システム設計論改訂版

システム セッケイロン

システム設計論改訂版の表紙
ソフトウェア工学 / 設計
著者:
布広永示 / 今城哲二(ヌノヒロ, エイジ / イマジョウ, テツジ)
出版社:
コロナ社
出版日:
2017年09月
ISBN:
9784339028782
在庫:
在庫あり
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技書の森解説

『システム設計論改訂版』 (布広 永示 ほか 著、コロナ社、2017 年 9 月刊) は、情報システムの開発工程の流れと各工程で使う設計技術を、大学の講義で使う教科書の形で解説する本です。版元の書籍ページでは、布広 永示、今城 哲二、大場 みち子、中原 俊政の 4 人の共著と表記されています。版元は本書の目的を、情報システムの開発工程の流れと各工程での設計技術を理解し、開発に必要な知識や技術を修得することと案内しています。

全 10 章の構成、処理形態の変遷からトランザクション処理まで

本文は全 10 章で、各章の末尾に演習問題があり、巻末に引用 / 参考文献、演習問題解答、索引が付きます。章は第 1 章「情報システムとその設計思想の変遷」、第 2 章「クライアント/サーバシステム」、第 3 章「システム設計・構築」、第 4 章「インフラ設計」、第 5 章「システム分析設計技法」、第 6 章「アプリケーション設計・構築」、第 7 章「データベース設計・構築」、第 8 章「システム運用設計・運用管理」、第 9 章「データ記述・表現と Web サービス」、第 10 章「トランザクション処理」です。第 3 章はウォータフォールモデル、プロトタイピングモデル、スパイラルモデルなどの開発モデルから、システム化計画、見積り、テスト、運用管理までの工程と、CASE ツール、共通フレームを扱います。第 5 章は構造化分析設計技法とオブジェクト指向分析設計技法を図式表現を中心に解説し、UML のユースケース図とクラス図、MDA を取り上げます。第 9 章は XML と Web サービスに加えて SOA とマイクロサービスを、第 10 章はコミットとロールバック、2 相コミットメント、障害回復、排他制御とデッドロックを扱います。

改訂版で加わったアジャイル開発と Web サービスの事例

版元の紹介によれば、改訂版ではアジャイルなソフトウェア開発と、設計思想が多様化した Web サービスを利用した開発事例が加わりました。2017 年 9 月の改訂版の発行にあたって記述内容が見直され、本書に関係する規格は PMBOK ガイド第 5 版、共通フレーム 2013、ITIL V3 に対応した内容に改められています。

上流の分析から運用まで、工程をつなぐ設計の技術

情報システムの設計は、何を作るかを決める上流の 要件定義 から、画面や処理の外部設計と内部設計、データベースの設計、テスト、運用管理まで、複数の工程にまたがります。工程ごとの成果物は次の工程の入力になるため、前の工程の曖昧さは後の工程で手戻りとして表れます。開発モデルの違いは、工程を一度に順に流すか、短い周期で繰り返すかの違いとして整理でき、アジャイル な開発は後者の代表です。銀行のオンライン処理や座席予約のように多数の利用者が同時にデータを更新するシステムでは、途中で失敗した処理を取り消し、同時の更新が互いを壊さないようにする仕組みが要り、その性質は ACID 特性としてまとめられています。

版元の書籍ページ (2026 年 10 月時点) は、採用実績として岩手県立大学、東京情報大学、城西国際大学、名古屋産業大学を挙げています。同じページの著者紹介 (2026 年 10 月時点) によれば、布広 永示は東京情報大学長、大場 みち子は京都橘大学教授で、今城 哲二は元東京国際大学教授、中原 俊政は元日立製作所の所属です。システム設計の本の選び方は 設計 / アーキテクチャ本ガイド にまとめています。

本書は、情報システムの処理形態の変遷からトランザクション処理までを、演習問題付きの全 10 章に収めています。

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