IOWN 構想

アイオンコウソウ

インターネットの先へ

IOWN 構想の表紙
ネットワーク
著者:
澤田純 / 井伊基之 / 川添雄彦(サワダジュン / イイモトユキ / カワゾエカツヒコ)
出版社:
NTT 出版
出版日:
2019年11月22日頃
ISBN:
9784757103917
在庫:
在庫あり
3.33(7 件 / 楽天ブックス)
上級者向け
ネットワークフォトニクスIOWN未来技術ポストインターネットポスト5Gテクノロジー基盤産業ユースケースデジタルトランスフォーメーション先進コンピューティング

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書籍紹介

〈デジタル〉から〈ナチュラル〉へ
〈エレクトロニクス〉から〈フォトニクス〉へ

ポストインターネット、ポスト 5G を見据えた、

ネットワーク未来構想

はじめに IOWN の時代へ (澤田純)

第 1 部 IOWN の世界

第 1 章 IOWN 構想とは何か?(川添雄彦)

第 2 章 IOWN の鍵となる 11 のテクノロジーと 3 つの基盤

第 3 章 IOWN 構想が開く未来社会 (井伊基之)

第 4 章 IOWN と 6 つの産業ユースケース

第 2 部 IOWN のテクノロジー

第 5 章 11 のテクノロジーと NTT のケーススタディ

技書の森解説

『IOWN 構想』 (澤田 純 監修、井伊 基之、川添 雄彦 著、NTT 出版、2019 年 11 月刊) は、NTT が打ち出した次世代のネットワーク構想 IOWN について、構想の狙い、鍵になる技術、それが開く社会と産業の姿を一冊にまとめた書籍です。副題は「インターネットの先へ」で、書名の欧文表記は Innovative Optical & Wireless Network と書誌に記録されています。版元の紹介文は「〈デジタル〉から〈ナチュラル〉へ」「〈エレクトロニクス〉から〈フォトニクス〉へ」という対句を掲げ、本書をポストインターネットとポスト 5G を見据えたネットワークの未来構想として紹介しています。版元の著者プロフィールによれば、刊行時点で監修の澤田 純 は NTT の代表取締役社長、井伊 基之 は代表取締役副社長、川添 雄彦 は取締役研究企画部門長を務めていました。

2 部 5 章の構成、IOWN の世界から 11 のテクノロジーへ

目次は、澤田 純 が執筆した「はじめに IOWN の時代へ」に続く 2 部構成です。第 1 部「IOWN の世界」は、川添 雄彦 による第 1 章「IOWN 構想とは何か?」、第 2 章「IOWN の鍵となる 11 のテクノロジーと 3 つの基盤」、井伊 基之 による第 3 章「IOWN 構想が開く未来社会」、第 4 章「IOWN と 6 つの産業ユースケース」の 4 章で、構想の全体像と、それが社会や産業にもたらす変化を描きます。第 2 部「IOWN のテクノロジー」は第 5 章「11 のテクノロジーと NTT のケーススタディ」の 1 章で、11 のテクノロジーを NTT のケーススタディとともに扱う章が置かれています。

電気の処理を光へ移すという発想の技術背景

コンピューター同士をつなぐ ネットワーク では、長い距離を運ぶ区間はすでに光ファイバが担っています。一方で、ルーターやスイッチ、サーバーの内部では、届いた光の信号をいったん電気の信号に変えて処理し、送り出すときに再び光へ戻すのが一般的です。この変換と電子回路による処理には電力が必要で、扱うデータの量が増えるほど消費電力と発熱が膨らみ、処理を経るたびに遅延も積み重なります。紹介文の「〈エレクトロニクス〉から〈フォトニクス〉へ」という対句は、電気で処理する範囲を減らし、光のまま運び、処理する範囲を広げていくという方向を示しています。通信と計算の両方に関わるこの転換は、回線を速くするだけの話ではなく、データセンターの電力や端末までの応答時間といった、ネットワークを使うあらゆるサービスの前提を変え得る点に構想としての大きさがあります。

2019 年時点の構想を描く本としての読み方

本書は 2019 年 11 月の刊行で、その時点で NTT が描いた構想と技術の見取り図を示した本です。刊行後の研究開発の進み具合や商用サービスの状況は本書の範囲に入っていないため、構想の出発点を押さえたうえで、その後の動きは NTT の発表で補う読み方が合います。また版元の分類は一般向けの経営書で、通信の仕組みを基礎から積み上げる教科書ではありません。TCP/IP の階層やプロトコルの動きを体系立てて学びたい場合は、ネットワーク技術書の選び方 を参考に教科書を別に選ぶほうが目的に近づきます。

通信事業者や機器ベンダー、あるいは自社のサービスや設備の中長期計画にネットワークの将来像を織り込みたい人にとって、構想の提唱者である NTT の経営陣と研究部門の責任者が、狙いと技術の候補、想定する産業の使い道を一冊で示した本書は、構想の原点を確かめる資料として手元に置く価値があります。IOWN という言葉をニュースで見かけて、その中身を発信元の説明でたどりたい人は、第 1 章から順に読み進めてみてください。

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