入門監視

ニュウモンカンシ

モダンなモニタリングのためのデザインパターン

入門監視の表紙
クラウド / インフラ / DevOps
著者:
Mike Julian / 松浦隼人(マイク ジュリアン / マツウラ ハヤト)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2019年01月17日頃
ISBN:
9784873118642
在庫:
在庫あり
4.15(38 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
モニタリングパフォーマンス監視システム監視ログ管理エラーハンドリングリソース監視アラート監視モダン ITインフラ管理オペレーションズ

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書籍紹介

今求められる「モダンなモニタリング」を解説 !
なぜモニタリングをする必要があるのか、どこから、どのように始めたらよいのかを起点に各テーマに沿って書かれているため、モニタリングについての深い知識を身につけることができます。

技書の森解説

『入門監視』 (Mike Julian 著、松浦 隼人 訳、オライリー・ジャパン、2019 年 1 月刊) は、システムのどこをどう監視し、その監視をどう改善していくかを、特定の製品の操作手順ではなく設計の考え方から解説する書籍です。副題はモダンなモニタリングのためのデザインパターン、原書は Practical Monitoring です。アラートが鳴りすぎて誰も見なくなった、障害に利用者からの問い合わせで気づいた、といった状態から監視を組み立て直したい運用エンジニアや開発者に向いています。

監視の原則と監視戦略、2 部 11 章と付録の構成

本書は 2 部構成です。第 Ⅰ 部の監視の原則では、1 章でツール依存やチェックボックス監視、手動設定など 5 つのアンチパターンを、2 章で組み合わせ可能な監視、ユーザー視点での監視、作るのではなく買う、継続的改善という 4 つのデザインパターンを示します。3 章はアラート、オンコール、インシデント管理で、手順書の書き方やオンコールローテーションの組み方、振り返りまでを扱い、4 章は中央値や分位数、標準偏差を扱う統計入門です。第 Ⅱ 部の監視戦略は 5 章のビジネス KPI から始まり、6 章のフロントエンド、7 章のアプリケーション、8 章のサーバー、9 章のネットワーク、10 章のセキュリティと監視の対象を順に広げ、11 章で監視アセスメントの実行としてまとめます。付録には手順書の例、可用性表、そして日本語版で加わった松木 雅幸による監視 SaaS の選定、導入、活用の付録が収録されています。

監視の設計が難しい理由と、ユーザー視点から測る考え方

監視が難しいのは、取れる数値がいくらでもある一方で、人が対応できるアラートの数には限りがあるからです。CPU 使用率やメモリ使用量のような OS の指標は集めやすいものの、それが高いことが利用者の困りごとに直結するとは限りません。逆に、リクエストが成功したか、応答が許容できる時間で返ったかという利用者の側から見た指標は、サービスの健全さをより直接に表します。この考え方は、目標とする水準を数値で約束する SLO の設計とも地続きです。また平均値だけを見ると一部の遅い応答が埋もれるため、分布の裾を見る分位数のような統計の道具が必要になります。ログを後から検索し集計できる 構造化ログ で出しておくかどうかも、障害時の調べやすさを左右します。システムの内部の状態を外から推し量るための オブザーバビリティ の議論を読む前に、何をなぜ測るのかという土台を固めておくと、道具や用語が増えても判断の軸がぶれません。

前提知識と、付録の監視 SaaS の位置づけ

読み進めるには、Web サービスの基本的な構成と、Linux サーバーやネットワークの運用の基礎を知っていることが前提になります。8 章と 9 章では SNMP やロードアベレージ、DNS、NTP といった運用の用語が節の名前として並ぶため、インフラの実務に触れたことがあると理解が早くなります。一方で、特定の監視製品の画面操作や設定ファイルの書き方を一つずつ追う本ではないため、導入する製品が決まっていて手順だけを知りたい場合は、製品の公式ドキュメントや製品ごとの解説書の方が目的に合います。本書は 2019 年刊で、付録 C の監視 SaaS の話題や 7 章のサーバレス、マイクロサービスの節は刊行時の技術環境を前提にしています。

監視の仕組みを自分のチームで設計する立場になった人、アラートの見直しやオンコールの負担の軽減に取り組む人、新しいサービスを立ち上げる前に何を測るべきかを整理したい人にとって、原則から対象別の戦略、評価の手順までを 1 冊で通せる本書は、手元に置いて繰り返し参照できる一冊です。11 章の監視アセスメントを自分のシステムに当てはめれば、読んだ内容をそのまま改善の手順に変えられます。

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