図解即戦力 AI エンジニアの実務と知識がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書

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図解即戦力 AI エンジニアの実務と知識がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書の表紙
エンジニアのキャリア / 思考
著者:
AI エンジニア研究会(エーアイエンジニアケンキュウカイ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2021年02月10日頃
ISBN:
9784297119003
在庫:
在庫あり
3.67(3 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
AIAI エンジニアキャリアアップ業界知識実務知識技術書図解即戦力労働環境キャリアパス

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書籍紹介

IT エンジニアと一言でいっても職種はさまざまで、その役割とスキルは多様化かつ細分化されています。その中でも AI エンジニアは、昨今の AI 分野の発展とともに、ニーズが高くなっています。ただし、AI エンジニアには高度な知識が求められること、今後も技術の発展が見込まれることなどから、敷居の高い職種といわれていますが非常に魅力度が高い職種です。本書は、AI エンジニアを目指す学生、またキャリアアップを考えているエンジニアを対象に、AI エンジニアの業界知識、業務内容、労働環境、必要な知識、心構え、キャリアパスなどについてわかりやすく解説した書籍です。

技書の森解説

AI エンジニアとはどんな仕事で、どうすればなれて、実際の開発はどう進むのか。この 3 つをまとめて見渡すための入門書が『図解即戦力 AI エンジニアの実務と知識がこれ 1 冊でしっかりわかる教科書』です。著者は AI エンジニア研究会、版元は技術評論社で、図解即戦力シリーズの一冊として 2021 年 2 月 10 日に発売されました。版元はこの本を、AI エンジニアを目指す学生と、キャリアアップや転身を考えているエンジニアに向けて、業界知識、業務内容、労働環境、必要な知識、心構え、キャリアパスを解説した書籍と案内しています。

全 9 章の前半は職種、後半は AI システム開発の工程

目次は 9 章に 01 から 61 までの通し番号の項目が並ぶ形です。前半の 4 章は職種の話で、1 章「AI 業界の現状と基礎知識」で企業への AI 導入の動向と AI 人材の需要を押さえ、2 章「AI エンジニアの仕事と仕組み」では関わる人々、PM の仕事と役割、自社開発と受託開発の違い、導入事例を扱います。3 章「AI エンジニアの求人状況と働き方」は転職市場、労働条件、学歴と年齢層に加え、3 つのケースで AI エンジニアの 1 日を描きます。4 章「AI エンジニアになるには」は必要なスキルと資格を整理したうえで、学生、IT エンジニア、非 IT エンジニアの 3 つの立場ごとに道筋を分けています。後半の 5 章から 8 章は、AI システムの概要、AI モデルの構築と PoC、AI システムを作る、AI システムの運用と、開発の工程を順に追う並びです。最後の 9 章「AI エンジニアになったら」は、理想のデータと現実のデータの違い、大規模なデータを扱うためのインフラの知識、顧客の期待値の調整、ビジネススキルといった、実務に就いた後の課題を扱います。職業の案内と開発工程の入門を 1 冊にまとめた構成と読めます。

PoC と過学習の項目に表れる、AI 開発ならではの難しさ

通常のシステム開発では、要件を固めれば作るものの姿がおおよそ決まります。機械学習 を使うシステムはそうはいかず、手元のデータでどこまでの精度が出るかは、実際に試すまで分かりません。そのため本番の開発に入る前に、小さく試作して見込みを確かめる PoC (概念実証) の段階が置かれるのが一般的です。6 章はまさにこの段階を扱い、PoC の重要性から始まって、何を分析するのか、データ収集での注意点、教師あり学習、教師なし学習、アンサンブル学習、ディープラーニングというアルゴリズムの検討、性能の検証と評価へ進みます。「高すぎる精度には過学習を疑う」という項目があるのも特徴的です。学習に使ったデータに過剰に合わせ込んだモデルは、手元の評価では好成績でも未知のデータで性能が落ちるため、数字が良すぎる時こそ疑うという勘所は、非エンジニアの関係者に説明する場面でも役立ちます。データが少ない場合の項目もここに置かれています。

本番化と運用まで追う 7 章と 8 章

AI の開発は PoC で終わりではありません。7 章は PoC 終了後から製品化までの流れ、PoC で作った AI モデルを本番用に改良する工程、システムの構築とテスト、モデル更新の方法の検討を扱い、8 章は運用中の監視、モデルの更新、AI システムの苦手部分を人がフォローする体制を取り上げます。データの傾向は時間とともに変わるため、作ったモデルを監視し、必要に応じて学習し直す仕組みを最初から設計に入れておく考え方は、MLOps と呼ばれる領域につながります。職種を知るための本でありながら、作った後の運用まで目次に入っている点は、AI エンジニアの仕事が実装だけでは完結しないことを示しています。

学生と転身組に向く理由、2021 年時点という前提

この本が向くのは、AI エンジニアという職種に興味はあっても、仕事の範囲や必要なスキル、開発の進み方の全体像がまだつかめていない人です。4 章で立場ごとの道筋が分かれているため、学生も、すでに IT エンジニアとして働いている人も、IT 以外の職種から転身を考える人も、自分に近い項目から読めます。一方で、プログラミングの始め方やモデル作成とプログラミングの項目はあるものの、目次の構成から見て、コードを書きながら実装を身につける本ではないと読めます。手を動かして学びたい段階に進んだら、機械学習の技術書の選び方 を手がかりに実践書へ移るのが近道です。また、求人状況や労働条件を扱う 3 章は 2021 年 2 月刊行時点の情報なので、転職の判断には刊行後の求人動向を別に確かめる必要があります。

職種選びや転身を考え始めた段階で、AI エンジニアの仕事を業界、働き方、開発工程、運用まで一続きで見渡したい人にとって、図解で全体を押さえられるこの本は最初の一冊として手堅い選択です。全体像を頭に入れてから個別の技術書へ進むことで、何をどの順に学ぶべきかを自分で判断しやすくなります。

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