電気通信主任技術者試験これなら受かる電気通信システム

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技書の森解説

電気通信主任技術者試験の科目のうち「電気通信システム」に絞った受験対策の問題集です。『電気通信主任技術者試験 これなら受かる 電気通信システム』の改訂 3 版 (オーム社 編、オーム社、2023 年 4 月刊) は、6 年間 11 回分の過去問題を出題分野ごとに整理して並べ、さらに 1 回分を本試験と同じ形式で巻末に収めています。版元は、試験範囲が広く難易度も高いこの科目では、出題傾向をつかみ、繰り返し出る類似の問題を確実に解けるようにすることが大切だとしています。

電磁気学から電力設備まで、8 章の分野別構成

章立ては、1 章の電磁気学と電気回路、2 章の電気計測、3 章の電子回路という電気の基礎から始まり、4 章の伝送技術で伝送特性や雑音、SN 比、伝送路符号化と情報源符号化、アナログ伝送とデジタル伝送、光ファイバと光通信、メタリックケーブルを扱います。5 章の無線通信技術は移動通信、無線 LAN、衛星通信、アンテナ、6 章のネットワーク技術はネットワーク構成、電話網と電話交換機、トラヒック理論、番号方式、アクセスシステム、7 章のインターネットは基本方式と運用とサービス、IP 電話、8 章は電源設備などの電力設備です。巻末には令和 4 年度第 2 回の試験問題が収められ、本試験と同じ感覚で腕試しができる構成になっています。分野ごとに過去の問題がまとまっているため、どの分野がどのくらい出るのか、自分がどこを苦手としているのかを解きながら確かめられます。

電気通信システムという科目の手ごわさ

電気通信主任技術者は、電気通信事業者の事業用の設備の工事や維持、運用を監督する立場の国家資格で、伝送交換と線路の 2 つの種類があります。電気通信システムはその両方に共通する科目で、電気回路の計算から光ファイバ、無線、電話交換、IP ネットワーク、電源までを横断して問われます。範囲が広いため、たとえばソフトウェアやネットワークの運用が専門の人は電磁気学や電子回路で、電気系の出身者はトラヒック理論やインターネットの方式でつまずきやすく、得意分野だけでは点数がそろいにくい科目です。過去の問題を分野別に並べる本書の形は、苦手な分野を見つけて重点的に繰り返す学習に向いています。

解説書との組み合わせと、使う前の確認

本書は過去の問題を中心にした問題集なので、分野の基礎知識がほとんど無い状態で 1 冊目に選ぶと、理解が追いつかない場面が出てきます。伝送やネットワークの考え方を体系立てて学び直したい場合は、教科書型の参考書や ネットワーク本の選び方 で紹介している入門書と並行して使うと効率が上がります。改訂 3 版は 2023 年 4 月の刊行で、収録された問題は令和 4 年度第 2 回までの試験から選ばれているため、受験する年の試験の実施方法や出題範囲は試験を実施する団体の案内で確かめ、それ以降の回の問題で仕上げると安心です。資格の勉強を実務の知識につなげる読み方は IT 資格の参考書と技術書の使い分け も参考になります。

電気通信事業者や通信設備の工事会社で主任技術者の選任を見据えている人や、過去の問題を自分で集めて分類する時間を省きたい受験者にとって、出題分野ごとに傾向を確かめながら苦手を詰めていける本書は、電気通信システムの科目の仕上げに使いやすい一冊です。

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