詳解 システム・パフォーマンス 第2版の表紙

詳解 システム・パフォーマンス 第 2 版(ショウカイシステムパフォーマンスダイニハン)

OS
著者:
Brendan Gregg/西脇 靖紘/長尾 高弘(ブレンダン グレッグ/ニシワキ ヤスヒロ/ナガオ タカヒロ)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2023年01月24日
ISBN:
9784814400072
在庫:
在庫あり
3(1 件 / 楽天ブックス)
上級者向け
LinuxOSプログラミングパフォーマンスDevOpsSREコンテナクラウドエンタープライズシステム管理監視

なぜ注目されているか

OS
6
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言及数
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出版前出版日0153020222023202420252026

書籍紹介

『詳解 システム・パフォーマンス』の改訂版!
エンタープライズとクラウドの両方の環境を対象としたオペレーティングシステムとアプリケーションのパフォーマンス分析と向上について解説します。クラウドネイティブ化やコンテナの普及、 DevOpsSRE などの考え方が広まったことを背景に、近年のシステムパフォーマンスを取り巻く状況を踏まえた改訂版です。 Linux 系のパフォーマンスとコンテナでの技術についての解説が拡充しました。

技書の森解説

システムが「遅い」とき、その原因を当て推量ではなく計測で追い詰めるための方法論と道具立てを 1 冊に集約したのが『詳解 システム・パフォーマンス 第 2 版』 (Brendan Gregg 著、西脇靖紘監訳、長尾高弘訳、オライリー・ジャパン、 2023 年 1 月刊) です。原書は Systems Performance, 2nd Edition 。 940 ページの大部で、エンタープライズとクラウドの両環境を対象に、オペレーティングシステムとアプリケーションのパフォーマンス分析を体系的に扱います。

読みどころ: ツールより先に分析の型 (USE メソッド)

パフォーマンス分析が難しいのは、症状の見える場所と原因のある場所が一致しないからです。アプリケーションの応答遅延の正体が CPU の飽和なのか、メモリ不足によるページングなのか、ディスク I/O やネットワークの待ちなのか。切り分けには各レイヤーの内部動作の理解と、それを観測する道具の両方が要ります。本書の際立った特徴は、ツールの操作手順より先にメソドロジ (分析の型) の章を置くことで、リソースごとに使用率・飽和・エラーを点検する USE メソッドのような、闇雲な調査を防ぐ枠組みから話が始まります。

全 16 章 + 付録の構成: 障害対応で章を引ける

全 16 章と付録からなる構成は、メソドロジとオペレーティングシステムの基礎から始まり、アプリケーション、 CPU 、メモリ、ファイルシステム、ディスク、ネットワークとリソース別の章が続き、クラウドコンピューティングとベンチマーキングを経て、 perf 、 Ftrace 、 BPF という Linux のトレーシング基盤に各 1 章を割り、ケーススタディで締める流れです。リソース別の章が内部動作の解説と観測手段をセットで扱うため、障害対応のさなかに該当章だけを引く使い方が成立します。付録には USE メソッドの Linux 版チェックリストや bpftrace の 1 行プログラム集も収められています。

初版 (2017 年) との違いと買い替え判断

初版の邦訳は 2017 年に同じくオライリー・ジャパンから刊行されており、第 2 版はクラウドネイティブ化やコンテナの普及、DevOpsSRE といった考え方の広まりを踏まえた改訂版です。版元は Linux 系のパフォーマンス解説とコンテナ技術の解説を拡充したと明記しており、 perf 、 Ftrace 、 BPF に独立の章が立てられた目次にその性格が表れています。初版を持っていて買い替えを迷う人には、カーネルの 可観測性 ツール群を扱うこの後半の章立てと、コンテナ前提の環境を扱えるかどうかが判断の分かれ目になります。

前提知識と向いている読者

著者の Brendan Gregg は、プロファイル結果を可視化するフレームグラフの考案者として知られています。想定読者は Linux サーバーの性能問題に実務で向き合うインフラエンジニア、 SRE 、バックエンドエンジニアで、プロセスや仮想メモリ、ファイルシステムといった OS の基礎概念は前提知識になります。 OS の入門を終えていない段階で手に取ると挫折しやすく、特定のミドルウェアに特化したチューニング手順集を期待する人にも向きません。本書が与えるのはその手前にある、どの層の問題にも通用する分析の型です。

940 ページという分量は通読の対象というより、性能問題の切り分けを職務とする人が長く使う辞書としての投資です。「遅い」という報告を受けるたびに手が止まる、監視ダッシュボードの数値をどう解釈すべきか自信がない、 perf や bpftrace を使いたいが体系的な足場がない。そうした状況に心当たりがあるなら、障害のたびに章を引く据え置きの参照先として本書の元は十分に取れます。

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