nginx実践入門の表紙

nginx 実践入門(エンジンエックス ジッセン ニュウモン)

クラウド・インフラ・DevOps
著者:
久保達彦/道井俊介(クボ,タツヒコ/ミチイ,シュンスケ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2016年01月16日頃
ISBN:
9784774178660
シリーズ:
WEB+DB press plusシリーズ
在庫:
在庫あり
3.7(10 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
NginxWebサーバリバースプロキシHTTPSアクセス制御gzip圧縮HTTP/2ロードバランスキャッシュモニタリング

なぜ注目されているか

言及数
134
総合588 21 ランクダウン 21 件の言及
01220222023202420252026

書籍紹介

高速/安定稼働を実現する構築と運用のテクニック。 Web サーバ/リバースプロキシ/大規模コンテンツ配信/ HTTPS /アクセス制御/ gzip 圧縮/ HTTP / 2 /ロードバランス/キャッシュ/ログ/モニタリング/無停止アップグレード/ Lua による拡張/ OpenResty 。優れたスケーラビリティを最大限に活かす。

技書の森解説

Web アプリケーションの手前にリバースプロキシを置く構成が標準になった時代に、その中核を担う nginx を「なんとなく動く設定」から卒業して使いこなすための実務書が『 nginx 実践入門』 (久保達彦・道井俊介著、技術評論社、 2016 年刊) です。 WEB+DB PRESS plus シリーズの一冊で、版元の掲げる想定読者は nginx を初めて使う Web 開発者と、さらに使いこなしたい Web 開発者。構築だけでなく高速かつ安定した稼働を支える運用の技法までを射程に入れています。

なぜ nginx は速いのか: イベント駆動という土台

nginx の強みを理解する鍵は、接続ごとにプロセスやスレッドを割り当てる古典的な Web サーバーと違い、少数のワーカープロセスがイベント駆動で大量の接続を捌くアーキテクチャにあります。接続数が万の単位に伸びてもメモリ消費が緩やかで、静的配信やプロキシ用途で高い処理効率を発揮する。この設計こそが、リバースプロキシやロードバランサーとして nginx が選ばれ続けてきた理由です。本書が第 1 章をインストール手順ではなくアーキテクチャの解説 (イベント駆動、ノンブロッキング I/O 、 I/O 多重化) から始めるのは、この土台を先に押さえると後の設定項目の意味が読めるようになるからで、章立て自体が「設定を根拠から理解する」という本書の姿勢を表しています。

基本設定から大規模配信・ Lua 拡張までの構成

版元公式の目次によれば、第 2 章のインストール、第 3 章の基本設定を踏まえ、第 4 章で静的な Web サイトの構築、第 5 章で HTTPS サーバー、第 6 章でリバースプロキシと 負荷分散 を使った Web アプリケーションサーバーの構成、第 7 章で大規模コンテンツ配信、第 8 章で運用とメトリクスモニタリング、第 9 章で Lua による拡張へと進みます。紹介文には gzip 圧縮、 HTTP/2 、アクセス制御、キャッシュ、無停止アップグレード、 OpenResty といったテーマも挙がっており、単発のレシピ集ではなく、構築から運用・拡張までを一気通貫で扱う設計です。

2016 年刊という前提をどう考えるか

本書は刊行時点 (2016 年) の nginx を前提にしています。 HTTP/3 や QUIC 、 TLS 1.3 といったその後に普及したプロトコルは登場前で、当然扱われません。一方で、設定ファイルの文法、ディレクティブの優先順位、イベント駆動の動作モデル、リバースプロキシ設計の考え方といった本書の中心部分は nginx の根幹であり、この層の知識は版が進んでも大きくは陳腐化しません。新しい機能はリリースノートや公式ドキュメントで補う前提で、その読解の土台を日本語で固める本と位置づけるのが実態に合っています。この「土台は本で、更新はドキュメントで」という使い分けは インフラ本の選び方 でも述べられている、賞味期限のある分野での定石です。

設定の理由を説明できるようになりたい人へ

コピペした設定でとりあえず動いてはいるが、障害やパフォーマンス問題のたびに不安になる。そんな Web 開発者やインフラ担当者が、 location の優先順位やプロキシ設定の意図を自分の言葉で説明できるようになる、という到達点に対して本書への投資は回収しやすいはずです。逆に、 QUIC 対応など 2016 年以降の新機能の解説だけが目的の人や、マネージドサービス任せでサーバー設定自体に触れない立場の人には出番が少ないでしょう。 nginx を正面から扱った日本語書は数が限られるだけに、 nginx を運用で任される局面が一度でもあるなら、手元に置く価値のある一冊です。

言及 Qiita 記事 (21 件)

この本に興味がある方におすすめ

この本に関連

関連記事

関連用語

共有:Xはてブ