ネット炎上の研究の表紙

ネット炎上の研究(ネットエンジョウノケンキュウ)

誰があおり、どう対処するのか

その他
著者:
田中 辰雄/山口 真一(タナカ タツオ/ヤマグチ シンイチ)
出版社:
勁草書房
出版日:
2016年04月22日頃
ISBN:
9784326504220
在庫:
在庫あり
3.73(17 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
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書籍紹介

インターネットが普及すれば多くの人が自由な議論の輪に加わり討論の民主主義が社会のすそ野に広がっていくと期待された。しかし論調は暗転し、ネット上での意見交換に悲観的な意見が増えてくる。この論調の暗転の大きな原因になったのがいわゆる炎上問題である。本書はこの炎上について定量的な分析を行うとともに、本書なりにその原因と社会としての炎上対策を示す。

技書の森解説

インターネットが普及すれば、多くの人が自由な議論に加わり、討論の民主主義が社会に広がっていく。そう期待された時代がありました。その楽観が暗転した大きな要因のひとつが炎上です。本書は、この炎上という現象を印象や道徳論ではなく定量的な分析の対象として扱い、原因の解明と社会としての対策の提示に取り組んだ研究書です。田中辰雄氏と山口真一氏の共著として、 2016 年 4 月に勁草書房から刊行されました。

サブタイトルの「誰があおり、どう対処するのか」に本書の二本柱が集約されています。前半の問いは炎上に加わるのがどのような人々なのかという実態の解明であり、後半は個人と社会がどう備えるべきかという処方箋です。炎上は語る人の立場によって「衆愚の暴走」とも「正当な批判」とも色付けされがちなテーマだけに、データに立脚して議論の土俵を作ったこと自体が本書の貢献であり、後続の実証研究が参照する土台になりました。共著者の山口真一氏が 2022 年に著した『ソーシャルメディア解体全書』とあわせて読むと、この研究系譜の広がりを追えます。

広報やコミュニティ運営で炎上対応の方針を作る立場の人、ネット世論を扱う研究や記事執筆でしっかりした参照点が欲しい人に向いています。統計分析が登場しますが、結論は平易な言葉で整理されており、数字を読む姿勢さえあれば専門訓練は不要です。炎上を「怖い何か」から「構造を持った現象」へと解像度を上げたい読者のための本です。

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