工作でわかるモノのしくみ
コウサクデワカルモノノシクミ
AI 時代を生きぬくモノづくりの創造力が育つ
- 著者:
- ニック・アーノルド / ガリレオ工房(ニック アーノルド / ガリレオコウボウ)
- 注目:
- 総合 1081 位
- 出版社:
- 誠文堂新光社
- 出版日:
- 2018年08月02日頃
- 一覧:
- 2018 年に出た技術書
- ISBN:
- 9784416618264
- シリーズ:
- 子供の科学 STEM 体験ブック
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
人工知能の発達によって、近い将来に産業構造の急激な変化が起こると予想されています。
そして、現在ある職業の多くが、人工知能とロボットによって担われることになり、多くの人間が職業を失うともいわれ、
その数は全労働者の約半数とも予想されています。
未来を生きる子供たちが、人工知能を「使う」人材になれるか、それとも人工知能に「使われる」人材になってしまうのか、
この 2 つを分けるのは「STEM」の力だといわれています。
STEM とは、Science (科学)、Technology (技術)、Engineering (工学)、Mathematics (算数・数学) の頭文字を集めたことばで、
アメリカ国立科学財団 (NSF) によって使われはじめました。
アメリカでは、この 4 つの知識・技能に長けた「STEM 人材」を育成することが、重要な国家戦略のひとつに位置付けられており、
日本でも、STEM 教育の一分野である「プログラミング教育」をはじめ、その重要性が浸透しつつあります。
この 4 つの知識・技能に早くから興味を持つことがなぜ重要なのか。
アメリカのある研究では、高校生の STEM 教育が成功するかどうかは、初等教育の段階で興味を持てたかどうかに左右されるともいわれます。
本書は、4 つの知識・技能について、子供たちが自然な興味を伸ばしていけるよう、簡潔な説明とわかりやすいイラストで構成した、
STEM 教育を実践できるシリーズです。
また、各テーマには、家庭でできるかんたんな実験を 30 以上も収録し、歴史上偉大な発見を成し遂げた科学者たちの紹介も収録。
子供が主体的に学ぶための工夫が随所に施されており、本場アメリカで STEM 教育を推進している STEAM Education の推薦も受けています。
エンジニアリング編は、建物や乗り物、ギアや歯車など、便利な機械を動かす力と、その力を活用して問題解決する発明品を紹介します。
車や電車、船、飛行機、潜水艦などの乗り物好きや、工作好きの子供が喜ぶテーマが満載です。
■目次
ようこそ STEM ワールドへ!
質量とエネルギー
物体が動くときにはたらく力
ビリビリ…電気のヒミツ
いろいろな材料
背の高いビルを支えるしかけ
建物がくずれないのはなぜ?
橋とトンネル
斜面とくさび型
ものをラクにもち上げるには?
車輪の役割
歯車は何のために使う?
動きの方向をかえるしくみ
のびちぢみする部品
ほか
***************************
技書の森解説
『工作でわかるモノのしくみ』 (ニック・アーノルド 著、ガリレオ工房 監修、誠文堂新光社、2018 年 8 月刊) は、建物や乗り物、ギアや歯車といった身のまわりの機械が動く理屈を、短い説明とイラスト、家庭でできる実験で子どもに伝える科学の本です。シリーズ「子供の科学 STEM 体験ブック」のエンジニアリング編にあたり、副題は「AI 時代を生きぬくモノづくりの創造力が育つ」です。版元の紹介文は、人工知能 の発達で産業構造の急激な変化が予想されるなかで、子どもが人工知能を「使う」人材になるか「使われる」人材になるかを分けるのは STEM の力だといわれている、と述べています。NDL の書誌によると原タイトルは Stem Quest Engineering で、訳者として江原健が記録されています。監修のガリレオ工房は、刊行時のプロフィールによると教師やジャーナリスト、研究者などで構成されて科学実験の研究 / 開発を行う団体で、2002 年に吉川英治文化賞を受賞しています。
STEM のエンジニアリング編が扱うビル / 橋 / 乗り物 / ロケット
STEM は科学 (Science)、技術 (Technology)、工学 (Engineering)、算数 / 数学 (Mathematics) の頭文字を集めた言葉で、版元はアメリカ国立科学財団 (NSF) が使い始めた語と説明しています。シリーズはこの 4 つの分野について、子どもが自然な興味を伸ばしていけるよう簡潔な説明とイラストで構成されています。本書の項目は「ようこそ STEM ワールドへ!」から始まり、質量とエネルギー、物体が動くときにはたらく力、電気、いろいろな材料といった土台の話題を経て、背の高いビルを支えるしかけ、橋とトンネル、斜面とくさび型、車輪と歯車、動きの方向を変えるしくみへ進みます。その後は蒸気機関、宙に浮いて進む列車、車のエンジン、船の形、潜水艦とホバークラフト、飛行機とヘリコプターといった乗り物の項目が続き、農業に役立つ機械、人のいのちをすくう機械、バイオエンジニアリング、鉱山工学、原子力と放射線、海の工学などを経て、最後の項目はロケットのパワーです。家庭でできるかんたんな実験が 30 以上収録され、歴史上の偉大な発見を成し遂げた科学者たちの紹介もあります。
てこ / 斜面 / 歯車に共通する力と距離の交換
斜面やくさび、てこ、車輪と軸、歯車は、加える力を小さくする代わりに動かす距離を長くする、あるいはその逆を行う道具です。重い荷物をまっすぐ持ち上げる代わりに長い坂道で押し上げれば、必要な力は小さくなりますが進む距離は長くなり、摩擦を除けば必要な仕事の量そのものは変わりません。歯車も同じ関係にあり、小さな歯車で大きな歯車を回すと回転は遅くなる代わりに強い力を伝えられます。自転車の変速機や自動車の変速のしくみは、この関係を場面に応じて切り替えて使っています。
機械の先にあるコンピューターとプログラムの項目
項目の並びには、コンピューターのしくみとコンピューター・プログラムも含まれています。仕組みを部品と順序に分けて理解する姿勢は、手順を正確に書き下す プログラミング の考え方にも通じます。版元の紹介文も、STEM 教育の一分野としてプログラミング教育を挙げています。ただし本書の中心は建物や乗り物、機械の工学で、プログラミングの手ほどきをする本ではありません。
版元は、車や電車、船、飛行機、潜水艦などの乗り物好きや工作好きの子どもが喜ぶテーマが満載だと紹介しています。版元のシリーズ全 4 巻セットの案内では、対象は小学校中学年から高校までとされています。機械工学や電気回路を数式で学びたい中高生や、プログラミングを一から身につけたい子どもには目的が合いません。乗り物や工作が好きで、どうして動くのかを知りたがる子どもと一緒に、家庭の材料で実験しながら答えを探したい家庭にとっては、建物や乗り物、ロケットまでの機械を 1 冊で見渡せる本です。
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