文系学生のためのコンピュータ概論の表紙

文系学生のためのコンピュータ概論(ブンケイガクセイノタメノコンピュータガイロン)

ネットワーク
著者:
鞆 大輔(トモ ダイスケ)
出版社:
共立出版
出版日:
2011年03月09日頃
ISBN:
9784320122789
在庫:
在庫あり
4(1 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
コンピュータ基礎情報セキュリティネットワークデータベースソフトウェア情報システムアルゴリズムプログラミングマルチメディアITパスポート

なぜ注目されているか

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書籍紹介

高度情報化社会と称される今日においては,たとえ文系学生であってもコンピュータの基礎知識は必要である。ともすれば理系よりになりがちな内容を,本書では,かみ砕いた表現をもちいてやさしく解説している。コンピュータとはどのようなものか,どういった仕組みで動くものか,コンピュータというものの概略を知るうえで最も基礎となるエッセンスを知ることができる。コンピュータの概念,開発史,コンピュータの構成,ソフトウェアの基礎,コンピュータネットワーク,情報システムと情報セキュリティ,マルチメディアなど,文系学生にとって必要な知識を厳選した。また,「 IT パスポート試験」にも対応できる内容となっている。
第 1 章 数の概念

第 2 章 計算のための道具

第 3 章 コンピュータ誕生前夜

第 4 章 「世界で最初」のコンピュータ

第 5 章 コンピュータの発達

第 6 章 コンピュータの五大装置

第 7 章 ソフトウェア

第 8 章 コンピュータネットワーク

第 9 章 情報セキュリティ

第 10 章 情報処理と情報システム

第 11 章 アルゴリズムプログラミング言語

第 12 章 データベースとファイルシステム

第 13 章 マルチメディア

技書の森解説

コンピュータの教科書なのに、最初の 2 章がコンピュータ登場以前の話に充てられている。数の概念に 1 章、計算のための道具に 1 章。『文系学生のためのコンピュータ概論』 (鞆大輔著、共立出版、 2011 年 3 月刊) は、この始め方に設計思想が表れた文系向けの教科書です。版元は、理系よりになりがちな内容をかみ砕いた表現でやさしく解説し、文系学生に必要な知識を厳選したと紹介しています。 B5 判の判型も含めて、大学の講義用テキストとしての作りです。

全 13 章の構成: 前半 3 分の 1 が歴史

構成は全 13 章で、前半のほぼ 3 分の 1 が歴史に割かれています。数の概念、計算のための道具に続き、第 3 章のコンピュータ誕生前夜、第 4 章の「世界で最初」のコンピュータ、第 5 章のコンピュータの発達と、計算という営みの由来から現代のコンピュータに至る道筋をじっくりたどります。第 6 章以降が仕組みのパートで、五大装置、ソフトウェア、コンピュータネットワーク情報セキュリティ、情報処理と情報システム、アルゴリズムプログラミング言語、データベースとファイルシステム、マルチメディアと、情報系カリキュラムの定番トピックを一通り扱います。

歴史から入る順序が文系読者に効く理由

歴史から入る構成は回り道に見えて、実は文系の学習者にいちばん効く順序です。 2 進数やビットといった概念をいきなり与えられると暗記で乗り切るしかありませんが、人間が数をどう数え、計算をどう機械に任せようとしてきたかという流れの中に置かれると、コンピュータが 2 進数で動く理由も五大装置という整理も「そうなるべくしてなった答え」として腑に落ちます。仕組みの章も特定製品の操作ではなく概念の理解に徹しているため、パソコンの経験がほとんどなくても読み進められます。この「操作でなく概念」という割り切りこそ、講義半期分の教科書として長く使われる型です。

読む前の注意: 2011 年刊という時点

利用にあたっての注意は 2011 年 3 月刊という時点です。版元は IT パスポート試験にも対応できる内容と紹介していますが、これは刊行時点の試験範囲に基づく表明で、同試験のシラバスはその後改訂を重ね、新しい技術用語が継続的に追加されてきました。資格の受験対策そのものは 現行シラバス対応の教材 で行い、本書は用語の背後にある概念と歴史を理解するための土台と位置づけるのが正確です。幸い、本書の中心である数の表現、五大装置、アルゴリズムといった原理は時間が経っても古びない領域で、通史として読む価値は保たれています。

向いている読者と類書との使い分け

向いているのは、経済・経営など文系学部で情報系科目を学ぶ学生、コンピュータの仕組みを教養として一度きちんと理解しておきたい社会人、そして情報の授業を組み立てる立場で歴史からの導入例を探している教員です。プログラミング実習や現行試験の直接対策を求める人には別の本が向きます。同じ共立出版の『コンピュータ科学の基礎』 (木村春彦監修、 2017 年) が試験のテクノロジ系分野と過去問演習に寄せた作りなのに対し、本書は歴史と概念の通史という性格なので、目的が試験なら前者、理解の土台づくりなら本書という選び方ができます。数の数え方から始めて データベース まで登り切ったとき、コンピュータという道具の見え方が変わる一冊です。

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