知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 第 3 版 アジャイル・AI 時代の必携教科書
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- 著者:
- 高橋 寿一(タカハシ ジュイチ)
- 価格:
- ¥2,750
- 出版社:
- 翔泳社
- 出版日:
- 2023年11月16日頃
- ISBN:
- 9784798182438
- 在庫:
- 1
- 判型:
- 単行本
なぜ注目されているか
書籍紹介
本書は、ソフトウェアテスト初心者の IT エンジニアに向けて、テストの基本知識を解説した入門書です。現場で実施されるテスト手法の基礎やポイント、心得など、IT エンジニアにとって必要不可欠な情報を、テスト界の第一人者である著者がわかりやすく解説しています。10 年ぶりのリニューアルでは、定番入門書としてのわかりやすさ・読みやすさはそのままに、内容の充実度をさらにパワーアップ。開発現場や時代の変化に合わせて、用語や記述を全面的に見直すとともに、「AI をとりまくテスト」や「カオスエンジニアリング」など、新たなニーズに応えるトピックも追加収録しています。開発現場に入りたての初級エンジニアはもちろん、新人を育成するメンターや先輩の立場にいる方にもおすすめの一冊です。
技書の森解説
テストを仕事として始めたばかりの人が最初に手に取る一冊として、長く読まれてきた入門書の第 3 版です。『知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 第 3 版 アジャイル・AI 時代の必携教科書』 (高橋 寿一 著、翔泳社、2023 年 11 月刊) は、ソフトウェアテスト初心者の IT エンジニアに向けて、現場で実施されるテスト手法の基礎やポイント、心得を解説しています。版元はこの版を 10 年ぶりのリニューアルと案内しており、開発現場や時代の変化に合わせて用語や記述を全面的に見直したうえで、AI を活用したテストやカオスエンジニアリングといった新しいトピックを追加したとしています。著者は情報工学博士で、フロリダ工科大学大学院で Cem Kaner 博士と James Whittaker 博士からソフトウェアテストの指導を受け、米 Microsoft 社と独 SAP 社でテスト業務に従事した経歴を持ちます。
全 10 章の構成、テスト技法から品質メトリックスまで
第 1 章のテスト担当者の心得と「完全無欠なテストは可能か」という問いから始まり、第 2 章でホワイトボックステスト (制御パステスト法、ステートメントカバレッジ、ブランチカバレッジ、カバレッジ基準)、第 3 章でブラックボックステスト (境界値分析法、ディシジョンテーブル、状態遷移のテスト) という 2 つの基本技法を押さえます。第 4 章は探索的テスト、第 5 章は要求仕様のテストで、ユーザーストーリーと要求の関係にも触れます。第 6 章は非機能要求のテストとしてパフォーマンステスト、セキュリティテスト、信頼度成長曲線を扱い、第 7 章はテスト自動化がなぜ失敗するのかという問いから自動化の設計戦略へ進みます。第 8 章はテストプラン (IEEE 829 のテンプレート) とテストケースの書き方、第 9 章はバグやソースコード、複雑度のメトリックスとその誤った使い方、アジャイルメトリックスを取り上げ、第 10 章で AI をとりまくテストと複雑なシステムのテストという新しい技術に触れて締めくくります。技法だけでなく、計画と運用、品質の測り方までが 1 冊に収まっている点がこの本の特徴です。
テスト技法を体系で学ぶ意味
テストを独学で始めると、思いついた入力を順に試すだけになりがちです。しかし入力の組み合わせは現実的な規模のプログラムでもすぐに天文学的な数になり、すべてを試すことはできません。そこで必要になるのが、少ないテストケースでバグの出やすい場所を狙い撃ちする技法です。境界値分析は条件の切り替わる値の前後にバグが集まるという経験則を使い、ディシジョンテーブルは複数の条件の組み合わせを漏れなく整理し、状態遷移のテストは画面や機能の状態がどう移り変わるかに着目します。一方、ホワイトボックス側の コードカバレッジ は、テストがコードのどこまでを実行したかを測る指標ですが、本書の第 2 章が「カバレッジテストで検出できないバグ」という節を置いているとおり、網羅率を上げることとバグを見つけることは同じではありません。こうした技法ごとの得意と不得意を知っていると、限られた工数の中で「どこまでテストすれば十分か」を自分の言葉で説明できるようになります。第 10 章が扱う複雑なシステムの領域は、障害を意図的に起こして耐性を確かめる カオスエンジニアリング のような考え方にもつながっていきます。
新人とその指導役に向く理由、合わない読者
版元は対象を、開発現場に入りたての初級エンジニアと、新人を育成するメンターや先輩の立場の人と案内しています。版元が初心者の IT エンジニア向けの入門書と位置づけているとおり、テスト工程の経験がない段階から読み始められる構成です。反対に、テスト自動化のツールやフレームワークの具体的な使い方、単体テストのコードの書き方を手順として学びたい人には、本書の範囲は合いません。開発者の立場から単体テストやリファクタリングを掘り下げたいなら、同じ著者の『ソフトウェア品質を高める開発者テスト 改訂版』 (翔泳社) のほうが目的に近く、分野全体の地図は テスト本ガイド で確かめられます。
テストを担当することになったものの何から手を付けてよいか分からない人、あるいは新人にテストの考え方を体系立てて教える材料を探している人にとって、技法から計画、品質の測り方までを 10 章で一通り見渡せる本書は、最初の一冊として選ぶ価値があります。ここで身に付けた語彙と考え方は、その先の専門書や資格の学習に進むときの土台になります。
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