LangChain による AI エージェント開発講座

ラングチェーンニヨルエーアイエージェントカイハツコウザ

LangChain による AI エージェント開発講座の表紙
AI / 機械学習
著者:
神田 良輝(カンダ ヨシキ)
出版社:
翔泳社
出版日:
2026年01月27日頃
ISBN:
9784798193045
シリーズ:
AI & TECHNOLOGY
在庫:
在庫あり
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言及数
650位

書籍紹介

コードを動かしながら AI エージェント開発の基本をしっかり学べる。LLM と LangChain を組み合わせてマルチエージェント開発を体験! 環境構築、ライブラリの活用法、AI エージェントの開発、LLM との連携。Google Colaboratory 対応。

技書の森解説

LLM に質問して答えを受け取るだけの使い方から一歩進み、検索や外部ツールを自分で選んで使いながら作業を進める仕組みを作りたい。『LangChain による AI エージェント開発講座』 (神田良輝 著、翔泳社、2026 年 1 月刊) は、そうした AI エージェント の基本と、LangChain を使った構築方法を、コードを動かしながら学ぶ書籍です。翔泳社の AI & TECHNOLOGY シリーズの 1 冊で、版元は対象読者を AI エージェントの開発に興味があるエンジニアと案内しています。開発環境は無料で使える Google Colaboratory を前提にしており、手元に環境を組まなくても演習を始められます。

全 8 章の構成、エージェントの定義から LangGraph まで

Chapter1 は AI エージェントの定義、進化、ソフトウェア開発との関係、導入の段階的なロードマップ、アーキテクチャの概要を扱う導入です。Chapter2 では LangChain の概要と解決する課題、環境準備を経て、Models、Prompts、Chains、Memory、Retriever と Vectorstore、Tools、Agents という主要コンポーネントを順に取り上げ、エージェントタイプや利点と課題まで整理します。Chapter3 の開発演習では、Claude Code のセットアップから始めて、タイピングゲームや Gemini API を呼び出すチャットボットを Claude Code に作らせ、それを LangChain のツールとエージェントを使う形に拡張し、ドキュメント処理と QA システムへ進みます。Chapter4 と Chapter5 は設計の基本原則、評価と継続的改善、責任ある AI の実践、自己改善型やマルチモーダルのエージェントといった設計論、Chapter6 は医療、金融、小売、製造業などの産業応用です。Chapter7 は LangGraph のコアコンセプトに加え、長期記憶を担う LangMem と、監視、デバッグ、評価を担う LangSmith を紹介し、Chapter8 はカスタマーサポートや研究アシスタントなど 5 問の総合演習で締めくくられます。

RAG の流れを分解して実装する Chapter3 の読みどころ

本書の技術的な中心の一つは、Chapter3 のドキュメント処理の節です。目次では、ドキュメントの読み込み、テキスト分割、エンベディングへの変換、ベクトルストアの構築、類似性検索による取得を一つずつ扱い、そのうえで RAG (Retrieval-Augmented Generation) の実装と社内ナレッジベースの例へつなげています。RAG は、LLM が学習していない社内文書などを検索で取り出し、その内容を根拠として回答を生成させる構成です。精度を左右するのはモデルの性能だけではなく、文書をどの長さで区切るか、どの埋め込みで数値化するか、何件を取り出して渡すかといった前処理の設計で、ここを工程ごとに分けて学べる点は実務に直結します。続く節では、LangChain を使って MCP のようにファイルへアクセスできる簡単なエージェントを作り、MCP の制約と代替のアプローチも検討しています。エージェントが外部の道具を呼ぶ仕組みを、標準の規格と自前の実装の両方から見比べられる構成です。

版の更新が速いライブラリと、向いている読者

LangChain は版の更新が速く、推奨される書き方やパッケージの分け方が版ごとに変わってきたライブラリです。本書は 2026 年 1 月の刊行で、サンプルはその時点の環境を前提にしているため、自分で読み替える際は手元のライブラリの版と公式ドキュメントを合わせて確認する必要があります。また、Chapter4 から Chapter6 は設計原則、組織体制、産業応用といった考え方の解説が中心なので、コードだけを短く追いたい人には読み飛ばす章が出てきます。逆に、LLM を組み込んだ機能の企画から設計、評価までを一通り見渡したいエンジニアや、ツール呼び出しと検索を組み合わせたエージェントを Google Colaboratory の上で実際に動かしてみたい人には、演習と設計論が同じ一冊にまとまった本書は投資に見合う入口になります。著者は自然言語処理と機械学習の研究開発に携わり、テキストマイニング企業で LLM を活用したプロダクト開発を率いた経歴を持つと紹介されています。最後の 5 問の総合演習まで手を動かせば、自分の業務の課題にエージェントを当てはめるための具体的な足場づくりに役立ちます。

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