新版 IT コンサルティングの基本(シンパン アイティーコンサルティングノキホン)
エンジニアのキャリア・思考- 著者:
- 克元 亮(カツモト リョウ)
- 出版社:
- 日本実業出版社
- 出版日:
- 2021年05月20日頃
- ISBN:
- 9784534058522
- 在庫:
- 在庫あり
なぜ注目されているか
書籍紹介
IT 分野に強いコンサルタントを目指す人、 SE から IT コンサルタントへ転身したい人、経営課題を IT で解決したい人におススメ。変化が激しい IT 分野で必要なコンサルティングのすべてを 8 名のスペシャリストが最新情報をもとに解説!ロングセラーを全面改訂!
技書の森解説
IT コンサルタントという職種に興味はあるものの、 SE との違いや仕事の中身が具体的に見えない。そんな人に職種の全体像を示す入門書が『新版 IT コンサルティングの基本』 (克元亮編著、日本実業出版社、 2021 年 5 月刊) です。「この 1 冊ですべてわかる」シリーズの一冊で、 2009 年 4 月刊の旧版をロングセラーとして育てたうえで全面改訂した新版にあたります。版元の紹介によれば、想定読者は IT 分野に強いコンサルタントを目指す人、 SE から IT コンサルタントへ転身したい人、そして経営課題を IT で解決したい人。変化の激しい IT 分野のコンサルティングを 8 名のスペシャリストが分担して解説する編著形式です。
SE と IT コンサルタントは何が違うのか
両者の違いは、平たく言えば「決まったものを正しく作る」のか「何を作るべきかを決める」のかにあります。システム開発の現場では 要件定義 が上流工程の起点になりますが、 IT コンサルタントの主戦場はさらにその手前、経営課題を分析して IT 戦略や構想を描き、そもそも何に投資すべきかという意思決定を支援する領域です。成果物はシステムそのものではなく、提案と合意形成。だから技術力に加えて、経営の言葉で語る力、仮説を立てて検証する思考法、 プロジェクトマネジメント と連携して実行まで見届ける視点が求められます。この職種特有のスキルの束を一望できる本は多くなく、入門段階の見取り図としての価値がここにあります。
2009 年の旧版から 12 年ぶりの全面改訂
旧版が出た 2009 年から新版の 2021 年までの間に、クラウドの普及やスマートフォンの浸透で企業と IT の関係は様変わりしました。新版はこの変化を踏まえ、 AI や IoT といった領域の情報を盛り込んで内容を改めた、と版元は説明しています。 IT コンサルティングという仕事は手法の流行り廃りが激しい分野でもあるため、 2021 年時点の技術環境を前提に書き直された版であることは、旧版を古書で手に取るよりも新版を選ぶ実質的な理由になります。
編著形式ならではの広さと読み方
単著の方法論書と違い、本書は 8 名の執筆陣が各分野を分担する編著です。一人の経験談に依存せず職種の標準的な姿を幅広く押さえられる半面、特定のフレームワークを深く掘り下げる本ではありません。読み方としては、通読して仕事の輪郭を掴む使い方が本筋で、深い方法論やドキュメント技法は次の専門書へ進むための出発点と割り切るのが適切です。前提知識も重くはなく、システム開発の流れが大まかにイメージできれば読み進められる難易度に収まっています。
転身を考え始めた SE にこそ元が取れる一冊
コンサルティングファームへの転職を検討している SE 、社内で IT 企画や DX 推進の役割を持たされた人、就職活動で IT コンサルタント職を志望する学生。いずれも「この仕事は実際に何をするのか」を短時間で立体的に掴む目的なら、本書への投資は回収しやすいはずです。技術の深掘りだけを求める人や、既にファームで働いていて個別方法論の詳解が欲しい人には物足りませんが、職種理解はキャリア選択の失敗コストを大きく下げてくれます。読書がキャリアに効く経路を整理した 技術書とキャリアの関係 と合わせて、転身の初手の一冊として検討する価値があります。
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