C 実践プログラミング (第 3 版)

シー ジッセン プログラミング

C 実践プログラミング (第 3 版) の表紙
プログラミング
著者:
スティーヴ・オーライン / 谷口功(オーライン, スティーヴ / タニグチ, イサオ)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
1998年06月
ISBN:
9784900900646
在庫:
在庫あり
4.22(9 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
C プログラミングプログラミング言語ソフトウェア開発コード設計デバッグプログラム保守バージョン管理実用プログラミングプログラミング初学者向けソフトウェアエンジニアリング

なぜ注目されているか

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言及数
649位

書籍紹介

現在、Java や C++など新しいプログラミング言語が脚光を浴びていますが、実際に仕事でよく使われている言語をあげると FORTRAN や COBOL、そして C という名前が出てきます。特に C は非常に柔軟で適用範囲の広い言語なので、あらゆる分野で使われています。しかし、C は柔軟に作られているがため、不慣れな C プログラマが組んだプログラムはプログラマが予期しなかったことまで実行してしまうこともあるのです。そうした初学者が罠に陥らないように本書ではシンプルで実用的なルールを重んじながら、C の言語仕様だけでなく (プログラムの発想、設計、記述、手法、デバッグ、リリース、ドキュメント作成、保守、バージョンアップなど) C プログラミングの全過程について解説します。

技書の森解説

C 言語 を文法の知識としてではなく、仕事で通用するプログラムを書く技術として身につけるための教科書が『C 実践プログラミング 第 3 版』です。著者は Steve Oualline、監訳は望月 康司、訳は谷口 功で、オライリー・ジャパンから 1998 年 6 月に刊行されました。原書は Practical C Programming, 3rd Edition です。版元の紹介文は、C は柔軟で適用範囲が広い反面、不慣れなプログラマが組むと予期しない動作を招くことがあると述べ、本書はそうした罠に陥らないよう、シンプルで実用的なルールを重んじながら、言語仕様だけでなく設計、記述、デバッグ、リリース、ドキュメント作成、保守までのプログラミングの全過程を解説すると案内しています。

4 部 23 章の構成、基礎編から高度なポインターとモジュール化まで

目次は 4 部に分かれています。I 部「基礎編」は 1 章「C とは何か」から 7 章「プログラミング手順」までで、2 章でコマンド行のコンパイラーと統合開発環境それぞれでのプログラムの作り方を扱い、3 章をまるごと「スタイル」に充てて、コメント、インデント、わかりやすさ、簡潔さを論じます。II 部「単純なプログラミング」は 8 章から 16 章で、変数スコープと関数、C プリプロセッサー、ビット演算、構造体や共用体を含む高度な型、単純なポインター、ファイル入出力、デバッグと最適化、浮動小数点を順に取り上げます。III 部「高度なプログラミング概念」は 17 章から 23 章で、関数 free や リンクリスト、二重リンクリストを扱う高度なポインターの章、Makefile を含むモジュールプログラミング、古いコンパイラー、移植性の問題、あまり使用しない C の機能、まとめのプログラム、プログラミングに関する格言と続きます。巻末には ASCII コード表や演算子の優先順位など付録 4 本と用語解説が付きます。多くの章の節にプログラミング実習が置かれ、設問の解答を備えた章もあるため、手を動かしながら読み進める作りです。

C の柔軟さが生む落とし穴と、スタイルを先に教える理由

C は、メモリを直接指し示すポインター、手作業で確保と解放を行う動的メモリ、文字列を置き換えるだけのプリプロセッサーといった、強力で制約の少ない仕組みを備えています。その代わり、配列の範囲外への書き込みや解放済みの領域への参照、マクロの展開順による思わぬ計算結果といった誤りを、コンパイラーが止めてくれない場面が多くあります。こうした誤りは書いた直後には表に出ず、別の箇所の不具合として現れるため、原因の特定に時間がかかります。本書がスタイルの章を基礎編の早い位置に置き、デバッグと最適化に独立した章を割いているのは、この性質への対策として読めます。読みやすく一貫した書き方は、他人や数か月後の自分がコードの意図を誤解する余地を減らし、誤りを早い段階で見つけやすくするからです。文法を覚える前に書き方の規律を身につけるという順序が、C を安全に扱うための実践的な処方になっています。

1998 年刊という時代の前提を踏まえた読み方

本書は 1998 年の刊行で、C の規格が 1999 年に改訂される前の内容です。そのため、行コメントや可変長配列、bool 型といった C99 以降に規格へ入った機能は扱われていないと考えるのが自然です。目次には Borland C++ や Microsoft Visual C++ 向けの手順と Makefile、古いコンパイラーに向けた章も見え、当時の開発環境を前提にしていることが分かります。2026 年 10 月時点で gcc や clang を使う読者は、コンパイラーの操作手順を手元の環境に置き換えながら読むことになります。一方で、ポインターと構造体の扱い、モジュール分割、移植性への配慮、デバッグの進め方といった中心の部分は、規格の改訂を経ても考え方が大きく変わらない領域です。C の規格ごとの差分を正確に知りたい人や、組み込み開発に特化した手法を求める人は別の本を併用する必要があります。低レイヤー分野の本の選び方全体は OS / 低レイヤー本ガイド で整理できます。

文法の解説書を一冊読んだものの、自分の書く C のコードが読みにくく、不具合の原因を追うのに苦労している人にとって、本書はスタイル、デバッグ、モジュール化、移植性という実務の観点を 1 冊でまとめて補える教科書です。古い環境の記述を読み替える手間を受け入れられるなら、C を長く書き続けるための基礎の考え方を、実習を通じて体系的に身につけられます。

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