C 言語 新版 ゼロからはじめるプログラミング
シーゲンゴシンバン ゼロカラハジメルプログラミング
- 著者:
- 三谷 純(ミタニ ジュン)
- 出版社:
- 翔泳社
- 出版日:
- 2022年09月20日頃
- ISBN:
- 9784798174655
- シリーズ:
- プログラミング学習シリーズ
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
本書は、「C 言語」をこれから学ぶ初心者を対象に、文法やプログラミングの基本知識をわかりやすく解説する入門書です。これまで数多くの学生に対してプログラミングの授業をしてきた著者が、その経験を活かし、基本的な文法から、学習の難所とされるアドレスとポインタの概念まで、つまずきやすい内容を一つ一つ丁寧に解説します。
技書の森解説
C 言語をこれから学ぶ初心者が、文法の基本から学習の難所とされるアドレスとポインターまでを順に身につけるための入門書が、『C 言語 新版 ゼロからはじめるプログラミング』 (三谷 純 著、翔泳社、2022 年 9 月刊) です。翔泳社のプログラミング学習シリーズの一冊で、旧版を改めた新版にあたります。著者は筑波大学システム情報系の教授で、版元の紹介文では、数多くの学生にプログラミングの授業をしてきた経験を生かし、つまずきやすい内容を 1 つずつ丁寧に解説すると案内されています。
全 8 章の構成、出力と変数からデータ構造とアルゴリズムまで
目次は全 8 章です。第 1 章でプログラムの構成と作成から実行までの流れに触れ、第 2 章で出力、変数、算術演算子と式、演算と型を扱います。第 3 章は条件分岐と論理演算子、繰り返し、配列、第 4 章は関数の引数と戻り値です。本書の山場となる第 5 章はアドレスとポインターで、ポインターの活用、配列とポインターの関係、関数ポインターまで進みます。第 6 章は文字列の操作と構造体、第 7 章はファイル入出力、グローバル変数と複数ファイルへの分割、マクロと列挙と、実際のプログラムを組むときに必要になる道具立てに広がります。最終の第 8 章ではデータ構造とアルゴリズムを取り上げ、計算量 の考え方、データの格納、整列 (ソート) を扱います。文法だけで終わらず、アルゴリズムの入口まで一冊で届く並びです。
アドレスとポインターが難所になる理由
C 言語で多くの学習者が立ち止まるのは、ポインターが「値」ではなく「値が置かれている場所」を扱う仕組みだからです。Python や Java では、変数がメモリのどこにあるかを意識しなくてもプログラムが書けますが、C では配列の受け渡しや文字列の操作、構造体を関数に渡す場面で、アドレスを直接やり取りする書き方が避けられません。配列名がそのまま先頭要素のアドレスとして扱われることや、関数の引数が値のコピーとして渡されるために、呼び出し元の変数を書き換えるにはポインターが必要になることなど、規則そのものは少ないのに組み合わせで混乱しやすいのが特徴です。プログラムが使う領域の メモリレイアウト を頭の中に描けるようになると、ポインターの動きは一気に追いやすくなります。本書が第 5 章をアドレスとポインターに充て、配列や関数ポインターとの関係まで節を分けているのは、この難所を一度に越えようとせず段階を踏むための構成といえます。
授業でも独学でも使える、練習問題とスライド教材
版元の紹介文によると、掲載するサンプルプログラムは何をしているかがよく分かるようシンプルなものを選び、コメントをしっかり付けています。各章の最後には練習問題があり、力試しや理解度の確認に使えます。授業での利用を前提に作成した学習用のスライド教材がダウンロード付録として提供されている点も特徴で、教える側が教材として採用しやすい作りです。版元は、何から学習すればよいか分からない人、C 言語をはじめて学ぶ人やあらためて基本から学び直したい人、開発現場で通用する基礎を身につけたい人を想定読者に挙げています。
一方で、ポインターの基礎を越えて、メモリ管理の実践やシステムプログラミング、組み込み開発の具体的な手法までを求める人には範囲が足りません。第 8 章のデータ構造とアルゴリズムも入口としての扱いなので、本格的に学ぶなら アルゴリズムの本の選び方 を参考に次の一冊へ進むのが近道です。逆に言えば、これから C 言語に入る学生や、他の言語は書けるもののポインターで一度つまずいた人にとっては、文法からポインター、構造体、ファイル入出力までを一冊で通し、練習問題で手応えを確かめられる本書は、最初の一冊として元を取りやすい選択です。
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