The Elements of User Experience

ザ エレメンツ オブ ユーザーエクスペリエンス

5 段階モデルで考える UX デザイン

The Elements of User Experience の表紙
インターネット / WEB デザイン
著者:
Jesse James Garrett / ソシオメディア株式会社 / 上野 学 / 篠原 稔和(ジェシー ジェームズ ギャレット)
出版社:
マイナビ出版
出版日:
2022年05月26日頃
ISBN:
9784839975982
在庫:
在庫あり
4(1 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
UX デザインユーザーエクスペリエンスWeb デザインユーザー中心設計デザイン戦略要件定義情報アーキテクチャインターフェース設計デジタルプロダクトデザインプロセス

なぜ注目されているか

総合530位 ↑ 5 ランクアップ 言及 5 件・うち記事 4 件を掲載
言及数
595位
出版前出版日02320222023202420252026

書籍紹介

本書の第 1 版は 2005 年に『ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」』として日本語版が刊行。その後、2011 年に刊行された『The Elements of User Experience [Second Edition] User-Centerd Design for the Web and Beyond』の日本語版が本書です。

●本書の構成
著者まえがき

監訳者まえがき (上野 学)

Chapter1 ユーザーエクスペリエンスが重要なわけ

Chapter2 段階という考え方

Chapter3 戦略段階

Chapter4 要件段階

Chapter5 構造段階

Chapter6 骨格段階

Chapter7 表層段階

Chapter8 段階の適用

Supplement (日本語版オリジナル追加原稿、2022 年段階での著者の最新コメント付き)

・IA の再考

・セブンシスターズ

・かつてない成功を収める UX デザイン、リーダーたちが失望しつつあるわけ ─ 私たちはどこで間違えたのか?

日本語版へのあとがき (Jesse James Garrett)

監訳者あとがき (篠原 稔和)

●本書の特徴
・著者との話し合いにより、本書以降に執筆された著者の論文も最新コメント入りで収録した「世界初に誕生した決定版書籍」

・現在本書を手に取る人向けに「全体を翻訳しなおした完全改訂版」

●監訳者まえがきより (上野 学)
本書で提示される 5 段階モデルが長く参照されているのは、そこにモデルとしての普遍的な魅力があるからだろう。今回その魅力、要するに「わかりやすさ」を分析的に反省する機会が得られる。これは初学者にとって「UX とはどういうものか」をわかりやすく教える本であり、熟練者にとっては「UX のわかりやすい説明とはどういうものか」を教える本なのである。

(中略)

本書は UX という (今やバズワードを通り越してさまざまに援用される名前空間のようになっている) テーマについて、それをデザイン領域における現象としてメタ的に再評価するよいきっかけになる。デジタルプロダクトに期待されはじめたデザイナーのコミットメントが、20 年前にどのように「わかりやすく」言語化され、それがその後どのように利用されていったのか。デジタルプロダクトのデザインに携わる方々には、デザインディスコースの歴史的な解釈のために、もう一度新しい気分で本書に立ち戻ってみてもらいたい。

Chapter1 ユーザーエクスペリエンスが重要なわけ

Chapter2 段階という考え方

Chapter3 戦略段階

Chapter4 要件段階

Chapter5 構造段階

Chapter6 骨格段階

Chapter7 表層段階

Chapter8 段階の適用

Supplement

IA の再考

セブンシスターズ

かつてない成功を収める UX デザイン、リーダーたちが失望しつつあるわけ ─ 私たちはどこで間違えたのか?

