工学基礎シリーズ オペレーティングシステム
コウガクキソシリーズオペレーティングシステム
- 著者:
- 安倍 広多 / 石橋 勇人 / 佐藤 隆士 / 松浦 敏雄 / 松林 弘治 / 吉田 久(アベ コウタ / イシバシ ハヤト / サトウ タカシ / マツウラ トシオ / マツバヤシ コウジ / ヨシダ ヒサシ)
- 出版社:
- オーム社
- 出版日:
- 2022年09月16日頃
- ISBN:
- 9784274229152
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
ソフトウェアの中で、最も重要かつ基本的な OS の基礎知識をわかりやすく整理。
ソフトウェアの中で、最も重要かつ基本的なオペレーティングシステム (OS) の基礎知識をわかりやすく整理した教科書。
現在のカリキュラムやセメスタ制といった大学・高専の実情に対応してコンパクトな説明を心がける一方、現在広く使用されている Unix 系 OS と Windows などの具体例を取り上げ、初学者が無理なく理解できるようにしている。また、演習問題も充実させている。
第 1 章 OS の概要
第 2 章 コンピュータのハードウェア
第 3 章 プロセス
第 4 章 メモリ管理
第 5 章 ファイルシステム
第 6 章 入出力制御
第 7 章 Unix 系 OS
第 8 章 Windows
第 9 章 コンピュータや OS の仮想化
技書の森解説
大学や高専の情報工学系の講義で、オペレーティングシステム (OS) の基礎を学ぶための教科書です。工学基礎シリーズの『オペレーティングシステム』 (安倍 広多、石橋 勇人、佐藤 隆士、松浦 敏雄、松林 弘治、吉田 久 著、オーム社、2022 年 9 月刊) は、版元の紹介文で「ソフトウェアの中で, 最も重要かつ基本的なオペレーティングシステム (OS) の基礎知識をわかりやすく整理した教科書」と説明されています。大学 / 高専の講義の実情に合わせてコンパクトな説明を心がけつつ、Unix 系 OS と Windows などの具体例を取り上げ、演習問題も充実させた構成です。
全 9 章の構成、ハードウェアから仮想化とコンテナまで
版元の詳細目次によると、本書は全 9 章で、すべての章の末尾に演習問題が置かれています。1 章「OS の概要」は、なぜ OS が必要か、OS の構成と歴史に加えて、組込みシステムとスーパーコンピューターの OS にも節を設けています。2 章「コンピュータのハードウェア」でプロセッサー、メモリ、ハードウェアクロックとタイマー、入出力装置、ブートストラップを押さえたうえで、3 章「プロセス」、4 章「メモリ管理」、5 章「ファイルシステム」、6 章「入出力制御」と OS の中核の機能へ進みます。6 章は節の数が最も多く、割込みレベル、デバイスファイル、ディスク装置、SSD、バッファキャッシュとページキャッシュまでを扱います。後半は 7 章「Unix 系 OS」、8 章「Windows」で 2 つの系統の OS の作りを具体的に見たあと、9 章「コンピュータや OS の仮想化」で仮想化のアプローチとコンテナ技術に触れて締めくくります。
並行処理とメモリの仕組みがアプリケーション開発の土台になる理由
OS の学習が難しいのは、ハードウェアとアプリケーションの間で起きていることが普段は目に見えないからです。1 つの CPU の上で複数のプログラムが同時に進んでいるように見える 並行処理 は、OS が短い時間で実行するプログラムを切り替えることで成り立っています。この切り替えのすき間で複数の処理が同じデータを読み書きすると、実行の順序によって結果が変わる レースコンディション が生じます。共有するデータに一度に 1 つの処理しか触れないようにする ミューテックス のような道具は、OS の内部だけでなく、Web サーバーやデータベースを使うアプリケーションの不具合を追う場面でもそのまま使う考え方です。メモリについても同じで、各プログラムが自分専用の広いアドレス空間を持っているように見せる仕組みを知っていると、メモリ不足や処理の急な遅れがどこで起きているのかを切り分けやすくなります。仮想マシンが OS ごと計算機を模倣するのに対し、コンテナは 1 つのカーネルを共有しながらプロセスを隔離する方式であるという違いも、OS の基本を押さえて初めて腹に落ちる話です。
情報工学の学部と高専のテキスト、初級の技術者に向けて
版元が挙げるおすすめの読者は、大学 / 高専の情報工学に関連する学部学科のテキストとしての利用と、初級の関連技術者です。版元ページの段の表示でも初級だけが選ばれています。掲載しているプログラムのソースコードは、版元が案内する GitHub のリポジトリから入手できます。一方、7 章「Unix 系 OS」が扱うのは Unix 系 OS の概要と実装方法です。特定の OS のカーネルをソースコードで細かく読み進めたい人や、Linux のコマンド操作やサーバー管理の手順を身に付けたい人は、それぞれを主題にした本を別に選ぶほうが目的に近づきます。
講義の教科書として指定された学生はもちろん、アプリケーションの開発や運用を続けるなかで、プロセス、メモリ、ファイル、入出力の振る舞いを原理から説明できるようになりたい初級の技術者にとっても、9 章分の範囲を演習問題で確かめながら一巡できる本書は、OS の全体像を短い時間でつかむための堅実な選択になります。
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