ロベールの C++入門講座

ロベールノシープラスプラスニュウモンコウザ

ロベールの C++入門講座の表紙
プログラミング
著者:
ロベール(ロベール)
出版社:
マイナビ出版
出版日:
2007年11月
ISBN:
9784839926052
在庫:
在庫あり
4.29(7 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
C・C++・C#プログラミングC++LinuxUNIXWindowsmacOS入門書デスクトップアプリケーション開発オブジェクト指向プログラミング

なぜ注目されているか

言及数
753位
総合1594位 言及 3 件

書籍紹介

ロベールの部屋の「ロベールの C++ 教室」といえば、プログラマ界においては、数多刊行されている C++ 入門書がその足下にも及ばないほど内容が充実しているという評価で有名なコンテンツです。
本書は、サイトに掲載されている講座を書籍用にリニューアルしたもので、書籍化にあたり、大幅な加筆修正、図版の大増量、言い回しの改善、内容の見直しな ど再編集を施すことで情報の刷新をはかると共に、Windows、macOS、UNIX、Linux に対応した C++ 入門書に仕上げました。

過去のどの本よりもわかりやすく、丁寧に、かつ本格的な活用までを網羅した本来の意味での「入門書」です。

技書の森解説

Web 上の C++ 講座を 1 冊の本に組み直した入門書です。『ロベールの C++ 入門講座』 (ロベール 著、毎日コミュニケーションズ、2007 年 11 月刊) は、サイト「ロベールの部屋」に掲載されていた「ロベールの C++ 教室」を書籍用にリニューアルしたもので、版元の紹介によれば書籍化にあたって大幅な加筆修正、図版の大増量、言い回しの改善、内容の見直しといった再編集を施し、Windows、macOS、UNIX、Linux に対応した C++ 入門書として仕上げられています。書店掲載の書誌 (出版社提供) では、本当の基礎の基礎から始めて C++ の言語仕様をほぼ網羅し、まったくのプログラミング初心者でも読める一方、C++ をやり直したい中級者にも向く 1 冊と説明されています。判型は B5 変型判で、判型からも分量の多さがうかがえる本です。

「ポインタ天国」からクラス、テンプレートへ、目次 16 項目の積み上げ

書店掲載の目次によると、大見出しは 16 項目です。「まずは使い方」「C++ の基本」「ほんの少し深く」で言語の入口を固めたあと、「ポインタ天国」という独立した大見出しでポインタを扱い、「クラスの前に」「クラスの基礎」「クラスの本領」と 3 段階でクラスに進みます。続く「ファイルとストリーム」「テンプレート」「エラー処理と例外」で実用に必要な言語機能を押さえ、「もっと高く」「もっともっと高く」「もっと深く」「もっともっと深く」という 4 つの大見出しで積み上げを続け、「データ構造」「C++ の落ち穂拾い」で締める並びです。入門書としては章題の付け方が独特ですが、易しいところから段階的にステップアップするという書店書誌の説明どおり、難所を後ろに送らず順番に通過させる構成であることが目次から読み取れます。

C++ が難しいと言われる理由と、本書の順序が持つ意味

C++ は C 言語 の系譜にあり、メモリを自分で管理する低い層の書き方と、クラスやテンプレートといった抽象化の道具が同じ言語の中に同居しています。初学者が最初につまずくのはポインタと参照、そしてメモリの扱いで、ここを曖昧にしたままクラスに進むと、コピーやオブジェクトの寿命で理解が崩れます。本書がクラスより前にポインタへ 1 つの大見出しを割き、クラスにも「クラスの前に」という準備段階を置いているのは、この順序の問題に対する答え方です。オブジェクト指向 の考え方、型に依存しない書き方を可能にするテンプレート、例外による誤り処理という C++ の 3 つの柱を、それぞれ独立した大見出しで学べる並びになっているため、部分的に理解が抜けている人が抜けを埋める読み方もしやすい構成です。

2007 年刊の C++ 入門書として読むときの前提

本書は 2007 年 11 月の刊行で、その後に言語へ加わった機能や書き方は範囲外です。刊行時点の C++ を前提にした本として読む必要がありますが、変数と型、ポインタと参照、クラス、テンプレート、例外という土台の考え方は言語の骨格そのものなので、ここを丁寧に固めることの価値は刊行年で減りません。著者のロベール氏について、書店掲載の書誌 (出版社提供) に載る刊行当時の著者紹介は、1979 年生まれ、大阪大学大学院理学研究科卒、1999 年より C++ の入門サイトを作成、量子化学の理論研究とソフト開発により 2007 年に理学博士号 (化学) を取得、と記しています。理論研究とソフト開発の両方を経てきた人が、1999 年から続けた Web 講座を土台に書いた入門書という来歴は、基礎の基礎から段階的に積み上げる本書の性格と整合しています。

分量に見合う人と、本書が向かない人

元が取れるのは、C++ を最初の 1 冊から腰を据えて学びたいプログラミング初心者と、他の入門書や実務でつまみ食い的に C++ を触ってきたが、ポインタやクラスの理解に穴があると感じている中級者です。書店書誌が「やり直したい中級者」にも向くと説明しているのはこの後者で、どこで理解が抜けたかを目次の大見出しから探し、その項目から読み直す使い方ができます。一方、刊行後に加わった言語機能を主目的に学びたい人、あるいは短時間で要点だけ知りたい人には、刊行時点の言語を前提にした厚い 1 冊は遠回りです。その場合は本書で土台を固めたうえで、新しい機能を扱う資料を別に足す二段構えが現実的です。

分量に身構えるより、Web 講座として磨かれてきた説明を紙で順番に追える利点を取れる人にとって、『ロベールの C++ 入門講座』は基礎を妥協なく固めるための堅実な選択です。

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