AI エージェント開発 / 運用入門 [生成 AI 深掘りガイド]
エーアイエージェントカイハツウンヨウニュウモンセイセイエーアイフカボリガイド
- 著者:
- 御田 稔 / 大坪 悠 / 塚田 真規(オンダミノル / オオツボユウ / ツカダマサキ)
- 出版社:
- SB クリエイティブ
- 出版日:
- 2025年10月01日頃
- ISBN:
- 9784815636609
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
「AI エージェント」の基本・作り方・活用方法が、
この一冊でぜんぶ学べる!
昨今話題の「AI エージェント」について、基礎の基礎から 1 つずつ丁寧に、しっかりと解説した本格入門書です。
基礎知識はもとより、AI エージェントの作り方や実際の活用事例、さらには AI エージェントを語るうえで欠かせない LLM についても解説しています。
本書の著者は AI アプリ開発の第一人者である御田稔氏 (KDDI アジャイル開発センター: テックエバンジェリスト)、大坪悠氏 (同ソフトウェアエンジニア)、塚田真規氏 (三菱電機: AI 戦略プロジェクトグループエンジニア) の 3 名であり、LLM や生成 AI の基礎知識から、最先端の活用事例や最新 API の活用方法までを網羅的に解説した、充実の一冊です。
本書内では、実際に AI エージェントを開発する方法も丁寧に解説しています。本書を通読することで、Amazon Bedrock や Claude、LangChain や LangGraph の基本も習得でき、AI エージェント開発の主要技術を幅広くしっかりと学ぶことが可能です。
また、本書の後半では、昨今話題の「Mastra」 (AI 開発フレームワーク) を用いた AI エージェントの開発手法、および、開発後の運用フェーズ (LLMOps) の技法についても Langfuse を用いて解説するなど、実際の開発現場でも活用できる、実践的なレベルまでいっきに紹介しています。
第 1 章 LLM と AI エージェントの基本
第 2 章 LLM の API を使ってみよう
第 3 章 主要フレームワークの紹介
第 4 章 LangGraph で AI エージェントを作ってみよう
第 5 章 Mastra でフルスタック Web アプリを作ろう
第 6 章 高度な AI エージェントの開発に挑戦しよう
第 7 章 Langfuse で LLMOps に挑戦しよう
第 8 章 ガードレールと Ragas 評価で AI エージェントの品質を高めよう
付録
技書の森解説
『AI エージェント開発 / 運用入門 [生成 AI 深掘りガイド]』 (御田 稔、大坪 悠、塚田 真規 著、SB クリエイティブ、2025 年 10 月刊) は、LLM と AI エージェントの基本から、Amazon Bedrock と Claude を使った API の呼び出し、LangGraph や Mastra によるエージェントの構築、Langfuse を使った運用 (LLMOps) と品質の評価までを一冊で通す入門書です。書誌には英題 Build & Run AI Agents が併記され、版元の紹介では、AI エージェントの基本と作り方、活用方法を基礎から解説した本格入門書と位置づけられています。生成 AI を API から触ったことはあるものの、試作したエージェントを業務で動かし続ける方法がまだ見えていない開発者に向いた一冊です。
著者は 3 名で、版元の著者紹介によれば、御田 稔氏は KDDI アジャイル開発センターのテックエバンジェリスト、大坪 悠氏は同社のソフトウェアエンジニア、塚田 真規氏は三菱電機の AI CoE 部門のエンジニアです。御田氏には同じ版元から『Amazon Bedrock 生成 AI アプリ開発入門[AWS 深掘りガイド]』の著書があり、本書も AWS のサービスを実習の土台に置いています。
全 8 章の構成、Bedrock の API から LLMOps まで
