インフラの構成管理と自動化のための実践 Ansible
インフラノコウセイカンリトジドウカノタメノジッセンアンシブル
- 著者:
- 八木澤健人 / 呉理沙 / 小野天平 / 長嶺精彦 / 山中裕史(ヤギサワケント / ゴリサ / オノテンペイ / ナガミネキヨヒコ / ヤマナカヒロシ)
- 出版社:
- 秀和システム
- 出版日:
- 2024年05月28日頃
- ISBN:
- 9784798068725
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
IT の世界の進歩はめまぐるしく、その変化の激しい世界を支える基盤である IT インフラは、多様化が進むとともに複雑さも増しています。そして、システムにはその変化に即座に対応できる柔軟さが求められています。そのため、IT システムを自動化することは、もはや当たり前のこととなっており、その新たなスタンダードとなっているのが「Ansible」です。
本書は、Ansible を用いたインフラの自動化に関するさまざまな知識を提供します。Ansible の初歩から、エンタープライズでの利用で不可欠なオーケストレーションツール「AWX」、コンテナ化された実行環境を TUI (テキストユーザーインターフェイス) 形式で表示する「Ansible Navigator」、コンテナ化された実行環境を作成する「Ansible Builder」など、最新技術の使いこなしまでを実践的なサンプルで解説します。
本書の特長:
・初心者から、導入済みの中級者、使い込んでいる上級者まで、幅広い層に対応
・実践的で具体的なサンプルを使って解説 (全ての Playbook はダウンロード可能)
・ネットワーク機器、Windows 環境やクラウド環境にあるシステムの自動化にも言及
・コードのテスト、カスタムモジュールの作成方法なども具体的に学べる
・最新技術である「コンテナ化された Playbook の実行環境」についても解説
Ansible による IT インフラ自動化の解説だけではなく、自動化を実現し、それを維持・継続していくための考え方や方法についても 1 章を割いてまとめています。組織で Ansible による自動化を推進しようとしているけどもうまくいかない、あるいは自動化の進め方に課題を感じている方に向けて、取り組み方の指針となることをめざしました。さらに、付録では、「Value Stream Mapping」 (VSM) という製品やサービスの価値創造のプロセスを可視化する手法を IT 自動化に応用した例を紹介しています。IT 自動化が、どのように業務効率化につながるのか、具体的に理解できるだけではなく、その実施手法も参考になるはずです。
なお、本書で提供している Playbook やスクリプト、検証環境などは、ライセンス上の問題があるものを除いては、全てダウンロード可能です。VirtualBox と Vagrant を導入すれば、本書と同等の検証環境を簡単に構築できます。ぜひ、手元で動かして確認しながら読み進めてください。
技書の森解説
『インフラの構成管理と自動化のための実践 Ansible』は、構成管理ツール Ansible を使ったインフラの自動化を、基本の文法から組織での運用と自動化の進め方まで一冊で解説する書籍です。著者は八木澤 健人、呉 理沙、小野 天平、長嶺 精彦、山中 裕史の 5 名で、版元は秀和システム、書店発売日は 2024 年 5 月 28 日です。版元は Ansible 9.0 対応と案内しており、Ansible を触ったことのない人から現場で活用している人までを読者に想定しています。サンプルの Playbook と検証環境はダウンロードでき、VirtualBox と Vagrant を導入すれば本書と同等の環境を手元に組めます。
手作業の構築が抱える問題と Ansible の方式
サーバーの設定を手順書に沿って手で流す運用では、台数が増えるほど、同じはずの機器の設定が少しずつ食い違っていきます。この食い違いは インフラストラクチャドリフト と呼ばれ、障害の切り分けや監査を難しくする原因になります。構成管理ツールは、あるべき状態をコードとして書き、何度実行しても同じ状態に収束させることでこの問題に対処します。この性質が 冪等性 で、2 回目の実行では変更が起きないことを確かめられる点が、使い捨てのシェルスクリプトとの大きな違いです。Ansible は管理対象に専用のエージェントを常駐させず、接続先へ YAML で書いた Playbook の処理を送り込む方式をとるため、既存のサーバーやネットワーク機器へ後から導入しやすいのが特徴です。
