FPGA ボードで学ぶ組込みシステム開発入門 Intel FPGA 編改訂 2 版

エフピージーエー ボード デ マナブ クミコミ システム カイハツ ニュウモン

FPGA ボードで学ぶ組込みシステム開発入門 Intel FPGA 編改訂 2 版の表紙
ハードウェア
著者:
小林優(コバヤシ, マサル)
出版社:
技術評論社
出版日:
2018年02月
ISBN:
9784774193885
在庫:
在庫あり
0
初級者向け
FPGA組込みシステムハードウェア開発Intel FPGAデジタル回路実装基板作例学習入門書設計の現場USB 電源

なぜ注目されているか

言及数
357位
総合975位 ↑ 1 ランクアップ 言及 8 件
02420222023202420252026

書籍紹介

市販されている FPGA ボードを例に、FPGA の基礎から応用まで解説します。7 セグ LED を使った時計から動画の記録・再生まで幅広い作例を通じて FPGA の面白さを体感できるのが特徴です。紹介しているボードを使えば、電源は USB から取ることができ、半田付けも必要ないので、すぐに始められます。解説している技術やノウハウは、設計の現場でも役立つものであり、初心者 FPGA エンジニア向けのハンドブックにもなります。

技書の森解説

市販の FPGA ボードを使って、7 セグメント LED の時計回路から、ボード上に組み込んだ CPU でのプログラム実行、CMOS カメラによる動画録画までを順に作りながら FPGA の設計を学ぶ実習書です。著者は小林優、版元は技術評論社で、改訂 2 版の発売は 2018 年 1 月です。題材は Terasic 社の学習 / 評価用ボード DE0-CV、DE10-Lite、DE1-SoC で、版元は半田付けが不要で電源も USB から取れるためすぐに学習を始められると案内しています。版元が想定する読者は初心者の FPGA エンジニアで、設計の現場でも使えるハンドブックとして位置づけられています。

全 9 章の構成、時計回路からカメラの動画録画まで

本文は全 9 章です。第 1 章「FPGA の内部といろいろな FPGA ボード」で FPGA の基本構造とボードの選び方を押さえ、第 2 章「FPGA の回路設計を体験」で開発ソフトウェア Quartus Prime を使った設計からコンパイル、ボードへの書き込みまでを一通り体験します。第 3 章「もう少し進んだ回路設計」では時刻合わせ機能付きの時計を作り、第 4 章「波形観測による回路デバッグ」では SignalTap II による波形観測を扱います。第 5 章「FPGA 内蔵 CPU を試す」からは Nios II プロセッサーを Qsys で組み込み、第 6 章「自作周辺回路の接続と API の利用」、第 7 章「いろいろな周辺回路を設計」と進んだ後、第 8 章「外部メモリを用いたグラフィック表示回路」で外部 SDRAM の制御、第 9 章「CMOS カメラの接続と応用」で動画録画機能の実現に至ります。巻末の Appendix I〜III は、開発環境の構築、ボードごとの注意点、回路データとプログラムの ROM 化を扱います。

改訂 2 版で変わった点と 2018 年刊の前提

版元の説明によると、本書は前版の Altera 編をもとに、開発ソフトウェアと FPGA ボードを新しいものに更新し、μClinux 環境の構築に代えて CMOS カメラの制御を取り上げた版です。コラム A の題は「Altera FPGA から Intel FPGA へ」です。Altera はその後、2025 年 9 月 15 日に Silver Lake が Intel から株式の 51% を取得する取引の完了を発表し、Intel が 49% を保有したまま独立した FPGA 専業の会社として運営されています。手順は 2018 年 1 月の刊行時点の Quartus Prime と Qsys を前提にしているため、別のバージョンの開発ソフトウェアで進める場合は、版元のサポートページで正誤表やダウンロードの案内を先に確かめておくと手戻りを減らせます。

ハードウェアとソフトウェアの境目を手で確かめる意味

FPGA は、内部の論理回路の接続を書き換えられる半導体で、ハードウェア記述言語で書いた回路を論理合成と配置配線にかけ、ボードに書き込んで動かします。ソフトウェアの開発と大きく違うのは、記述したすべての回路が同時に動き、クロックに合わせて状態が切り替わる点です。ボタンの操作に応じて動作を切り替えるような制御も、ステートマシン として回路の形で組み立てる必要があり、ここで考え方を切り替えられるかどうかが最初の壁になります。もう一つの壁はデバッグで、回路の内部は外から見えないため、ロジックアナライザを FPGA の中に組み込んで信号の波形を観測する手法が欠かせません。さらに、論理回路の上にプロセッサーそのものを構成するソフトコアという方式を使えば、細かな手順の制御は CPU で動くプログラムに任せ、速さが要る処理は自作の回路に任せるという分担を 1 つのチップの上で試せます。本書の章の並びは、回路だけの設計から始めて、CPU と自作回路の組み合わせへ進む順になっています。

一方で、扱うのは Intel FPGA と Terasic 社のボードを使う開発の流れです。Xilinx の FPGA で開発する人には、版元ページのプロフィールに挙がる同じ著者の Xilinx 編が別にあり、論理合成の理論や高位合成を体系的に学びたい人には目的が合いません。逆に、ソフトウェアの経験はあるが回路の設計は初めてで、ボードを手元に置いて動くものを作りながら FPGA の開発の流れを一通り身に付けたい人や、組込みシステムの中でハードウェアとソフトウェアをどう分担するかを実物で確かめたい人には、作例が段階的に積み上がる本書は投じた時間に見合う教材です。

言及した記事 (8 件)

この本に興味がある方におすすめ

関連する本

関連記事

関連用語

共有: