TypeScript ハンズオン
タイプスクリプトハンズオン
- 著者:
- 掌田津耶乃(ショウダツヤノ)
- 出版社:
- 秀和システム
- 出版日:
- 2021年08月27日頃
- ISBN:
- 9784798065335
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
本企画は、TypeScript をハンズオン形式で学ぶ書籍です。「ハンズオン形式で敷居の低い解説」が特徴となります。また Web アプリ開発にも章を割いており、様々な知識を学びたい人にうってつけの内容となります。
技書の森解説
TypeScript を「言語仕様の勉強」ではなく「実際に書く場所ごとの体験」として学ばせる入門書です。『TypeScript ハンズオン』 (掌田津耶乃 著、秀和システム、2021 年 8 月刊、B5 変形判) は、Java や Swift から R まで幅広い分野の解説書を多数手がけてきた著者による一冊で、Node.js と npm、Webpack による開発環境の準備から始めて、言語の基礎、クライアントサイド、サーバーサイドまでを 7 章で一巡します。サンプルコードはダウンロード提供されます。
前半の構成: 型の道具を積み上げる 5 章
前半は言語の積み上げです。第 2 章で型アノテーション、タプル、enum、型エイリアス、条件型、ユーティリティ型といった TypeScript らしい型の道具を、第 3 章で関数 (アロー関数、クロージャ、ジェネリクス、Promise) を、第 4 章でクラスとインターフェースを扱い、第 5 章はマップ型 / ユニオン型 / テンプレートリテラル型 / Record や Pick といった一歩進んだ型機能に踏み込みます。章の締めくくりには素因数分解のコンソールプログラム、メモアプリ、Firebase を使ったメッセージボードと、学んだ要素を束ねる小さな制作物が置かれ、書名のとおり手を動かして確かめる流れが貫かれています。
後半の幅: React / Vue / Express まで横断
この本の持ち味は後半の幅です。第 6 章はクライアントサイドで、素の DOM 操作の基本を押さえたうえで、React で足し算電卓を作り、それを Vue 3 へ移植して書き方を見比べます。第 7 章はサーバーサイドで、Express と Nest.js のプロジェクト構成を TypeScript で追います。TypeScript の実務価値は言語単体ではなく「フロントエンドでもサーバーでも同じ型の言葉で書ける」ことにあるので、React / Vue / Express / Nest.js という主要な現場を一冊の中で横断できる構成は、これから TypeScript がどこで使われるのかを知りたい人に全体地図を与えてくれます。
2021 年刊という時点と環境構築の読み方
一方で刊行は 2021 年 8 月です。型システムの基礎 (構造的部分型 / 型推論 / ジェネリクス) は変わらない土台ですが、開発環境の周辺は動きが速く、本書のビルド環境は Webpack 前提で、その後に広く使われるようになった Vite などのツールは登場しません。React や Vue のプロジェクト生成手順も刊行時点のものです。環境構築の章は「手順をなぞる」より「何のために何を設定しているか」を読み取る姿勢で使うと、ツールが替わっても知識が持ち越せます。
類書との使い分けと向いている読者
類書との使い分けでは、『プロを目指す人のための TypeScript 入門』が言語仕様そのものを深く掘る本であるのに対し、本書は広く浅く、実際のアプリケーション環境まで含めて TypeScript の居場所を見せる本です。JavaScript は書けるが TypeScript への一歩が踏み出せない人、React や Node.js を TypeScript で書く前提の現場に入ることになった人にとって、一冊で環境から実践までの通し稽古ができる、最初の一冊 に向く構成です。じっくり型と向き合う 2 冊目として言語特化の本を続ければ、学びの階段がきれいにつながります。
言及した記事 (2 件)
この本は技書デッキのカードです (攻撃 14 / 備え 2) 図鑑でこの本を見る
この本に興味がある方におすすめ
関連する本
掌田津耶乃 の他の書籍
関連記事
体系的に学ぶ 安全な Web アプリケーションの作り方 第 2 版は初版と何が違うか - 買い直し判断ガイド
通称「徳丸本」こと体系的に学ぶ 安全な Web アプリケーションの作り方 第 2 版 (2018 年) と初版 (2011 年) の違いを出版社公表の改訂内容から整理。章の削除 / 新設 / 追加点の一覧と、初版所有者が買い直すべきかの判断基準を解説します。
JavaScript / TypeScript 本ガイド - 入門から型で守る実務コードまで
JavaScript と TypeScript を 1 本の学習ルートとして捉えた技術書の選び方。JavaScript の入門書、言語の背骨を通す体系書、TypeScript の型システムを設計の武器にする本、React/Next.js の実践書まで 2026 年 8 月時点の定番で案内します。
OS / 低レイヤー本ガイド - コンピューターの仕組みを学ぶ技術書の選び方
OS、コンパイラー、ネットワークなど低レイヤーを学べる技術書の 4 ジャンルと、どこから始めるべきかの指針、賞味期限の見極め方を紹介します。
関連用語
開発/本番一致
Twelve-Factor App の原則で、開発 / ステージング / 本番環境の差異を最小化する
Docker Compose
複数のコンテナをまとめて定義 / 起動するツールで、ローカル開発環境の構築に使われる
Vite
開発時はネイティブ ESM で配信し、本番はバンドラーでまとめるフロントエンド向けのビルドツール
管理プロセス
Twelve-Factor App の原則で、DB マイグレーションなどの管理タスクをワンオフプロセスとして実行する
TensorFlow
Google が開発した深層学習フレームワーク。研究から本番運用まで幅広く対応
DevOps
開発チームと運用チームの協働を促進し、ソフトウェアのデリバリーと品質を継続的に改善する文化 / プラクティスの総称