ドリルの王様 5・6 年の楽しいプログラミング
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なぜ注目されているか
技書の森解説
『ドリルの王様 5・6 年の楽しいプログラミング』 (兼宗進 監修、新興出版社啓林館、2023 年 2 月刊) は、順序や分岐から配列、データ活用、状態の移り変わりを表す図までのプログラミングの考え方を、パソコンを使わずに紙の問題で扱う小学 5、6 年生のドリルです。版元の学習参考書のブランド「新興出版社」の小学生向けドリル『ドリルの王様』シリーズの 1 冊で、プログラミングの巻 1、2 年、3、4 年、5、6 年の 3 冊のうちの 5、6 年の巻です。
紹介記事の表の 5、6 年の欄と問題例
版元が 2020 年 3 月に公開したシリーズの紹介記事には、学年ごとに扱う考え方を示した表があります。5、6 年の欄は、順序、繰り返し、分岐、変数、配列、関数、コンピューターの仕組みに関わる考え方、アルゴリズム、データ活用、移り変わり図のすべてに印が付き、3、4 年の欄から加わるのは配列、データ活用、移り変わり図です。記事に添えられたシリーズの問題例では、配列は並べられたデータから指定された要素を取り出す問題として、データ活用は 2 つの表から必要な情報を取り出して問題を解く問題として、移り変わり図は自動販売機で商品を買うような流れを表した図と選択肢の文を読み合わせる問題として示されています。問題例には、それまでに学んだことを使って正五角形をかく命令を考える複合問題もあり、記事はこれをパソコンなどを使ったプログラミングと同様の内容と説明しています。
配列とステートマシン、記事の問題例の用語
配列 は、同じ種類のデータを番号付きの入れ物に並べてしまっておく仕組みで、何番目かを指定すれば目当ての要素を取り出せます。自動販売機は、お金を入れる前と後で受け付ける操作が変わる機械です。このように、いまどの状態にあり、どの操作でどの状態へ移るかを決めて振る舞いを組み立てる考え方は、情報科学では ステートマシン として整理され、図に表したものは状態遷移図と呼ばれます。
リニューアル後の版と、テキスト入力の体験ページ
版元は 2023 年 2 月に、『ドリルの王様』シリーズを全 41 点でリニューアルして発売すると発表しており、本書はそのリニューアル後の版です。版元の商品ページの仕様は B5 判の 2 色刷りで、学習指導要領に対応した巻として案内されています。版元のお知らせはプログラミングの巻の担当として兼宗進と島袋舞子 (大阪電気通信大学 兼宗研究室) を挙げています。監修者の研究室が公開しているシリーズの解説サイトには、ドリルで扱っている命令でプログラミングを体験できるページが学年別にあり、5、6 年生向けはテキストを入力してプログラムを作る形式です。同じサイトの用語集には、配列、状態遷移図、探索や整列のアルゴリズムなど、ドリルの解説に出てくる用語の説明があります。
本書は、順序から移り変わり図までの考え方を、小学 5、6 年生の紙の問題の形で扱う、プログラミングの巻の最後の 1 冊です。
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