Python ハンディプログラミング事典
パイソン ハンディプログラミングジテン
- 著者:
- 山崎貴史(ヤマザキタカシ)
- 注目:
- 総合 2715 位
- 出版社:
- 実教出版
- 出版日:
- 2022年11月28日
- ISBN:
- 9784407355918
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
新書サイズのコンパクトで実用的な精選コマンドリファレンス集。学生などが自作プログラミングするときに、辞書的に使う際の携帯に便利。
技書の森解説
Python を書いている最中に、文字列メソッドの名前や書式指定の記法、リストや辞書の操作の書き方を確認したくなって手が止まる瞬間は、入門書を終えた後も繰り返し訪れます。『Python ハンディプログラミング事典』 (山﨑貴史 / 廣田龍之介 / 森田直人 執筆、実教出版、2022 年 11 月刊) は、その確認を紙面で素早く済ませるために作られた新書判の小型リファレンスです。版元の紹介文は本書を、コンパクトで実用的な精選コマンドリファレンス集と位置づけ、学生などが自作プログラミングをするときに辞書的に使う際の携帯に便利だと説明しています。書店の書誌情報では、よく使用する関数やメソッド、文などを機能や書式、使用例に分けてページ単位で解説するリファレンスマニュアルと紹介されており、体系的に読み進める教科書ではなく、引くための本として設計されていることが分かります。
基本ルールから演算子、データ構造、数学まで機能別に引く構成
目次は Python プログラミングの基本ルールから始まり、演算子、書式と文字列、データ構造、分岐処理、繰り返し処理、入出力、変換、判定、数学と、言語機能ごとの区分が続きます (書店書誌の目次はこの後を省略しているため、収録範囲の全体は実物の目次で確認できます)。ページ単位で 1 つの機能に書式と使用例を対応させる作りは、目的の関数名が分かっている人が索引から直行する使い方と、区分を眺めて同種の機能を見比べる使い方の両方に効きます。判型は新書判で、書店書誌では B40 判 / 高さ 18 cm と記載されており、教科書や入門書と一緒にかばんへ入れても負担にならない大きさです。
公式ドキュメントがあるのに紙の Python 事典が速い理由
Python の標準機能は幅が広く、文字列だけでも数十のメソッドがあり、書式指定の記法、スライス、辞書と集合の操作、型を変換する組み込み関数など、やりたいことは分かっているのに正確な名前や引数の順番を思い出せないという記憶負荷が、初学者の手を止める大きな要因です。公式ドキュメントは網羅的で正確ですが、目的の関数がどのモジュールに属するかを知らないと辿りにくく、Web 検索の結果には古いバージョン向けの記事も混ざります。紙のリファレンスは収録範囲を精選している代わりに、目次と索引という 2 つの入口から数秒で該当ページに着けること、周辺の項目が同時に視界に入るので似た機能の存在に気づけることが利点です。授業や研修の演習、試験対策の反復練習、ネットワーク利用が制限された環境では、検索より紙の方が確実に速い場面があります。
入門書を終えた学習者向けの前提と、この事典で得られないもの
前提は、変数や 条件分岐、ループ、関数といった基礎文法を一度は学んでいることです。事典形式は順を追って教える構造ではないため、これから Python を始める人が最初の 1 冊に選ぶ本ではなく、入門書と並行して、あるいは入門書を終えた後に机に置く副読本として機能します。版元の書誌に対応する Python のバージョンの明記は無く、バージョン固有の新機能よりも長く変わらない基本機能を引く用途に向く本と捉えるのが安全です。また、目次に見える範囲は言語の基本機能が中心で、データ分析ライブラリの API や設計 / テストの方法論は本書の守備範囲として想定しない方がよいでしょう。
携帯できる Python 事典が元を取る人
本書が最も効くのは、コードを書く時間の中で書き方の確認に費やす中断が多いと自覚している人です。授業や研修で演習に取り組む学生や新人、Python を第二、第三の言語として使い始めた他言語の経験者、資格試験や検定の学習で基本文法を反復している人にとって、かばんに入る判型で持ち歩けて目次と索引から数秒で引ける本書は、投じた金額に対して回収の早い道具になります。体系的な学習は Python 本の選び方 で入門書を選んで進め、その隣にこの事典を置く。その組み合わせが、版元が想定する辞書的な使い方に最も近い形です。