目次は第 1 章 LLM と AI エージェントの基本、第 2 章 LLM の API を使ってみよう、第 3 章 主要フレームワークの紹介、第 4 章 LangGraph で AI エージェントを作ってみよう、第 5 章 Mastra でフルスタック Web アプリを作ろう、第 6 章 高度な AI エージェントの開発に挑戦しよう、第 7 章 Langfuse で LLMOps に挑戦しよう、第 8 章 ガードレールと Ragas 評価で AI エージェントの品質を高めよう、そして付録という並びで、前半で土台と道具を揃え、後半で応用と運用へ進む流れと読めます。版元ページの紹介には、ReAct やツール、ガードレール、RAG といった全体像の項目に始まり、Converse API と Tool Use (Function Calling)、LangChain や AI SDK、Strands Agents、Bedrock Agents、Dify を並べたフレームワークの選び方、MCP を用いたエージェント、Next.js と AI SDK、Amplify Gen2 による画面の実装と AWS へのデプロイ、マルチエージェントシステムや Ambient Agents、Bedrock AgentCore へのデプロイ、トレーシングとプロンプト管理、Bedrock Guardrails による入力の監視といった項目が挙げられています。版元は本書の特徴として、フロントエンドの実装までハンズオンで学べる点を最初に掲げています。
エージェントは作るより動かし続ける方が難しい理由
AI エージェントは、モデルが次に呼ぶツールと引数を自分で決め、その結果を見て次の手を決める、というループで動きます。このため、一度の呼び出しで終わるチャットの実装と比べて、失敗の現れ方が見えにくくなります。同じ入力でも毎回同じ経路をたどるとは限らず、ツールの選び間違いや引数の誤り、終わらないループ、想定外に膨らむトークン消費が、最終的な回答だけを見ていても気づけない形で起こります。そこで必要になるのが、各ステップでどのプロンプトが使われ、どのツールがどんな引数で呼ばれ、どれだけ時間とトークンを使ったかを記録するトレーシングと、プロンプトを版として管理して変更の影響を追える仕組みです。品質の確認も、従来の単体テストのように期待値と完全一致させる方法だけでは足りず、評価用のデータに対して回答の妥当さを指標で測り続ける考え方が求められます。Ragas はもともと 検索拡張生成 の回答が取り出した文書に忠実かどうか、質問に沿っているかどうかを測るための評価の枠組みとして知られています。入力側では、プロンプトインジェクションや不適切な内容を弾くガードレールに加えて、モデルが生成した引数をそのままツールへ渡さずに検査することが安全の要になります。Model Context Protocol のようにエージェントが外部のツールやデータへつながる口が標準化されるほど、この入力の管理の比重は増します。本書の後半の 3 章は、こうした運用段階の課題に対応する題材を並べていると読めます。
前提知識と、変化の速いライブラリを扱う本としての注意
読み進めるには、何らかの言語でのプログラミング経験と、API を呼び出してレスポンスを扱う程度の知識が前提になります。Mastra は TypeScript のフレームワークで、第 5 章では Next.js や Amplify Gen2 による画面の実装も扱うため、TypeScript と React の基礎に触れたことがあると後半の実習が楽になります。実習の多くは Amazon Bedrock をはじめとする AWS のサービスを使うので、AWS のアカウントと、モデルの利用に伴う課金を許容できる環境も必要です。また、この分野のライブラリとクラウドの仕様は短い周期で変わります。版元のサポート情報には、刊行後の 2025 年 10 月から 12 月にかけて、第 2 章の Bedrock のモデルアクセス有効化や付録のクォータ緩和申請の仕様変更、第 4 章のハンズオンのエラー、第 5 章の Mastra 関連ライブラリの更新に伴うフォローアップが掲載されています。手を動かす前にサポート情報とサンプルコードの配布元を確認しておくと、つまずきを減らせます。
一方で、目次を見る限り、Transformer の内部構造やモデルの学習手法を主題にした章はなく、LLM そのものの仕組みを理論から理解したい人には目的が合いません。また Azure や Google Cloud を主な基盤にしている場合、フレームワークの考え方は持ち帰れても、デプロイやガードレールの手順は読み替えが必要になります。仕組みの理解から入るか実装から入るかで迷っているなら、LLM と生成 AI の技術書の選び方 で自分の段階を確かめてから選ぶと回り道を減らせます。
逆に、社内でエージェントの試作を任され、それを本番で動かし続けるためのトレーシングや評価、入力の監視まで見通しを立てたい AWS 利用者にとって、作り方から運用までを同じ題材の流れで追える本書は、手元に置いておく価値の高い一冊です。
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