Excelでわかるディープラーニング超入門の表紙

Excel でわかるディープラーニング超入門(エクセル デ ワカル ディープ ラーニング チョウ ニュウモン)

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著者:
涌井良幸/涌井貞美(ワクイ,ヨシユキ/ワクイ,サダミ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2018年01月
ISBN:
9784774194745
在庫:
在庫あり
4.38(8 件 / 楽天ブックス)
深層学習

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書籍紹介

「なぜディープラーニングが形を区別できるのか」が見えてくる!Excel と対話しながらしくみを解き明かす画期的な超入門書!初めての AI 学習に最適!難しい数学計算は Excel に任せてディープラーニングのしくみを動かしながら理解できる!

技書の森解説

「なぜ AI は画像の形を区別できるのか」を、プログラミングを一切書かずに、手元の Excel だけで動かして確かめる。それが『 Excel でわかるディープラーニング超入門』 (涌井良幸・涌井貞美 著、技術評論社、 2018 年 1 月刊) の趣向です。副題は「 AI のしくみをやさしく理解できる!」。 Python環境構築や数式の壁で挫折した人に向けて、ニューラルネットワークの計算をセルの上に全部並べ、目で見て触れる形にした入門書です。

全 5 章の構成と学習の流れ

構成は全 5 章です。第 1 章で導入として ディープラーニング の見取り図を描き、第 2 章で道具の準備をします。使う Excel 関数は 7 個だけと宣言され、最適化を担う「ソルバー」の使い方をここで押さえます。第 3 章は神経細胞の働きを数式に置き換えていくニューロンモデルの話で、ステップ関数からシグモイド関数へと活性化関数を導入します。第 4 章でいよいよニューラルネットワークに手書き文字を識別させ、第 5 章で畳み込みニューラルネットワーク (CNN) へ進み、畳み込み層・プーリング層・出力層の役割を同じ手書き数字の題材で一つずつ確かめます。付録には訓練データとソルバーのインストール手順が付きます。

ソルバーに学習を任せる設計の巧妙さ

本書の設計で巧妙なのは、学習 (パラメータの最適化) を Excel のソルバーに任せている点です。ディープラーニングの解説書 は普通ここで誤差逆伝播法という数学の山場を越えさせますが、本書はその山を迂回し、「正解との誤差を目的関数として、それを最小にする重みを探す」という機械学習の骨格だけを裸のまま見せます。セルに並んだ重みの値がソルバーの実行で書き換わり、誤差が下がっていく様子を自分のシートで観察できるので、「学習とは結局何をしているのか」が理屈でなく体験として残ります。

畳み込みが「見える」第 5 章の読みどころ

畳み込みを扱う第 5 章は、本書の題名に「ディープラーニング」を名乗る根拠になっている部分です。画像のどこに特徴があるかを小さなフィルタで走査する畳み込み層と、位置のずれを吸収するプーリング層の働きを、小さな手書き数字の画素をセルに展開して追いかけるため、 CNN が「形」を捉える理由が計算のレベルで納得できます。この直感は、後で PyTorch などのフレームワークを使うときに、引数の意味を理解する土台としてそのまま生きます。

必要な前提知識と割り切り

前提は Excel の基本操作だけで、行列や微分の知識は要求されません。一方で割り切りもはっきりしています。ソルバー方式ゆえに誤差逆伝播法そのものは学べず、 Excel で回せる規模の都合上、実務レベルのモデルを作る本でもありません。数式で理論を固めたい人や Python での実装に進みたい人は、たとえば『ゼロから作る Deep Learning 』 (斎藤康毅、オライリー・ジャパン) のような 実装型の本 を次に置くとよく、本書はその手前の「そもそも何が起きているのか」を埋める位置にあります。刊行は 2018 年で扱う範囲もニューラルネットワークと CNN の基礎ですが、この基礎の仕組み自体は変わっていないため、古さが弱点になりにくいタイプの本です。

環境構築で一度挫折した人、部下や顧客に AI の仕組みを説明する立場になった人、数式アレルギーはあるが雰囲気だけの解説では満足できない人。そうした読者にとって、手持ちの Excel だけで「動かして納得する」体験が得られる本書は、値段と数日の学習時間に対して見返りの大きい一冊です。

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