コンピュータネットワーク第 6 版
コンピュータネットワークダイロッパン
- 著者:
- アンドリュー・S・タネンバウム / ニック・フィームスター / デビッド.J.ウェセラル / 水野 忠則 / 相田 仁 / 東野 輝夫(アンドリューエスタネンバウム / ニックフィームスター / デビッドジェイウェセラル / ミズノタダノリ / アイダヒトシ / ヒガシノテルオ)
- 出版社:
- 日経 BP
- 出版日:
- 2023年03月26日
- ISBN:
- 9784296070428
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
技術者、学生必読の伝説的名著の最新版が登場!
MINIX の開発者であり、コンピュータ・サイエンスの分野で世界的な定番となっている数々の教科書の著者であるアンドリュー・S・タネンバウム教授の名著『コンピュータネットワーク』の最新版。ナイキストの定理のようなデータ通信の理論的な基礎から、スマホなどで使われている最新のネットワーク技術までを体系的に学べます。共著者にシカゴ大学のニック・フィームスター教授を迎え、第 5 世代セルラー・ネットワーク、100 ギガビット・イーサネット、そして 11 ギガ bps に至る 802.11ax の WiFi といった最先端技術の解説を充実させました。
第 1 章 序論
第 2 章 物理層
第 3 章 データ・リンク層
第 4 章 媒体アクセス制御副層
第 5 章 ネットワーク層
第 6 章 トランスポート層
第 7 章 アプリケーション層
第 8 章 ネットワーク・セキュリティ
第 9 章 推薦図書と参考文献
技書の森解説
『コンピュータネットワーク 第 6 版』 (アンドリュー・S・タネンバウム、ニック・フィームスター、デビッド.J.ウェセラル 著、水野 忠則、相田 仁、東野 輝夫、太田 賢、西垣 正勝、渡辺 尚 訳、日経 BP、2023 年 3 月発売) は、データ通信の理論的な基礎から、スマートフォンなどで使われるネットワーク技術までを体系的に学ぶための教科書です。版元の紹介では、タネンバウム教授を MINIX の開発者であり、コンピューター・サイエンスの分野で世界的な定番となっている数々の教科書の著者と紹介し、本書をその名著『コンピュータネットワーク』の新しい版と位置づけています。製品の設定手順ではなく、通信がなぜその形で動くのかを原理から押さえたい学生と技術者に向けた一冊です。
全 9 章の構成、物理層から上の層へ順に積み上げる
目次は第 1 章「序論」に始まり、第 2 章「物理層」、第 3 章「データ・リンク層」、第 4 章「媒体アクセス制御副層」、第 5 章「ネットワーク層」、第 6 章「トランスポート層」、第 7 章「アプリケーション層」と下の層から順に上がり、第 8 章「ネットワーク・セキュリティ」、第 9 章「推薦図書と参考文献」で閉じます。OSI 参照モデルの 7 層と比べると、セッション層とプレゼンテーション層に当たる章は無く、代わりにデータ・リンク層の中から媒体アクセス制御を独立した章として切り出した並びです。版元の紹介文が例に挙げるナイキストの定理は、伝送路の帯域幅から送れる信号の速さの上限を与える定理で、ケーブルや電波の性質から通信速度の限界を考える出発点にあたります。こうした物理の制約から始めて、その上に誤りの検出、経路の選択、到達の保証といった仕組みが積み重なる様子を順に追える構成と読めます。
第 6 版で厚くなった無線と高速イーサネットの話題
版元の紹介によれば、第 6 版では共著者にシカゴ大学のニック・フィームスター教授を迎え、第 5 世代セルラー・ネットワーク、100 ギガビット・イーサネット、11 ギガ bps に至る 802.11ax の WiFi といった技術の解説を充実させています。これらはいずれも、限られた伝送路を多くの端末でどう分け合うかという問題に直結する技術です。有線のイーサネットはスイッチによって衝突そのものを避ける方向へ進みましたが、電波を共有する無線 LAN は送信中に衝突を検出しにくく、送信前に待つ仕組みや、周波数を細かく分けて複数の端末へ同時に割り当てる仕組みで効率を上げてきました。媒体アクセス制御を 1 章として独立させる構成は、こうした共有媒体の設計問題を、上位のプロトコルとは切り分けて考えるための枠組みとして読むことができます。
TCP/IP の実務書との違い、前提知識と向かない読者
ネットワークの技術書には、TCP/IP のプロトコルの使い方や機器の設定を実務の順に解説するものも多くあります。本書は層ごとに原理と設計の考え方を積み上げる教科書なので、たとえばトランスポート層の役割である到達の保証や 輻輳制御 のような仕組みについても、手順として覚えるより、なぜその設計が必要になったのかを理解する読み方に向いています。一方、ルーターやスイッチの設定作業をすぐに身につけたい人や、資格試験の範囲を短期間で押さえたい人には、目的に対して回り道になります。その場合は ネットワーク本の選び方 で実務書や試験向けの本と比べ、用途に合う一冊から入るほうが近道です。教科書として通読するなら、2 進数や簡単な確率の考え方に抵抗がないと、理論的な基礎を扱う序盤を読み進めやすくなります。
大学のネットワークの講義で体系的な教科書を探している学生や、日々扱っているプロトコルの背景を原理から整理し直したい技術者にとって、物理層からセキュリティまでを 1 冊の中で順に通せる本書は、新しい技術に出会ったときにどの層の何の問題を解いているのかを見分ける土台になります。長く使える基礎を 1 冊で固めたい人が手元に置くと、元を取りやすい教科書です。
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