Windows PowerShell 実践システム管理ガイド 第 3 版

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自動化・効率化に役立つ PowerShell 活用法

Windows PowerShell 実践システム管理ガイド 第 3 版の表紙
OS
著者:
横田 秀之 / 河野 憲義(ヨコタヒデユキ / コウノノリヨシ)
出版社:
日経 BP
出版日:
2017年10月22日頃
ISBN:
9784822253615
在庫:
在庫あり
0
中級者向け
WindowsOSShellPowerShellAzureWindows ServerSystem AdministrationScriptingIT OperationsCloud Computing

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598位

書籍紹介

本書は『Windows PowerShell 実践システム管理ガイド』 (初版 2009 年、第 2 版 2014 年) の第 3 版です。Windows 環境のシステム管理者向けに、Windows PowerShell を使いこなすための基礎知識と、管理作業ごとの実践的な使い方を解説します。第 3 版では Windows Server 2016/Windows 10/PowerShell V5 に対応し、Azure PowerShell の章を新たに追加しました。

●「はじめに」より
本書は Windows 環境のシステム管理者向けに、PowerShell の基本的な操作からスクリプトファイルの作成、および実践的な活用方法まで、豊富な例を用いて解説しています。第 3 版では PowerShell 5.0 に対応し、新たに Azure PowerShell の章を追加しました。PowerShell の使用経験がない読者でも、「第 1 部 Windows PowerShell の基本」から読むことで、PowerShell を使用したシステムの操作や管理を行えるようになります。また、PowerShell の使用経験がある読者は、「第 2 部 Windows システムの管理」および「第 3 部 サーバーの役割と機能の操作」で解説する管理作業ごとの PowerShell の使用方法を利用して、既存の管理手順の見直しや効率化を図ることができます。

なお、PowerShell 5.0 は PowerShell 2.0 に比べ、コマンドレットが各段に充実しています。そのため初版をお持ちの読者でも、第 3 版である本書を活用することにより、現状や今後の管理労力の大幅な削減ができます。

技書の森解説

Windows サーバーの管理を GUI のクリック操作からコマンドライン中心へ移したい管理者のための実務書が『Windows PowerShell 実践システム管理ガイド 第 3 版』 (横田秀之 / 河野憲義 著、日経 BP 発行、日経 BP マーケティング発売、2017 年 10 月刊、TechNet IT プロシリーズ) です。副題は「自動化・効率化に役立つ PowerShell 活用法」。版元の紹介文によれば、初版 2009 年、第 2 版 2014 年を経た第 3 版で、Windows Server 2016 / Windows 10 / PowerShell V5 に対応し、Azure PowerShell の章を新たに追加しています。書店掲載の書誌 (出版社提供) は本書を「PowerShell を徹底的に使いこなすための管理タスク別リファレンス」と説明しており、管理作業ごとに章を分けた目次がその性格を表しています。

全 11 章 / 3 部構成、基本文法から Hyper-V と Azure の管理へ

構成は 3 部 / 全 11 章です。第 1 部「Windows PowerShell の基本」 (第 1 章から第 3 章) は、PowerShell コンソールと Windows PowerShell ISE、コマンドレット、プロファイル、スクリプト実行ポリシーから入り、第 2 章で基本文法 (オブジェクトの処理、変数、条件分岐、制御構文、関数) を固め、同じ章の末尾で「望ましい状態の構成 (DSC)」を扱います。第 3 章はリモート機能で、リモートコマンドの実行、リモートセッションの確立、リモートバックグラウンドジョブ、WinRM を使用しないリモート操作までを収めます。第 2 部「Windows システムの管理」 (第 4 章から第 6 章) は PS ドライブとレジストリ、システムサービスの操作、TCP/IP ネットワークの構成 (DNS サーバーアドレス、DHCP クライアント、Windows ファイアウォール)、イベントログの取得と記録が題材です。第 3 部「サーバーの役割と機能の操作」 (第 7 章から第 11 章) は目次の項目数で見ても最も分量の多い部で、役割と機能の管理、ディスクとファイルの管理 (共有フォルダーを含む)、ディレクトリサービスの管理 (Active Directory ドメインサービスの展開と構成、ドメインユーザーアカウントの操作)、Hyper-V の管理 (仮想ディスク、仮想マシンの構築と操作、チェックポイント、ライブマイグレーション、ネステッド Hyper-V)、そして第 11 章の Azure PowerShell のインストールと仮想マシンの操作へ進みます。

