つながっているのに孤独

ツナガッテイルノニコドク

人生を豊かにするはずのインターネットの正体

つながっているのに孤独の表紙
その他
著者:
シェリー・タークル / 渡会 圭子(シェリー・タークル / ワタライ ケイコ)
出版社:
ダイヤモンド社
出版日:
2018年09月21日頃
ISBN:
9784478026106
在庫:
在庫あり
3.63(8 件 / 楽天ブックス)

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技書の森解説

『つながっているのに孤独』 (シェリー・タークル 著、渡会 圭子 訳、ダイヤモンド社、2018 年 9 月刊) は、スマートフォンやソーシャルメディア、VR、ロボットといったテクノロジーが、人間関係と自己のあり方をどう変えていくのかを論じた一般書です。原タイトルは ALONE TOGETHER、副題は「人生を豊かにするはずのインターネットの正体」です。刊行時の版元の著者紹介では、著者は臨床心理学者で、マサチューセッツ工科大学 (MIT) で科学技術社会論を教え、1980 年代からコンピューターや仮想現実などのテクノロジーが人間に与える影響を研究してきた人物と紹介されています。冒頭の「はじめに」には「深い会話から生まれた民族誌」という節があります。

2 部 14 章の構成、ロボットとの親密さからネットワークの孤独へ

本文は序章「つながっているのに孤独」で始まり、2 つの部に分かれた全 14 章が続きます。PARTⅠ は「ロボット化の時代」と題され、「孤独の中の新たな親密さ」という言葉が添えられています。第 1 章から第 7 章までが該当し、子どもたちのロボット体験、たまごっちや AIBO を世話する子どもたち、MIT の人工知能研究所で開発されたロボットとの出会い、第 6 章「ロボットによる高齢者ケア」などを通して、人が機械に親密さを求める場面を追います。PARTⅡ は「ネットワークの時代」と題され、「親密さの中の新たな孤独」という言葉が添えられています。第 8 章「いつもつながっている人生」から第 14 章「古き良き時代への郷愁」まで、マルチタスキング、フェイスブックの友だちとプロフィールづくり、電話を避けてテキストを選ぶ人々、アバター、告白サイト、プライバシーといった題材が並びます。そのあとに終章「人間の会話をとりもどす」とエピローグ「娘への手紙」、原注、索引が置かれています。

第 1 部の題材、機械に心を読み取る人の側

第 1 部が扱うのは、呼びかけに反応し、世話をすると様子が変わる相手に、それが機械だと知っていても心のようなものを読み取る人の側です。目次には「世話をするほど愛着がわく」「種明かしされても変わらない関係」という節があります。第 7 章には「機械に感情を与えようとする試み」、終章には「感情を持つ機械」という節があり、人工知能 との関係を扱います。

常時接続と消せない記録、第 2 部の題材

第 2 部が扱うのは、いつでも連絡が取れることの裏側です。第 10 章には「電話よりテキスト」や「声を使うのを嫌がる理由」といった節があります。第 13 章「脅かされるプライバシー」には「削除も消去もできない世界」や「プライバシーなくしてデモクラシーなし」という節があり、ネットに書いたものが残り続けることや、「過去を消せない世界の自己規制」という問題にも踏み込みます。

プログラミングやサービスの作り方は扱いません。終章には「テクノロジーとつきあう現実的方法」という節があります。SNS やチャット、会話するロボットを作る側にいる人や、子どもや家族とテクノロジーの距離を考えたい人に向けて、人々との対話を土台にテクノロジーと人間関係を論じた一般書です。

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