新人エンジニアのためのインフラ入門

シンジン エンジニア ノ タメノ インフラ ニュウモン

新人エンジニアのためのインフラ入門の表紙
ネットワーク
著者:
BFT(ビーエフティー)
出版社:
インプレス
出版日:
2018年03月
ISBN:
9784295003250
シリーズ:
THINK IT BOOKS
在庫:
在庫あり
4(4 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
サーバーネットワーク仮想化クラウドミドルウェアシステム構築バックアップセキュリティインフラプログラミング

なぜ注目されているか

総合252位 ↓ 1 ランクダウン 言及 4 件
言及数
571位

書籍紹介

新人エンジニア向けにサーバからネットワーク、仮想化とクラウド、ミドルウェアまでシステム開発に関わるインフラ全般の概要から、構築とテスト、バックアップ・リストア、セキュリティ、プログラミングのインフラに関わる実業務に必要な基礎知識まで、網羅的に解説。

技書の森解説

『新人エンジニアのためのインフラ入門』 (株式会社 BFT 著、インプレス、2018 年 3 月刊) は、サーバー、ネットワーク、仮想化とクラウド、ミドルウェアといったシステムの土台から、構築とテスト、バックアップ・リストア、セキュリティまでを、新人エンジニアが 1 冊で見渡せるように解説した入門書です。Think IT Books の 1 冊で、版元の紹介によれば、オープンソース技術の実践活用メディア Think IT の連載記事「新人エンジニアのためのインフラ入門」の内容をまとめ、加筆して書籍化したものです。著者の株式会社 BFT は、版元の著者紹介で、大手企業向けの業務システムを中心にシステム設計を手掛け、インフラ領域に強みを持つ会社と紹介されています。

全 13 章の構成、システムの基礎から運用の基礎へ

目次は第 1 章の IT インフラの全体像から第 13 章のプログラミングまでの全 13 章です。第 2 章から第 4 章でサーバー、ネットワーク、仮想化とクラウドという柱を概観し、第 5 章の物理サーバーでは演算と制御、記憶、入力 / 出力、BIOS を、第 6 章の OS ではハードウェアの抽象化、メモリ管理、タスク管理、データ管理を扱います。第 2 章の節に物理サーバー、OS、ミドルウェアが並んでいることから、最初に全体を一周してから各層を掘り下げる順序と読めます。第 7 章と第 8 章はミドルウェアを Web、AP、DB の役割とシステム運用の 2 回に分けて取り上げ、Web 3 層構造や運用ミドルウェアが登場します。後半は第 9 章のインフラエンジニアの仕事と大事な能力、第 10 章の構築とテスト、第 11 章のバックアップ・リストア、第 12 章のセキュリティ、第 13 章のプログラミングと続きます。版元はこの全体を「システムの基礎」と「運用の基礎」の両面からの解説と説明しており、前半が仕組み、後半が仕事の進め方を受け持つ並びと読めます。

インフラを層で捉えると障害の切り分けができる

Web アプリケーションが応答しないとき、原因はアプリケーションのコードかもしれませんし、AP サーバーの設定、データベースの接続数、OS のメモリ、ネットワーク装置、あるいは仮想化基盤の側かもしれません。インフラの知識が効いてくるのは、こうした可能性を層ごとに切り分け、どこを誰に確認すればよいかを判断できるようになる点です。TCP/IP の階層の考え方を知っていれば通信の問題をどの層の話として扱うかが定まり、Web、AP、DB の 3 層構造を知っていれば、どのサーバーのログを見るべきかの見当がつきます。仮想化と クラウド が広がっても、その下で物理的なコンピューターと OS が動いている構図は変わらず、抽象化された部品の裏側を想像できることは、クラウドを使う側にとっても強みになります。バックアップは取ることより戻せることを確かめて初めて備えになる、という運用の感覚も、早い段階で身につけておきたいものです。

2018 年刊の入門書として選ぶときの前提と注意

版元は、インフラが大学の情報学科でもきちんと教えられていないケースが多く、新人研修でも学ぶ機会が少ないという問題意識を示し、「そもそもインフラとは何か?」というところから解説すると述べています。配属直後でサーバーやネットワークの会話についていけない新人が、最初に地図を手に入れるための本という位置づけです。その一方で、2018 年 3 月の刊行であり、クラウドやコンテナを取り巻く道具立てはその後も変わり続けているため、特定のサービスの操作手順や設定値を覚える目的で選ぶとずれが出ます。節名を見る限り、コマンドを打ちながらサーバーを組み上げていく実習の章は置かれていないので、手を動かして構築を覚えたい人は、Linux やネットワークの専門書を次の 1 冊として組み合わせるのが現実的です。分野ごとの次の本は インフラ / クラウド本ガイド や ネットワーク本ガイド から探せます。

インフラ部門に配属されたばかりの人はもちろん、アプリケーション開発の担当になったもののサーバーやネットワークの話題で手が止まってしまう人にとって、全体の見取り図を短い時間で手に入れられる本書は、後に続く専門書の読みやすさを大きく変えてくれます。版元が特徴として、インフラエンジニアの具体的な仕事内容や必要な能力がイメージできることを挙げているとおり、第 9 章で仕事の中身を扱っている点は、職種としてのインフラエンジニアを考えている学生や異動を控えた人にとっても判断材料になります。

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