オブジェクトを流すパイプラインが、Windows 管理を手順書から解放する理由

GUI で行う管理作業は、手順書に画面キャプチャを貼って共有しても、実行のたびに人の目と手を通るため、台数が増えると時間もミスも比例して増えます。コマンドライン操作 に移す価値はここにあり、同じ作業を数十台に対して同じ品質で繰り返せることが本質です。PowerShell が他のシェルと違うのは、コマンドレット間でテキストではなくオブジェクトを受け渡す点で、本書も第 2 章の「オブジェクトの処理」で、コマンドレット間でのオブジェクトの引き渡しと、条件に合うオブジェクトの取り出しを最初に押さえます。たとえばサービス一覧から停止中のものだけを取り出して起動する、イベントログから条件に合うエントリだけを抜き出すといった作業は、「オブジェクトを絞り込んで次のコマンドレットに渡す」発想が身についているかどうかで書きやすさが変わります。もう一つの柱がリモート機能で、管理者の端末から複数のサーバーへ同じコマンドを送る仕組みを第 3 章で先に学ぶため、第 2 部と第 3 部の管理作業を「目の前の 1 台」ではなく「管理対象の全台」へ広げて読めます。DSC (望ましい状態の構成) は、手順ではなく到達すべき状態を記述して構成を揃える考え方で、第 2 章では DSC によるローカルグループの作成を例に導入されます。シェルスクリプト を書いた経験がある人なら、変数 / 条件分岐 / 制御構文 / 関数という第 2 章の並びは既知の骨組みで読み進められます。

第 3 版の更新点、PowerShell 5.0 対応と Azure の章

版元が公開している「はじめに」によれば、第 3 版は PowerShell 5.0 に対応し、新たに Azure PowerShell の章を追加しました。同じ「はじめに」は、PowerShell 5.0 は PowerShell 2.0 に比べてコマンドレットが充実しているため、初版を持っている読者にも第 3 版を活用する意味があると述べています。紹介文の対応環境は Windows Server 2016 / Windows 10 / PowerShell V5 で、国立国会図書館の書誌にも「Version 5 対応」の注記があります。第 11 章は Azure PowerShell のインストール、AzureRM モジュールのインポート、Azure へのサインイン、リソースグループの作成、ネットワークセキュリティグループ (NSG) と NIC を含む Azure VM の作成から接続と削除までを一連の手順として扱い、オンプレミスのサーバー管理で覚えた文法をそのまま Azure の仮想マシン操作へ持ち込めることを示す章です。逆に言えば、本書の内容は 2017 年時点の Windows Server 2016 と PowerShell 5.0、当時の Azure PowerShell (AzureRM モジュール) を前提としており、それ以降のバージョンでの変更点は本書には含まれません。この点は割り引いて読む必要がありますが、コマンドレットの文法、パイプライン、リモート機能、Active Directory や Hyper-V の管理といった土台の部分は、版を超えて通用しやすい知識です。

Windows 管理者向けの前提知識と、向かない読者

想定読者は版元の言葉どおり Windows 環境のシステム管理者です。「はじめに」は、PowerShell の使用経験がない読者は第 1 部から読むことで PowerShell を使用したシステムの操作や管理を行えるようになり、使用経験がある読者は第 2 部と第 3 部の管理作業ごとの使用方法から既存の管理手順の見直しや効率化を図れる、と 2 通りの読み方を示しています。前提として必要なのは PowerShell の知識ではなく、Active Directory、DNS、DHCP、Hyper-V といった Windows サーバーの役割そのものの理解で、これらを GUI で運用した経験がある人ほど、コマンドレットに置き換える効果を実感しやすい構成です。一方で、Windows 管理の経験がまったくなく用語から学びたい人には題材が重く、Linux や macOS のシェルを主戦場にしている人や、PowerShell を汎用のプログラミング言語として学びたい人には、Windows の役割管理に紙面の多くが割かれる本書は遠回りです。著者の横田秀之は版元プロフィール (刊行時点) によれば、1996 年よりマイクロソフト認定トレーナー (MCT) として IT 研修の講師、各種書籍の著者、訳者、監修者として活躍し、Yokota Lab, Inc. に所属、主な著書に『ひと目でわかる Active Directory』『ひと目でわかる Hyper-V』 (いずれも日経 BP 社) があります。共著者の河野憲義は 1987 年より IT 研修の講師に従事し、1995 年からは本書刊行時点までマイクロソフト認定トレーナー (MCT) で、共著書に『グループポリシー逆引きリファレンス厳選 98』 (日経 BP 社、2017 年) があります。

Active Directory のユーザー作成を毎月まとめて GUI で行っている、Hyper-V の仮想マシンを手作業で複製している、複数台のサーバーで同じ設定変更を順番に繰り返している。こうした作業を 1 つでも抱えている Windows 管理者なら、該当する章のコマンドレットを 1 つ置き換えるだけでも本書の元を取りやすいはずです。自動化 と効率化という副題は誇張ではなく、管理作業ごとに引ける構成がそれを支えています。2017 年時点の環境を前提にした本であることを承知のうえで、Windows 管理を手作業から脱したい人の最初の一冊として選ぶ価値があります。

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