超速!! Windows マクロテクニック

チョウソク ウインドウズ マクロ テクニック

超速!! Windows マクロテクニックの表紙
OS
著者:
小林シンヤ(コバヤシ, シンヤ)
出版社:
翔泳社
出版日:
2005年12月
ISBN:
9784798110431
在庫:
在庫あり
4.4(20 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
WindowsOSマクロ自動化VBAExcelスクリプト効率化プログラミングタスクオートメーション

なぜ注目されているか

総合2876位

書籍紹介

マクロで自動化すれば面倒な操作から解放される。

技書の森解説

毎日同じ順番でウィンドウを開き、同じ場所をクリックし、同じ文字を打ち込む。そうした手作業を Windows の上でまとめて肩代わりさせる道具がマクロです。『超速!! Windows マクロテクニック』 (小林シンヤ 著、翔泳社、2005 年 12 月刊、A5 判) は、フリーソフト「UWSC」の使い方を軸に、マクロの基礎知識から自作に必要な関数や制御文、COM を使ったアプリケーション制御まで、サンプルを用いて解説する一冊です。版元は「今日一日の仕事を記録して、明日はワンクリックで再生するだけ」と紹介し、初心者でもマクロを作成できることを本書の目標に据えています。国立国会図書館の書誌には奥付の書名が「Windows マクロテクニック」である旨の注記があり、冠の「超速!!」を外した名前で探しても同じ本です。

第 0 章から第 5 章まで、記録と再生から COM 制御へ

構成は第 0 章「Windows 自動化のススメ」から第 5 章「マクロをもっと使いこなそう」までの 6 つの章です。第 1 章「マクロの基礎知識」は「マクロ」という言葉、「UWSC」を使おう、スクリプトを編集しよう、という節で道具の導入を済ませ、第 2 章「実践! サンプルマクロ集」ではインターネットの閲覧/操作、アプリケーションの連携、ローカルデータの処理、システムの管理という 4 つの場面に分けてサンプルを示します。第 3 章「UWSC で使える関数や制御文」は基本操作、制御文、文字列処理と高度なウィンドウ制御、アプリケーション制御、対話的な処理を順に扱う文法と関数の章で、第 4 章「他のアプリケーションの高度な制御方法」で COM コンポーネントとは何かから、その使い方、フォームの操作、Excel や Word の操作へ進みます。第 5 章には「スクリプトは自分で書いて学ぼう」という節があり、記録したものを再生するだけの段階から、自分で書く段階へ読者を送り出す流れです。

画面操作の自動化が壊れやすい理由と、本書の扱い方

マウスとキーボードの操作を記録して再生する方式は、プログラミングの知識なしに始められる反面、対象のウィンドウが開くまでの待ち時間や、画面の並びが変わることに弱いという性質を持ちます。本書の目次にはコラムとして「待ち時間について」「動作が止まってもあわてない」「Web サイトのデザインとマクロの実行」が並んでおり、記録したマクロが思いどおりに動かないときの原因と向き合う内容が織り込まれています。もう一段進んだ手段が第 4 章の COM で、画面の座標を頼りにクリックする代わりに、Excel や Word のようなアプリケーションが外部から操作できるように公開している部品を直接呼び出します。画面に依存する方法と部品を呼ぶ方法の両方を一冊の中で段階的に体験できる点が、本書の学習設計の芯です。

2005 年時点の Windows と UWSC を前提に読む注意

本書は 2005 年時点の Windows 環境と UWSC を前提に書かれています。版元ページは 2018 年 1 月 15 日付で付属のダウンロードファイルを更新し、同年 4 月付で UWSC のダウンロードサイトの変更を案内しており、正誤表には 8 刷での URL 修正が 2012 年に登録されているなど、刊行後も長く手入れが続いた記録が残っています。それでも、手元の Windows でサンプルがそのまま動くかどうかは本書からは断定できないため、読者は正誤表と付属データを確かめたうえで、自分の環境に合わせて直す前提で臨む必要があります。この修正作業そのものが、第 5 章が勧める「自分で書いて学ぶ」段階への入口になります。

変数と制御文まで身につけたい人、Excel の中だけで済む人

前提知識はほとんど要りません。目次には「変数を使う習慣を付けよう」「UWSC のショートカットキー」「CLKITEM 関数でクリックできないアイテム」といったコラムが置かれ、変数 や制御文をこれから覚える読者を想定した組み立てになっています。著者の小林シンヤ氏について、書店掲載の書誌 (出版社提供 / 刊行時点) は 1982 年東京生まれ、明治大学文学部文学科で演劇学を専攻するかたわら、Web サイト製作やコンピュータの雑用、ネットワークの構築等を請け負い、クライアントからマクロについて尋ねられることも多く、本業以外で記述したマクロスクリプトも多数、と紹介しています。一方で、自動化 したい作業が Excel のブックの中に収まる人には、UWSC を介するより Excel 側のマクロ機能を学ぶほうが近道で、その選び方は Excel と VBA の本の選び方 で整理しています。特定のプログラミング言語を体系的に学びたい人にも、UWSC 固有の関数を軸にした本書は遠回りです。

複数のアプリケーションをまたぐ定型作業を毎日こなしていて、それを丸ごと記録し、条件分岐や繰り返しを足して育てていきたい人には、フリーソフト一本で始められる本書は投じた時間の回収が早い一冊です。2005 年の本である点を引き受けたうえで、画面操作の自動化がどこで壊れ、どう直すかを一度身につけておけば、その考え方はツールを替えても持ち運べます。

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