技書の森解説

Web サイトやアプリケーションの設計で、見た目の好みの議論と、そもそも何を解決するのかの議論が混ざって話が進まなくなる場面は珍しくありません。『The Elements of User Experience』 (Jesse James Garrett 著、ソシオメディア株式会社 訳、上野 学、篠原 稔和 監訳、マイナビ出版、2022 年 5 月 26 日発売) は、ユーザー体験の設計を戦略 / 要件 / 構造 / 骨格 / 表層の 5 つの段階に分けて考えるモデルを示した本で、2011 年に刊行された原著第 2 版の日本語版です。副題は「5 段階モデルで考える UX デザイン」です。監訳者まえがきは、初学者には「UX とはどういうものか」を教え、熟練者には「UX のわかりやすい説明とはどういうものか」を教える本だと位置づけています。

全 8 章で戦略段階から表層段階へ進む構成

目次は Chapter1「ユーザーエクスペリエンスが重要なわけ」と Chapter2「段階という考え方」で枠組みを示し、Chapter3「戦略段階」から Chapter7「表層段階」までの 5 章でモデルの段階を 1 つずつ取り上げ、Chapter8「段階の適用」で締めくくる並びです。冒頭には著者まえがきと監訳者まえがき、巻末には著者による日本語版へのあとがきと監訳者あとがきが置かれています。版元の著者紹介によると、Garrett はユーザーエクスペリエンスのコンサルティング会社 Adaptive Path の創始者のひとりで、ユーザーエクスペリエンス分野への貢献として、情報アーキテクチャを記述するための視覚言語による表記法が挙げられています。

5 段階モデルが抽象から具体へ積み上がる理由

ユーザーエクスペリエンス の設計が難しいのは、画面の見た目、情報の並び、提供する機能、事業の目的が互いに依存しているのに、関わる人ごとに見ている層が違うからです。5 段階モデルは、利用者のニーズと事業の目的を決める戦略を土台に置き、その上に機能と内容の範囲を決める要件、情報の並びと操作の流れを決める構造、画面上の要素の配置を決める骨格、視覚的な仕上げを決める表層を重ねる考え方として知られています。下の段階の決定が上の段階の選択肢を縛るため、配色やボタンの形を詰める前に、何のために作るのかと何を作るのかを確定させておく必要がある、というのが要点です。骨格の段階で決める画面の配置は実務では ワイヤーフレーム として描かれることが多く、要件の段階はシステム開発の要件定義に重なります。会議で出ている意見がどの段階の話なのかを特定できるようになると、表層の好みで構造の議論が覆されるような手戻りを減らせます。監訳者まえがきは、このモデルが長く参照されてきた理由を、モデルとしての普遍的な魅力、つまり分かりやすさに求めています。

旧日本語版からの改訂と日本語版の追加原稿

本書の第 1 版は 2005 年に『ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」』の書名で日本語版が刊行されており、NDL の書誌も本書をその改題、改訂版として登録しています。版元の紹介文によれば、本書は全体を翻訳し直した版です。巻末の Supplement は日本語版オリジナルの追加原稿で、「IA の再考」「セブンシスターズ」「かつてない成功を収める UX デザイン、リーダーたちが失望しつつあるわけ」の 3 本を収め、原著第 2 版の後に書かれた著者の論文に 2022 年段階の著者のコメントが付いています。モデルそのものを学ぶだけでなく、提唱者がその後の UX の広がりをどう見ているかまで 1 冊で追える点は、旧版を持っている人にとっても買い直しを考える判断材料になります。

UX デザインの全体像を言葉にしたい人に向く理由

目次にはユーザーリサーチの進め方や画面部品の作り方を主題にした章は無く、作業手順をそのまま業務に当てはめたい場合は、手法を扱う本を併せて選ぶほうが目的に合います。HTML と CSS やデザインツールの操作から学びたい場合の本選びは Web デザイン本ガイド で整理しています。一方で、デザイナー、プロダクトマネージャー、エンジニアが同じ枠組みで設計判断を話せるようにしたいチームや、見た目の議論から始まる手戻りに悩んでいる人にとって、本書は議論の順序そのものを整える土台になります。提唱者自身の言葉で 5 段階モデルを確かめたい人は、まず Chapter2 の段階という考え方から読み始めてみてください。

言及した記事 (4 件)

この本に興味がある方におすすめ

関連する本

関連記事

関連用語

共有: