法のデザイン
ホウ ノ デザイン
- 著者:
- 水野祐(ミズノ, タスク)
- 出版社:
- フィルムアート社
- 出版日:
- 2017年02月
- 一覧:
- 2017 年に出た技術書
- ISBN:
- 9784845916054
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
音楽、出版、アート、写真、ゲーム、ファッション、二次創作から、不動産、金融、家族、政治まで。アフターインターネット時代の文化を駆動する新しい法の設計。クリエイターの“自由”を守り、表現を加速させる気鋭の弁護士の初の著書。
技書の森解説
『法のデザイン』 (水野祐 著、フィルムアート社、2017 年 2 月刊) は、法律や契約などの法を、自由を規制するものとしてだけでなく、創造性やイノベーションを加速させるために設計できるものとして捉え直す社会設計論です。副題は「創造性とイノベーションは法によって加速する」です。版元の紹介文は、国家が一方的に定めるルールに従うのではなく自発的にルールメイキングしていくための考え方として、「法」×「デザイン思考」=「リーガルデザイン」を本書が提唱すると説明し、本書を「法律を媒介とした社会設計論であり文化論」と位置づけています。
総論の第一部と、13 分野を扱う第二部の構成
本書は「イントロ 21 世紀の法律家から見える風景」で始まり、2 つの部とアウトロで構成されています。第一部「リーガルデザイン総論」は、情報化社会に取り残される法を扱う「はじめに」から、アーキテクチャ、コモンズ、リーガルデザインの各節を経て、「法という社会の OS を更新するために」と題した第一部のおわりに至ります。第二部「リーガルデザイン各論」は、音楽、二次創作、出版、アート、写真、ゲーム、ファッション、アーカイヴ、ハードウェア、不動産 (建物、土地、都市)、金融、家族、政治の 13 分野を順に取り上げ、「「なめらかな社会」における法の役割とは」と題したおわりで閉じます。最後は「アウトロ 複雑な社会を複雑なまま受容するために」です。国立国会図書館の書誌では、件名は「法社会学」です。
アーキテクチャとコモンズ、法の外側にある規制と共有
人の行動を方向づけるものは法律だけではありません。法学者ローレンス・レッシグは著書『CODE』で、行動を制約するものとして法、社会規範、市場、アーキテクチャの 4 つを挙げ、ネットワーク上ではプログラムの設計そのものが何をできて何をできないかを決めると論じました。共有の領域を指すコモンズについても、レッシグらが立ち上げたクリエイティブ・コモンズは、著作権を保持したまま、表示や非営利などの条件を付けて作品の再利用を前もって許すライセンスを提供しています。ソースコードの利用、改変、再配布を許す OSS のライセンスと同じく、契約の書き方によって共有の範囲を作り手の側が決めるという仕組みです。
弁護士の著者と、版元が示す著者の活動
版元の書籍ページの著者紹介 (2026 年 10 月時点) によれば、水野祐は弁護士 (シティライツ法律事務所) で、Arts and Law 代表理事、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン (特定非営利活動法人コモンスフィア) 理事、慶應義塾大学 SFC 研究所上席所員 (リーガルデザイン・ラボ) を務め、IT / クリエイティブ / まちづくり分野の法務に従事しています。
本書は、リーガルデザインの総論と、音楽から政治までの 13 分野の各論を、イントロとアウトロを含む 2 部構成に収めています。
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