独習 Git

ドクシュウ ギット

独習 Git の表紙
プログラミング
著者:
リック・ウマリ / 吉川邦夫(ウマリ, リック / ヨシカワ, クニオ)
出版社:
翔泳社
出版日:
2016年02月15日頃
ISBN:
9784798144610
在庫:
在庫あり
3.75(4 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
Gitバージョン管理分散型バージョン管理システムソースコード管理プロジェクト管理コラボレーション開発GitHubオープンソース開発開発支援入門書

なぜ注目されているか

言及数
123位
総合298位 ↓ 2 ランクダウン 言及 24 件・うち記事 21 件を掲載
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書籍紹介

分散型バージョン管理システム「Git」は、現代のプログラム開発では必須の技術となってきました。現在のソフトウェア開発は多人数のプロジェクトとなり、バグフィックス、バージョンアップ、異なるエディション (Windows 版 / Macintosh 版など) への分岐が生じます。Git は、プログラムの開発の履歴を管理し、以前のバージョンへ戻したり、改編箇所の衝突を回避したりといったソースコードの管理が可能です。

本書は、いままで Git を使っていなかった方でもしっかりとした知識が身に付くように執筆された入門書です。バージョン管理システムは以前からありましたが、Git は分散開発への対応が充実しており、「決定版」として普及しています。また、インターネットの Git Hub と組み合わせたオープンなソフトウェア開発も実現可能です。

本書を読むことで、Git の基礎が身につくのはもちろん、さまざまな使いこなし、プロジェクトへの適用方法、開発支援サービスの利用についての知識が得られます。たんなる Git 解説書としてではなく、一から学べる入門書としてお読みいただけます。丁寧かつ充実した内容で、現場で応用可能な技術がしっかりと身に付く一冊です。

第 1 章 はじめに
第 2 章 Git とバージョン管理の概要

第 3 章 Git に馴染む

第 4 章 リポジトリの作り方と使い方

第 5 章 GUI で Git を使う

第 6 章 ファイルの追跡と更新

第 7 章 変更箇所をコミットする

第 8 章 Git というタイムマシン

第 9 章 ブランチ (支線) を辿る

第 10 章 ブランチをマージ (統合) する

第 11 章 クローン (複製) を作る

第 12 章 リモートとの共同作業

第 13 章 変更をプッシュ (送出) する

第 14 章 同期を保つ (プル)

第 15 章 ソフトウェア考古学

第 16 章 {git rebase}を理解する

第 17 章 ワークフローとブランチの規約

第 18 章 GitHub を使う

第 19 章 サードパーティ製ツールと Git

第 20 章 Git を研ぎすませる

技書の森解説

『独習 Git』 (リック・ウマリ 著、吉川 邦夫 訳、翔泳社、2016 年 2 月刊) は、分散型のバージョン管理システムである Git を、これまで使ったことの無い人が一から身につけるための入門書です。原書は Manning から 2015 年 9 月に出た Learn Git in a Month of Lunches で、原書の版元は Git や他のバージョン管理の経験を前提にしないと案内し、毎日使う構成要素に絞って 1 回 1 時間以内で終える課の形で進めると説明しています。リポジトリの作り方から GitHub での共同作業までを、順番に手を動かして覚えたい人に向いた一冊です。

全 20 章の構成、リポジトリの作成から rebase と GitHub まで

目次は全 20 章です。第 1 章のはじめにと第 2 章の Git とバージョン管理の概要に続き、第 3 章の Git に馴染む、第 4 章のリポジトリの作り方と使い方、第 5 章の GUI で Git を使う で道具に慣れていきます。第 6 章のファイルの追跡と更新、第 7 章の変更箇所をコミットする、第 8 章の Git というタイムマシン で履歴を残して辿る基本を固め、第 9 章のブランチ (支線) を辿る と第 10 章のブランチをマージ (統合) する で枝分かれと合流を扱います。第 11 章から第 14 章はクローン (複製) を作る、リモートとの共同作業、変更をプッシュ (送出) する、同期を保つ (プル) と、他の人やサーバーとのやりとりに充てられています。後半は第 15 章のソフトウェア考古学、第 16 章の git rebase を理解する、第 17 章のワークフローとブランチの規約、第 18 章の GitHub を使う、第 19 章のサードパーティ製ツールと Git、第 20 章の Git を研ぎすませる と続きます。訳語に原語の読みと日本語の言い換えを併記した章題が多く、用語の壁を下げる作りと読めます。

履歴とブランチの捉え方、分散型で同期する考え方

Git の扱いでつまずきやすいのは、コマンドの意味を覚えても、いま履歴がどういう形になっているのかを頭に描けない点です。Git ではコミットのひとつひとつが親のコミットを指し、履歴はその連なりとして積み上がります。ブランチはその連なりの先端を指す名札のようなもので、ブランチを切る操作自体は軽く、マージは枝分かれした 2 本の先端を合流させるコミットを作る操作です。これに対して Git のリベース は、自分の枝のコミットを別の先端の上に作り直して一本の線に整える操作で、共有済みの履歴に使うと他の人の手元と食い違いが起きます。本書が rebase に独立した章を置いているのは、この判断の難しさに対応したものと読めます。また分散型の Git では、クローンした手元のリポジトリが履歴の全体を持ち、プッシュとプルで他のリポジトリと揃えます。第 11 章から第 14 章でクローン、リモート、プッシュ、プルが別々の章になっている並びは、この同期の流れを段階ごとに分けて追う設計と読めます。第 17 章が扱うワークフローとブランチの規約は、機能ごとに枝を分けてから統合する フィーチャーブランチ のような運用の決め方につながる話題です。

2016 年刊の Git 入門書として読む前提と向いている読者

本書は 2016 年 2 月刊で、原書は 2015 年 9 月刊です。Git 2.23 (2019 年 8 月) では、それまで git checkout が担っていたブランチの切り替えとファイルの復元を、git switch と git restore の 2 つのコマンドに分けて提供するようになりました。刊行時期から見て本書はこの変更より前の内容であり、手元の Git で同じ操作をする時には新しいコマンドの名前と見比べながら読むのが安全です。一方で、コミット、ブランチ、マージ、リモートとの同期という土台の考え方は変わっていないため、章の並びに沿って身につけた理解はそのまま使えます。

Git を辞書のように引いて個別のコマンドの選択肢を確かめたい人や、すでにチームで日常的に使っていて内部の仕組みだけを深く知りたい人には、目的が合わない可能性があります。入口の違う本を比べたい場合は Git と GitHub の本の選び方 が参考になります。

Git を使ったことがないままチーム開発に加わる人や、コマンドを場当たりで打ってきて基本から順に固め直したい人にとって、リポジトリの作成から GitHub での共同作業までを 20 章で積み上げられる本書は、手を動かしながら基礎を固めやすい一冊です。

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