AI をビジネスに実装する方法

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「ディープラーニング」が利益を創出する

AI をビジネスに実装する方法の表紙
AI / 機械学習
著者:
岡田陽介(オカダヨウスケ)
出版社:
日本実業出版社
出版日:
2018年10月04日頃
ISBN:
9784534056269
在庫:
在庫あり
3.83(6 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
深層学習AI 実装ビジネス AI実用 AIAI 戦略AI 応用企業 AIAI 導入AI ビジネスケースAI トレンド

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書籍紹介

AI・ディープラーニングが当たり前の時代。実装に成功した企業が、産業界の未来を創る。

技書の森解説

AI を試験的に導入する段階から、事業の仕組みとして実装する段階へどう進むか。『AI をビジネスに実装する方法』 (岡田 陽介 著、日本実業出版社、2018 年 10 月刊) は、この問いに対して、ディープラーニングの基本的なしくみ、運用のための成功要件、導入した企業の事例を順に示し、文系の読者にも理解できるように解説するビジネス書です。「ディープラーニング」が利益を創出する、という副題が付き、版元の分類は経営論 / 経営戦略です。刊行時の著者プロフィールによれば、著者は 2012 年 9 月に株式会社 ABEJA を起業した同社の代表取締役社長で、2017 年に設立された日本ディープラーニング協会の理事も務めていました。

全 7 章の構成、導入をためらう理由から AI の力の注ぎ先まで

はじめにに続く 1 章「なぜ、いまだに AI 導入を躊躇するのか」は、企業が導入に踏み切れない理由を問う章です。2 章「ネコでもわかるディープラーニングの原理」で技術の原理を押さえ、3 章「AI の導入前に知っておきたいこと」で導入の前提を確認します。4 章「データ取得から学習、デプロイ、運用まで」は、モデルを作ってから使い続けるまでの工程を一つの章題に収めています。5 章「AI を導入した企業のビフォー & アフター」は導入の前後で何が変わったかを、6 章「画像、音声、テキストが新しいビジネスを生む」は扱うデータの種類ごとの事業の可能性を取り上げ、7 章「レバレッジ・ポイントに AI の力を注ぎこむ」とおわりにで締めくくられます。版元が公開している目次は章題までなので、各章の中の節の構成はここでは扱いません。

試すことと事業に組み込むことの間にある技術的な段差

ディープラーニング は大量のデータから判断の手がかりを自ら学習するため、画像の認識、音声の書き起こし、文章を扱う 自然言語処理 のように、人がルールを書き切れなかった処理を置き換えられる技術です。ただし、検証用のデータで精度が出ることと、現場で使い続けて利益を生むことは別の問題です。本番の環境では入ってくるデータの性質が時間とともに変わり、学習し直さなければ精度は少しずつ落ちていくため、モデルの開発から運用までを継続的に回す実践 が体系化されてきました。データを集めて学習し、業務の仕組みに組み込み、結果を監視しながら更新する一連の流れがその中身です。試験導入の先へ進めるかどうかは、この運用の部分の費用と体制を事前に見積もれるかに大きく左右されます。本書が技術の原理の章と導入前の確認の章を、データ取得から運用までの章や導入企業の章と同じ 1 冊に並べているのは、経営の判断と技術の工程を切り離さずに考えるための構成です。

AI 導入を任された事業責任者に合う理由と、合わない目的

版元の紹介文が文系にも理解できるようにと明記しているとおり、想定されているのは、技術者でなくても AI の導入を判断し、推し進める立場の人です。社内で AI 活用の企画を任された人、導入の稟議を通すために投資の筋道を説明しなければならない人、ベンダーの提案が試験導入で終わらないかを見極めたい人にとって、章題の並びはそのまま検討の手順になります。一方で、章題を見る限り、Python などでモデルを実装する手順を学ぶ本ではありません。手を動かして作りたいエンジニアは実装の解説書を別に選ぶほうが目的に近づきます。また 2018 年の刊行時点の技術と事例を前提にした本なので、文章や画像を生成する大規模なモデルを業務に組み込む話題は目次に現れません。そのうえで、AI を事業の数字に結びつけるまでの考え方の骨格を、技術の原理から運用まで一続きで押さえたい人には、検討の出発点として役立つ 1 冊です。

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