3 分間ネットワーク基礎講座改訂新版

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世界一わかりやすいネットワークの授業

3 分間ネットワーク基礎講座改訂新版の表紙
ネットワーク
著者:
網野衛二(アミノ, エイジ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2010年10月
ISBN:
9784774143736
在庫:
在庫あり
4.24(34 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
TCP/IPネットワーク基礎入門通信プロトコルインターネットネットワークプロトコルネットワーク基礎コンピュータネットワークネットワーク理論

なぜ注目されているか

言及数
440位
総合584位 ↑ 6 ランクアップ 言及 9 件・うち記事 6 件を掲載
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書籍紹介

3 分でなっとく、TCP / IP 基礎の基礎。

技書の森解説

ネットワークの勉強は、ケーブルの中を流れる信号も、ルーターが経路を選ぶ判断も目に見えないため、入門書を開いても頭の中に絵が描けずに止まってしまいがちです。『3 分間ネットワーク基礎講座 改訂新版』 (網野衛二 著、技術評論社、2010 年 9 月刊、A5 判) は、博士とネット君という登場人物がネットワークのしくみを基礎の基礎から説明していく形式で、1 講座 3 分の授業を積み重ねて全体像を組み立てる入門書です。版元の案内では、以前の『3 分間ネットワーク基礎講座』の内容を刷新した改訂新版と位置づけられ、副題には「世界一わかりやすいネットワークの授業」が付いています。

全 5 章 44 回の構成、レイヤー 1 から OSI 参照モデルのまとめまで

版元公開の目次によると、構成は全 5 章、第 1 回から第 44 回までの講座と、1 章から 4 章の末尾に置かれた補講 ①〜④ から成ります。1 章「ネットワークの基礎知識」 (第 1 回〜第 10 回) は、ネットワークとは何か、回線交換とパケット交換、LAN と WAN、OSI 参照モデル、カプセル化、プロトコル、TCP/IP モデルを扱います。2 章「信号の伝送と衝突」 (第 11 回〜第 18 回) はレイヤー 1 の役割から信号と衝突、ハブ、レイヤー 2 アドレスとイーサネット、スイッチ、全二重イーサネットへ進み、3 章「IP アドレッシング」 (第 19 回〜第 27 回) でレイヤー 3 のインターネットプロトコル、IP アドレス、サブネッティング、クラスレスアドレッシング、DHCP、ARP、DNS を取り上げます。4 章「ルーティング」 (第 28 回〜第 35 回) はルーター、デフォルトゲートウェイ、ルーティングプロトコル、RIP、ICMP、Echo と Time Exceeded、5 章「コネクションとポート番号」 (第 36 回〜第 44 回) はレイヤー 4 のコネクションとセグメント、ウィンドウ制御、ポート番号、UDP、ネットワークアドレス変換、NAPT を経て、第 43 回でレイヤー 5〜7 を扱い、第 44 回「OSI 参照モデルとまとめ」で締めます。

1 講座 3 分、下の層から順に登る形式が効く理由

ネットワークが難しく感じられる原因のひとつは、電気信号、フレーム、IP アドレス、ポート番号という異なる層の話が、実務ではひとつの通信の中で同時に起きることです。層を分けずに説明されると、どの話がどの層の責務なのかが混ざり、用語だけが増えていきます。本書の目次は 1 章で用語と全体の枕を置いたあと、レイヤー 1 の伝送、レイヤー 2 のイーサネット、レイヤー 3 の IP、レイヤー 4 のコネクションと下から順に積み上げているため、TCP/IP の各プロトコルが自分の層で何を引き受け、何を上下の層に任せているかを、登場する順番のまま整理できます。1 講座 3 分という単位も、レイヤー 1 つ分の概念を一度に抱え込まずに済む刻み方で、版元が「面白いから、わかりやすい!」を掲げるとおり、博士とネット君の説明で概念を先に納得させてから次の層へ進む運びです。IP アドレスから ARP、名前解決 までを 3 章でひとまとまりに扱う配置も、宛先を特定するための仕組みが一続きの流れとして見えるので、後で個別のプロトコルを深掘りするときの地図になります。

入門書で挫折した人に向く前提と、2010 年刊としての注意点

前提知識は要りません。版元がすすめる対象は、ネットワークのしくみを学習したい人と、これまでに読んだネットワーク入門書で挫折した人で、後者を明示している点がこの本の立ち位置を示しています。著者の網野衛二氏は、刊行時点の版元プロフィールによると、コンピュータ系の専門学校の講師としてネットワークの構築 / 管理 / 授業を行い、Web サイト「Roads to Node」の管理人として「3 分間 Networking」というネットワーク講座を公開しているとされます。注意点は刊行年です。2010 年 9 月刊の本なので、扱うのは当時の技術環境を前提にした基礎で、目次に並ぶ OSI 参照モデル、カプセル化、IP アドレッシング、ルーティング、ポート番号といった原理は変わりにくい一方、具体的な製品や規格の話題は読む時点との時差を意識して受け取る必要があります。また、目次に機器の設定手順や実機演習に相当する項目は現れないため、コマンド操作で手を動かす練習を求める人には別の教材が要ります。原理を押さえたあとにプロトコル各論や実務書へ進む順番は、ネットワーク本ガイド で確かめられます。

読者が得られるのは、パケットが自分のパソコンから宛先まで届く道筋を、層ごとの役割に分けて説明できる状態です。これまで用語の丸暗記で入門書を投げ出してきた人、資格の勉強を始める前に仕組みの理解を土台から作りたい人、開発やサーバー運用の仕事でネットワーク担当との会話に付いていけず困っている人は、1 講座 3 分の刻みで 44 回を読み切るだけで、その後に読む専門書の吸収効率が変わります。分厚い教科書に何度も挫折した人にとって、本書はもう一度ネットワークの勉強を最初からやり直すための、負担の小さい入り口です。

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