見るだけ IT 用語図鑑 278

ミルダケアイティーヨウゴズカンニイナナハチ

見るだけ IT 用語図鑑 278 の表紙
その他
著者:
草野 俊彦(クサノ トシヒコ)
出版社:
SB クリエイティブ
出版日:
2021年09月27日頃
ISBN:
9784815604738
在庫:
在庫あり
4(5 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
IT 用語図鑑ビジュアル学習ビジネス用語入門書イラスト解説早見表IT トレンド知識ゼロから5 秒でわかる

なぜ注目されているか

総合2268位

書籍紹介

「基本的な IT 用語を知っておきたいけど、文章だけだと理解しづらくて困っている」 「IT 業界に入社したけど、実際に仕事で使われている単語ってなんだろう?」 「ちょっと見てすぐわかるような本はないかな?」 今や IT 用語の知識はビジネスシーンで必須の時代です。ですが「なんとなく使っている」「よくわからない単語は流して聞いている」方も多いのでは? そんなときにはこの一冊があれば大丈夫! 「知識ゼロから」「たった 5 秒で」「イラストを眺めるだけ!」IT の常識、最新トレンドが面白いほどわかります! 【特典】IT 用語早見表!!

技書の森解説

「知識ゼロから」「たった 5 秒で」「イラストを眺めるだけ!」。『見るだけ IT 用語図鑑 278』 (草野俊彦 著、SB クリエイティブ、2021 年 9 月刊) は、版元がこの三つの言葉で紹介する IT 用語の図鑑です。副題は「新入社員、IT に苦手意識を持っている人にも役立つ」で、基本的な IT 用語を知りたいが文章だけでは理解しづらい人、IT 業界に入社したものの仕事で使われている単語が分からない人が読者像です。書名の 278 は収録語数で、特典として IT 用語早見表が付き、巻末には索引があります。なお 2025 年 3 月には同じ著者の『見るだけ IT 用語図鑑 300 第 2 版』が刊行されており、このページで扱うのは 2021 年刊の版です。

全 9 章の構成、AI や DX からセキュリティ、企業と人物まで

構成は 1 章から 9 章までの全 9 章です。1 章「現代がわかる IT 用語」は人工知能 (AI)、機械学習、ディープラーニング (深層学習)、ブロックチェーン、仮想通貨、DX、MaaS、テレワークなど社会の話題になる語を、2 章「ニュースを読むための IT 用語」は VR / AR / MR、ライドシェア、クラウドファンディング、ヘルステックや EdTech、B2B や C2C といった語を扱います。3 章「コンピューターがわかる基本用語」で CPU、キャッシュ、プロセス、RAM と ROM、SSD と HDD、RAID など機械の中身へ降り、4 章「実務で役立つ IT 用語」はビットとバイト、アルゴリズム、API、オブジェクト指向、データベース、Git と GitHub、スクラム、アジャイル開発、DevOps、PoC (概念実証) など開発現場の語をまとめます。5 章「インターネットの新しいサービスがわかる基本用語」はクラウド、仮想化、オンプレミス、AWS、Microsoft Azure、SaaS/PaaS/IaaS/DaaS、IoT、エッジコンピューティング、ビッグデータ、6 章「EC と経営」は PDCA、BI、データマイニング、シャドー IT、SEO、AB テスト、UI と UX、オムニチャネルなど経営とマーケティングの語です。7 章「インターネットの技術がわかる IT 用語」はハブとスイッチとルータ、無線 LAN と Wi-Fi、TCP と UDP、IP アドレスとポート番号と MAC アドレス、ドメイン名と DNS、WWW と HTTP と HTTPS、cookie、5G まで通信の仕組みを、8 章「セキュリティの IT 用語」は二要素認証と二段階認証、ファイアウォール、SSL/TLS、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式、電子署名、マルウェア、フィッシングなどを扱い、9 章「企業と人物」で Google、Amazon、Apple、Microsoft、NVIDIA などの企業と、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、アラン・チューリング、リーナス・トーバルズらの人物で締めます。

