ストーリーで学ぶ ネットワークの基本の表紙

ストーリーで学ぶ ネットワークの基本

ネットワーク
著者:
左門 至峰(サモン シホウ)
出版社:
インプレス
出版日:
2021年05月11日頃
ISBN:
9784295006053
在庫:
在庫あり
3.67(3 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
パソコン通信ネットワークLAN入門書実務知識ネットワーク機器コマンドラインITストーリーSE向けトラブルシューティングネットワーク操作

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書籍紹介

ネットワークの基本というと、大量の知識をひたすら暗記する単調な学習になりがちです。本書では、「情報システム部に配属となった主人公 (成子) が、ネットワークトラブルを解決しながら成長していく」というストーリーに沿って解説を展開しているので、「楽しく」学べます。また、入門書でありながら、ネットワーク機器の操作手順、豊富な写真やコマンド出力例などを掲載。机上の知識ではなく、きちんと実務とひもづけられる知識として身に付きます。ベテランの現役 SE である著者が、最新のトレンドに合った技術を紹介しています。

技書の森解説

『ストーリーで学ぶ ネットワークの基本』は、情報処理技術者試験の対策書を数多く手がける左門至峰氏が書いた物語仕立ての ネットワーク入門書 で、 2021 年 5 月にインプレスから刊行されました。情報システム部に配属された主人公の成子が、次々と起きるネットワークトラブルを解決しながら成長していくストーリーに沿って解説が進む構成で、用語と階層図の暗記に陥りがちなネットワーク学習を「なぜそうなるのか」の理解から組み立て直せる一冊です。

物語仕立ての構成が効く理由

ネットワークの入門学習が挫折しやすいのには構造的な理由があります。 OSI 参照モデルや TCP/IP の階層構造は抽象度が高く、実際の通信やトラブルの現場を知らないまま読むと、各層の役割が単なる分類表にしか見えません。 IP アドレスやルーティング、 DNS といった仕組みも、「どんな問題を解決するために存在するのか」という文脈を欠いたままでは丸暗記になります。障害対応はこの文脈を与えてくれる格好の教材です。「つながらない」という症状から、どの層のどの仕組みを疑うべきかを順に切り分けていく過程は、ネットワークの成り立ちを逆側からたどり直す行為そのものだからです。トラブル解決を物語の軸に据えた本書の構成は、この学習上の性質と噛み合っています。

実務とひもづける工夫と時点の注意

版元の紹介によれば、本書は入門書でありながらネットワーク機器の操作手順や豊富な写真、コマンドの出力例を掲載しており、読んだ知識を机上に留めず実務とひもづけることを重視しています。題材は 2021 年の刊行時点の技術動向に沿って選ばれているため、その後に広まった技術やサービスは反映されていませんが、本書が扱うのはネットワークの土台となる考え方であり、この部分の賞味期限は長いと言えます。

試験対策書で知られる著者の背景

著者の左門至峰氏は現役の SE であり、ネットワークスペシャリスト試験や情報処理安全確保支援士試験の過去問解説シリーズを毎年のように出し続けている、試験対策書の分野でよく知られた書き手です。難関試験の受験者がどこでつまずくかを長年見てきた著者が、その手前にいる初学者へ向けて敷居を下げて書いたという位置づけで捉えると、本書の性格が分かりやすいはずです。

向いている読者と類書との使い分け

本書が合うのは、これから CCNA やネットワークスペシャリストといった 資格の学習 に入る前に全体像をつかんでおきたい人、インフラに苦手意識のあるアプリケーション寄りの開発者、そして配属されたばかりでネットワークの「なぜ」を誰にも聞けずにいる新人です。読み終えると、教科書型の書籍や試験対策書を読み進めるための土台と、障害時にどこから疑うかという思考の型が手に入ります。一方で、プロトコルの仕様を網羅的に引ける教科書やリファレンスを求める人には向きません。その用途なら『マスタリング TCP/IP 入門編』のような体系型の定番書が適しています。逆に言えば、そうした教科書で 一度挫折した経験 がある人にこそ、物語という補助線から入り直す価値がある一冊です。

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