全 8 章の構成、Ansible の基本から Playbook の応用まで
Chapter 1 はスクリプトによる自動化の限界や自動化ツールの登場といったインフラ自動化の流れを整理し、Chapter 2 で Ansible の概要とインストール、検証環境の構築を扱います。Chapter 3「Ansible の基本」は、アドホックコマンドと Playbook の実行から始まり、インベントリーファイル、モジュール、ハンドラー、変数、ループ、Jinja テンプレート、Ansible Vault、ロール、コレクション、ダイナミックインベントリーまでを順に押さえます。Chapter 4「Playbook の開発: 基本編」では、Linux の標準設定の自動化、拠点間ネットワークへの新規拠点の追加、Podman を使ったコンテナ管理、Windows Update と Active Directory へのユーザー追加、AWS の EC2 インスタンスの作成という題材で、環境ごとの自動化を実装します。Chapter 5「Playbook の開発: 応用編」は Ansible Galaxy の活用、カスタムコレクションとカスタムモジュールの開発、Ansible Lint による文法チェック、Molecule によるロールの動作検証を、Chapter 6「コンテナ化された実行環境」は Ansible Navigator、Ansible Builder、Ansible Runner を取り上げます。
AWX と自動化の進め方を扱う後半の章
Chapter 7「組織での Ansible の活用 (AWX)」は、ユーザー権限の一元管理、作業の承認、実行ログの管理、外部の業務システムとの連携、Playbook のスケジュール実行という 5 つの課題を最初に掲げ、AWX のインストールから API を使った連携、バックアップとリストアまでを追います。Chapter 8「インフラ自動化の始め方」はツールの操作から離れ、ボトムアップとトップダウンの 2 つのアプローチ、自動化対象の選定と業務分析、MVP の考え方、CoE の立ち上げや社内コミュニティの形成を扱います。付録には仮想環境の自動化と、製品やサービスの価値創造の流れを可視化する Value Stream Mapping (VSM) を IT 自動化に応用した例が収められています。
前提知識と、この Ansible 本が合う読者
Linux のコマンド操作と SSH による接続、YAML の書式に触れたことがあると、Chapter 3 以降の演習を進めやすくなります。Windows と AWS の題材は対応する環境を自分で用意する必要があり、EC2 インスタンスの作成には AWS のアカウントが要ります。クラウドのリソースを宣言的に組み立てる方法を主に学びたい場合は、Terraform などを主題にした本を別に選ぶほうが目的に近づきます。ほかのインフラ本との組み合わせ方は インフラ / クラウド本の選び方 も参考になります。
Playbook は書けるようになったものの、権限や承認、ログの扱いが整わず自動化が個人の作業にとどまっている人や、社内で自動化を広める役を任された人にとって、AWX の運用と自動化の進め方まで同じ検証環境の延長で学べる本書は、手を動かしながら次の段階へ進むための一冊になります。
言及した記事 (5 件)
DevOpsのススメ
♡ 89アジャイル, CI, devops, 自動化, スクラム未来のAnsibleマスターに贈る、Ansible関連情報まとめ
♡ 70AnsiblePulumiでプログラマのための「Infrastructure as Code」を実践する
♡ 21AWS, TypeScript, Infrastructure_as_code, Pulumi金融系インフラSIerがAnsibleを勉強しようと考えた理由
♡ 11devops, Ansible【IaC超入門】30日でAWS CloudFormationとTerraformをマスターするロードマップ - 30日目: 30日間の学習を振り返り、次へのステップを考える
♡ 0AWS, 初心者, CloudFormation, 自動化, Terraform
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