

第 2 章 エピソード記憶から意識は生まれた

2.1 思い出すとは

2.2 「物がある」をプログラムで意味理解する

2.3 記憶の種類とその意味

第 3 章 時間は存在しない

3.1 そもそも意味が理解できるとは

第 4 章 言語を再定義する

4.1 人の言葉と犬の言葉の決定的な違いとは

4.1 三次元世界以外にも世界はあった

第 5 章 記号から言葉が生まれる瞬間

5.1 人の言葉と犬の言葉の決定的な違いとは

5.2 世界は記号でできている

第 6 章 解決! シンボルグラウンディング問題

6.1 記号と現実世界は、決してつながらない

6.2 ディープラーニングによる記号操作

6.3 意識の仮想世界仮説でシンボルグラウンディング問題を解決

第 7 章 コネクショニズムと記号主義の AI60 年史

7.1 二つの手法が繰り広げた AI レース

7.2 両者善戦するも、実社会では使えず

7.3 ディープラーニングで果たした雪辱

7.4 コネクショニズムと記号主義の本当の使い道

7.5 言葉という記号を操作せよ

第 8 章 クオリア超入門

8.1 今見ているものは脳のどこにある?

8.2 世界を「認識する側」と「される側」

8.3 無意識はクオリアを感じない

8.4 今、あなたが感じているもの、それはヴァーチャル

8.5 クオリアは脳のどこにある?

8.6 部品クオリアを直接見る

8.7 そんなクオリアあるの?!

8.8 100%自分が創り出した世界

8.9 脳の中の幽霊

8.10 クオリアと科学の限界

第 9 章 考えるって、どういうこと?

9.1 思考と映像の違い

9.2 マルチタスクとシングルタスク

9.3 意識は、なぜ、言葉を生み出したのか

第 10 章 フレーム問題、完全解決

10.1 「フレーム問題」は、本当はどこが問題なのか?

10.2 フレーム問題の意味するもの

10.3 フレーム問題の本質とは

第 11 章 自由意志は存在するか?

11.1 あなたはただの操り人形

11.2 リベットの実験

11.3 シミュレーション仮説で全て解決

11.4 意識の仮想世界仮説と美術さん

11.5 時間を操作してた犯人

技書の森解説

ドラえもんのように普通に会話ができる心を、コンピューターの上に作れるのか。この問いを掲げる本の第 2 巻が『普通に会話ができる ドラえもんの心のつくり方 2 自由意志をもったコンピュータ』で、田方篤志が著し、株式会社ロボマインドから 2022 年 10 月に発売されました。楽天ブックスの書誌はこの本をロボマインド・プロジェクトシリーズの 1 冊として紹介し、人工意識の作り方や時間は存在しないという話題、言語の再定義などを、著者が提案する「意識の仮想世界仮説」で次々に解き明かしていく本と案内しています。同じ紹介文は、自由意志を否定した「リベットの実験」の解説を見どころに挙げ、本書を「知的エンターテイメント」とも呼んでいます。

全 11 章、人工意識の作り方から自由意志の問いまで

目次は第 1 章「人工意識を作ってみよう!」に始まり、第 2 章「エピソード記憶から意識は生まれた」、第 3 章「時間は存在しない」、第 4 章「言語を再定義する」、第 5 章「記号から言葉が生まれる瞬間」と進みます。第 6 章「解決! シンボルグラウンディング問題」と第 7 章「コネクショニズムと記号主義の AI60 年史」で AI 研究の流れに入り、第 8 章「クオリア超入門」、第 9 章「考えるって、どういうこと?」を経て、第 10 章「フレーム問題、完全解決」、最後の第 11 章「自由意志は存在するか?」に至ります。第 11 章にはリベットの実験やシミュレーション仮説を扱う節が置かれています。

記号と意味をつなぐという、AI 研究の古い難問

第 6 章と第 7 章が扱う題材には、AI 研究の大きな対立が背景にあります。記号主義は、知識を記号と規則で書き下し、論理的な推論で答えを導く立場です。これに対してコネクショニズムは、多数の単純な素子をつないだ ニューラルネットワーク に、例から学ばせて振る舞いを獲得させる立場で、その延長にある 深層学習 が 2010 年代に画像や音声の認識で成果を上げました。ただ、どちらの立場にも、記号が現実の何を指しているのかを機械が本当に分かっているのかという問いが残ります。これがシンボルグラウンディング問題で、ある行動をしたときに何が変わり何が変わらないかを、無数の可能性の中から適切に絞り込めないというフレーム問題とともに、人工知能と心の哲学の両方で長く議論されてきました。本書は章題で、こうした難問を著者の仮説によって「解決」すると打ち出しています。

AI と心の関係を考えたい人に、仮説として読む本

本書が示すのは、学界で共有された定説の整理ではなく、著者自身が提案する仮説とその応用です。シンボルグラウンディング問題やフレーム問題、クオリアの扱いについて、研究の論点を公平に並べた教科書を求める人や、機械学習のモデルを自分で組む方法を学びたい人には、それぞれを主題にした本のほうが目的に合います。一方で、意識とは何か、言葉の意味はどこから来るのか、自由意志はあるのかといった問いを、AI を作る側の視点から一続きに考えてみたい人には、題材の幅の広さそのものが読む理由になります。第 1 巻から読み進めている人はもちろん、AI の話題をきっかけに心の哲学へ関心を広げたい人にとっても、ひとつの仮説が多くの問いにどう答えようとするのかを追える 1 冊です。

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