ネット興亡記 2敗れざる者たちの表紙

ネット興亡記 2 敗れざる者たち(ネットコウボウキ ニ ヤブレザルモノタチ)

その他
著者:
杉本貴司(スギモト タカシ)
出版社:
日経BP 日本経済新聞出版
出版日:
2022年12月05日
ISBN:
9784296116140
シリーズ:
日経ビジネス人文庫
在庫:
在庫あり
4.33(3 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
ビジネスノンフィクション起業インターネット産業経営戦略リーダーシップ逆境と再生企業物語ライブドアミクシィLINE

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書籍紹介

逆境にめげず、しびれる意思決定が時代を変える迫真のリアルストーリー。
人生サバイブにも必読書だ。

経営共創基盤 (IGPI) IGPI グループ会長 冨山和彦氏、推薦!

野望、歓喜、破壊と創造、裏切り、絶望、嫉妬、勝利と敗北、再起。ある者は去り、ある者は踏みとどまったーー。

熱狂は過ぎ去り、起業家たちに苦難の時代が訪れる。
しかし、逆境の中でも生き残りをかけた戦いを続け、新たな物語を紡いだ者たちがいる。

日本のインターネット黎明期を駆け抜けた起業家たちを描くビジネスノンフィクション!

第 8 章 ライブドア、迫る破滅の足音
第 9 章 元祖 SNS ・ミクシィに立ちはだかった黒船

第 10 章 逆襲の LINE--敗者がつないだ物語

第 11 章 メルカリ創業者の長い旅

第 12 章 ネバー・ギブアップーー敗れざる者たち

第 8 章 ライブドア、迫る破滅の足音

・粉飾への誘惑

・近鉄バファローズ買収宣言

・幻のソニー買収計画

・「ライブドアはお断り」

・奇襲トップ・ジャック ほか

第 9 章 元祖 SNS ・ミクシィに立ちはだかった黒船
・ミクシィ創業者の再出発

・ザッカーバーグからの誘い

・熱血ラガーマンと漫画家女子

・最後のチャンス ほか

第 10 章 逆襲の LINE--敗者がつないだ物語
・韓国のグーグル

・遠回りしてきた「 LINE の軍師」

・売りに出されたライブドア

・スタンプ誕生秘話 ほか

第 11 章 メルカリ創業者の長い旅
・山田進太郎の原点

・いきなり迎えたピンチ

・「一発屋」で終わるのか

・フェイスブックから来た男 ほか

第 12 章 ネバー・ギブアップーー敗れざる者たち
・「僕はコンプレックスの塊」

・幻のブロードバンド連合

・大きくなった藤田晋

・「もう一度やってやる」 ほか

技書の森解説

熱狂が去った後のインターネット業界で何が起きたのかを、敗者の側から描いた産業史ノンフィクションです。『ネット興亡記 2 敗れざる者たち』は、日本経済新聞編集委員 (刊行時) の杉本貴司氏による『ネット興亡記』の後編で、第 1 巻『開拓者たち』と同じ 2022 年 12 月に日経 BP 日本経済新聞出版から日経ビジネス人文庫の一冊として刊行されました。副題の「敗れざる者たち」が指すのは、負けなかった者ではなく、負けてもなお終わらなかった者たちです。経営共創基盤 (IGPI) グループ会長の冨山和彦氏が推薦を寄せています。

第 8 章から第 12 章まで、ライブドア事件で幕を開ける構成

章番号は第 1 巻からの通しで、本書が受け持つのは第 8 章から第 12 章です。幕開けは破滅へ向かうライブドア。粉飾への誘惑、近鉄バファローズ買収宣言、幻のソニー買収計画、奇襲のトップ・ジャックと、事件へ至る意思決定の内側が取材で再構成されます。続いて、元祖 SNS ミクシィの前に現れた黒船フェイスブックとザッカーバーグからの誘い、売りに出されたライブドアの人材がつないだ LINE の逆襲とスタンプ誕生秘話、山田進太郎氏の長い旅として語られるメルカリ創業。そして「ネバー・ギブアップ」と題した最終章が、幻のブロードバンド連合や大きくなった藤田晋氏など、再起を期す者たちの姿で全体を締めくくります。

敗者の側から書かれた記録という希少価値

成功した経営者の語りは、結果を知った後の整合的な物語になりがちです。本書の価値は、失敗と撤退の渦中にあった当事者たちの判断を、固有名詞と肉声で残している点にあります。象徴的なのが LINE の章で、章の副題「敗者がつないだ物語」が示すとおり、ライブドアという敗者の人材と技術が次のサービスへ受け継がれていく系譜として描かれます。事業の やめどきや撤退の判断 は教科書やフレームワークが最も教えてくれない領域だけに、実例をこれだけの密度で並べた記録は、経営書の棚とは別の価値を持ちます。敗北がキャリアの終わりではなく次の物語の始点になり得ることを、複数の実話で示してくれる構成です。

第 1 巻との関係と読む順番、必要な前提知識

各章は独立した物語として成立しますが、第 1 巻の登場人物が別の局面で再登場する構成のため、読む順番は素直に第 1 巻『開拓者たち』からをおすすめします。第 1 巻が黎明期の開拓を描く前編、本書が熱狂後の苦難と再起を描く後編という関係です。技術的な前提知識は一切要りません。物語として書かれているので、通勤の細切れ時間 でも読み進められる文庫です。なお刊行は 2022 年 12 月で、描かれる出来事の中心は 2000 年代半ばから 2010 年代です。それ以後の各社の動向を追う本ではないことは踏まえておきましょう。

この巻が刺さる読者、向かない読者

事業の失敗や撤退を経験した人、あるいはその渦中にいる人ほど、この巻の描写は切実に響くはずです。新規事業やスタートアップで働く人には、意思決定の失敗例と立て直しの実例集として読めますし、 IT 業界の若手にとっては、ミクシィ、 LINE 、メルカリといった身近なサービスの来歴を人物から知る産業史入門になります。一方、経営フレームワークの解説や技術の仕組みの説明を求める人には向きません。成功譚よりも敗北からの巻き返しにこそ学びがあると考えるなら、日本のネット産業史はこの巻からが本番です。

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