量子計算理論

リョウシケイサンリロン

量子コンピュータの原理

量子計算理論の表紙
ハードウェア
著者:
森前 智行(モリマエ トモユキ)
出版社:
森北出版
出版日:
2017年11月14日頃
ISBN:
9784627854017
在庫:
在庫あり
0
上級者向け
量子計算量子コンピューター量子力学計算量理論量子回路状態検証超量子計算量子対話型証明系非ユニバーサル量子計算IQP/DQC1 モデル

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書籍紹介

量子コンピュータは従来のコンピュータのしくみと何がどう違うのか, なぜ速いのか,
そして, その計算能力と量子論の間にはどのような関係があるのか…

実用化が現実味を帯びてきた量子コンピュータ.
いま, その原理を正しく理解する重要性が増しています.

本書は, 量子コンピュータの原理について, 気鋭の若手研究者が基礎から最先端の話題までを幅広く解説.
学際的なこのテーマの知識を効率よく習得できます.

《本書の特長》
●最もベーシックな「回路モデル」だけでなく,「状態の検証」「超量子計算」「IQP/DQC1 モデル」など,

ほかの書籍では触れられていない最先端の話題について紹介.

●読み進めるうえで最低限必要な量子力学の記法や計算量理論も解説しています.

第 1 章 はじめに

第 2 章 古典計算: ベクトルと演算子による表現

第 3 章 量子計算 (基礎)

第 4 章 量子計算 (発展)

第 5 章 測定型量子計算

第 6 章 計算量理論の基礎

第 7 章 状態の検証

第 8 章 量子対話型証明系

第 9 章 超量子計算

第 10 章 非ユニバーサル量子計算

技書の森解説

『量子計算理論』 (森前 智行 著、森北出版、2017 年 11 月 14 日発売) は、量子コンピューター が従来のコンピューターのしくみと何がどう違うのか、なぜ速いのか、その計算能力と量子論の間にどのような関係があるのかを、基礎から研究の話題まで解説した理論書です。副題は「量子コンピュータの原理」です。版元の紹介文は、最もベーシックな回路モデルに加えて、状態の検証、超量子計算、IQP/DQC1 モデルといった「ほかの書籍では触れられていない最先端の話題」を紹介すると説明し、読み進めるうえで最低限必要な量子力学の記法や計算量理論も解説していると案内しています。

古典計算の表現から非ユニバーサル量子計算まで、全 10 章の構成

目次は全 10 章です。第 1 章「はじめに」のあと、第 2 章「古典計算: ベクトルと演算子による表現」で古典計算を扱い、第 3 章「量子計算 (基礎)」、第 4 章「量子計算 (発展)」、第 5 章「測定型量子計算」、第 6 章「計算量理論の基礎」が並びます。続いて第 7 章「状態の検証」、第 8 章「量子対話型証明系」、第 9 章「超量子計算」を経て、第 10 章「非ユニバーサル量子計算」で終わります。

重ね合わせと干渉、量子計算の速さをめぐる技術背景

量子計算の基本的な枠組みである回路モデルでは、0 と 1 の重ね合わせの状態をとる量子ビットに量子ゲートを順に作用させ、最後に測定して結果を得ます。状態はベクトル、ゲートはユニタリ演算子と呼ばれる行列で表されるため、線形代数が記述の言葉になります。第 2 章の章題にあるとおり、本書は古典計算もベクトルと演算子による表現で扱っています。重ね合わせは、多数の計算を同時に行ってその答えを全部取り出せることを意味しません。測定で得られる結果は 1 つで、量子アルゴリズムは確率振幅の干渉によって正しい答えが出る確率を高めるように組み立てられます。量子コンピューターが古典計算機より速いと言えるのはどの問題で、どの程度なのかという問いは、問題を解くのに要する時間や資源が入力の大きさに対してどう増えるかを表す 計算量 の考え方で比べられます。

測定型量子計算、対話型証明系、IQP と DQC1 のモデル

第 5 章の章題にある測定型量子計算は、あらかじめ多数の量子ビットをもつれ合わせた資源状態を用意し、個々の量子ビットの測定だけで計算を進める方式で、回路モデルと同じ計算能力を持つことが知られています。第 8 章の章題にある対話型証明系は、計算能力の高い証明者と計算能力の限られた検証者がやり取りを重ね、検証者が主張の正しさを確かめる計算量理論の枠組みです。紹介文が挙げる IQP/DQC1 モデルは、万能な量子計算ができないよう制限された非ユニバーサルなモデルの例で、計算量理論の仮定のもとで、その出力の確率分布を古典計算機で効率よく模倣することは難しいと示されています。

刊行時の版元の著者紹介では、森前 智行は群馬大学准教授で、博士 (学術) です。国立国会図書館の書誌では件名を量子情報とし、文献と索引があると記録しています。本書は、回路モデルと測定型量子計算、計算量理論の基礎から、状態の検証、量子対話型証明系、超量子計算、非ユニバーサル量子計算までを全 10 章に収めています。

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