キャッチコピー、POINT、約 170 字の解説という項目の層

各用語は、一言の『キャッチコピー』、箇条書き 3 つの『POINT』、約 170 字の『解説』、テーマ別の 2 つの『TOPIC』という層で構成されます。版元が挙げる例では、仮想通貨は「ネットの中だけで取引できるお金」、人工知能 (AI) は「人間の考え方を真似するコンピューター」というキャッチコピーで本質をつかませます。「見るだけ」という書名から説明の薄い絵本を想像すると実態とずれます。イラストとキャッチコピーで入口を低くしつつ、POINT と解説と TOPIC で段階的に深さを足す設計で、忙しいときはキャッチコピーだけ、腰を据えるときは TOPIC まで、と読む深さを読者が選べるのが特徴です。一言のたとえは便利な反面、単純化の副作用も伴いますが、解説と TOPIC の層がその補正役を担っています。

コンピューターの基本からネットワークまで、用語の層を押さえる技術背景

IT 用語が覚えにくいのは、言葉が積み重なった層の上に載っているからです。CPU や記憶装置といった機械の層、TCP と UDP や DNS が動くネットワークの層、その上で提供される クラウド や SaaS のサービスの層、さらに DX や MaaS のようにサービスを事業の言葉に翻訳した層があり、上の層の言葉は下の層を知らないと比喩のまま終わります。たとえば 機械学習 は「データからパターンを学ぶ」と一言で言えますが、大量のデータを保存して計算する基盤が安価に借りられるようになって初めて広く実用になった経緯を知ると、AI とビッグデータとクラウドがなぜセットで語られるのかが見えてきます。本書が 3 章と 7 章でコンピューターとネットワークの基本用語を独立した章にしているのは、この下の層を省かない構成で、ニュース用語から入って仕組みへ降りる順路が用意されています。著者の草野俊彦氏は、2021 年刊行時の版元プロフィールによれば、みらいアクセス合同会社の代表で、1986 年に千葉大学工学部を卒業して同年日本電気株式会社に入社し、高度先端基幹通信システムの研究開発に従事、米国デラウェア大学コンピュータ情報科学科の客員研究員、NEC アメリカ駐在でのネットワーク管理システムの基本ソフトウェア開発の推進を経て、2007 年に米国系半導体企業へ移って通信機器組込システムの開発を主導し、2010 年にネットワーク仮想化ソフトウェア開発のベンチャーをイスラエルで起業、20 年にわたり国際機関での IT 技術の標準化に貢献して米国電気電子学会 (IEEE) の標準化小部会で議長を務めた経歴を持ちます。7 章の通信の用語は、著者自身の専門領域に当たります。

第 2 版との違いと向く読者、IT に苦手意識のある新入社員

版歴として、2025 年 3 月に『見るだけ IT 用語図鑑 300 第 2 版』 (SB クリエイティブ) が刊行され、収録語は 300 に増え、章立ては第 1 章「ビジネス × IT 必修用語」から第 6 章「テクノロジーを牽引する人物・会社」までの全 6 章に再編されています。2025 年時点の用語環境で読みたいなら第 2 版が候補になり、本書は 9 章に細分された章立てで、ニュース系 / 実務系 / 技術系を分けて引きたい人に向く版です。他社の類書では、増井敏克 著『IT 用語図鑑 ビジネスで使える厳選キーワード 256』 (翔泳社、2019 年 5 月刊) が 1 ページにつき 1 用語のイラスト付きで、打合せ / ビジネス会話や Web サイト作成 / SNS 運営といった場面別の全 7 章構成です。コンピューターとネットワークの仕組みの用語を独立した章で押さえたいなら本書、会話の場面から入りたいなら翔泳社の図鑑、という使い分けができます。

用語ごとに独立した項目を並べる図鑑なので、章を順に読んで一つの技術を体系的に身につける教科書の代わりにはなりません。プログラミングや資格試験の学習には別の本が必要で、収録語の顔ぶれは 2021 年 9 月時点の用語環境を前提としています。それでも、IT に苦手意識のある新入社員、文章だけの用語解説で挫折した人、エンジニアとの打ち合わせで単語が分からず聞き流している営業 / 企画 / 事務の担当者には、机に置いて会話の直後に引ける一冊として投じた金額の回収が早い本です。イラストで入口を低くしながら仕組みの層まで降りられる図鑑を探している人にとって、堅実な選択です。

この本に興味がある方におすすめ

関連する本

関連記事

関連用語

共有: