Lean UX 第 3 版

リーンユーエックスダイサンパン

アジャイルなチームによるプロダクト開発

Lean UX 第 3 版の表紙
デザイン / グラフィックス
著者:
Jeff Gothelf / Josh Seiden / 坂田 一倫 / 児島 修 / Eric Ries(ジェフ ゴーセルフ / ジョシュ セイデン / サカタ カズミチ / コジマ オサム / エリック リース)
出版社:
オライリー・ジャパン
出版日:
2022年08月29日頃
ISBN:
9784873119984
在庫:
在庫あり
4.5(2 件 / 楽天ブックス)
中級者向け
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なぜ注目されているか

言及数
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書籍紹介

リーン・スタートアップの思想やコンセプトを UX デザインに応用する手法「Lean UX」について解説!
Lean UX のプロセス、MVP やプロトタイプを使った仮説の検証、さらにユーザーからのフィードバックを効率的に得る方法など Lean UX の全体を解説します。旧版から 5 年経ち、その間の UX の最新情報をアップデートしました。プラクティスを「実践と継続」するための方法や考え方を解説し、さらにプロダクト開発にまつわる課題解決を紹介します。

技書の森解説

作る前に決めた要件のなかには、確かめられていない思い込みが混じっていることがあります。『Lean UX 第 3 版』 (Jeff Gothelf、Josh Seiden 著、坂田 一倫 監訳、児島 修 訳、オライリー・ジャパン、2022 年 8 月 29 日発行) は、その思い込みを仮説として書き出し、小さな実験で確かめながらプロダクトを作っていく手法 Lean UX を、プロダクト開発に関わるチームに向けて解説した書籍です。原書は Lean UX, 3rd Edition で、副題は「アジャイルなチームによるプロダクト開発」、Eric Ries がシリーズエディターを務める THE LEAN SERIES の一冊です。版元の紹介文は、リーン・スタートアップやアジャイル開発の原則を UX デザインに適用するプロセスとして Lean UX を説明し、この改訂ではプロダクト全体を視覚化する「Lean UX キャンバス」を紹介していると案内しています。

全 4 部 19 章の構成、原則から組織での実践まで

本文は全 4 部 19 章です。第 I 部「Lean UX へのイントロダクションと基本原則」は第 1 章から第 3 章で、Lean UX の重要性と原則、成果を扱い、第 3 章では結果 (アウトプット)、成果 (アウトカム)、影響 (インパクト) の区別を取り上げます。第 II 部「プロセス」は第 4 章「Lean UX キャンバス」でキャンバスの使いどころと誰が取り組むべきかを整理したあと、第 5 章から第 12 章をボックス 1 から 8 に 1 章ずつ割り当て、ビジネスプロブレム、ビジネスの成果、ユーザー、ユーザーの成果とメリット、ソリューション、仮説、最初に学習すべき最重要事項、MVP と実験の順に進みます。第 12 章にはランディングページ・テストや機能フェイク、オズの魔法使いといった MVP の例と、ペーパープロトタイプ、低忠実度のオンスクリーンモックアップ、ノーコード MVP、ライブデータ・プロトタイプといったプロトタイプの形が並び、第 13 章「まとめ」では企業での実践例が紹介されます。第 III 部「コラボレーション」はコラボレーティブデザイン、フィードバックとユーザーリサーチ、アジャイル開発との融合の 3 章、第 IV 部「Lean UX を自分の組織で実践する」は組織に求められる変革、エージェンシーにおける Lean UX、「最後に」の 3 章です。

思い込みを仮説に変え、成果で測るという考え方

要件を固め、デザインを仕上げ、それを開発に渡すという順で成果物を引き継ぐ進め方では、要件に含まれていた思い込みが、作って公開するまで確かめられません。外れていたと分かった時点では、すでに多くの工数が使われています。Lean UX はこの順序を組み替え、思い込みを検証すべき仮説として明文化し、そこから学ぶための最小の実験として MVP を組み、結果を見て次に何を作るかを決めるという循環をチーム全体で回します。成功の物差しを機能を作り終えたかどうかではなく、ユーザーの行動がどう変わったかに置くのも同じ理由からで、作った量ではなく学べた量で前進を測るための工夫です。

短い期間を区切って計画と振り返りを繰り返す スクラム のような アジャイル の進め方でも、デザインとリサーチをどこに置くかは悩みどころです。開発がスプリント単位で進む一方で、デザインを 1 つ前のスプリントで別に仕上げる形を取ると、デザインと開発のあいだに時間差が生まれ、検証の結果が次の判断に間に合わなくなります。第 16 章は「完了」の再定義やスタッガードスプリント、デュアルトラックアジャイルを取り上げ、デザイナーも必ずプランニングに参加することを節題に掲げています。

チームで仮説検証を回したい人に向く理由と前提知識

版元の紹介文は、さまざまな職種がかかわるプロダクト開発でチーム内のギャップを埋め、変化を的確に捉える方法を説明すると案内しています。キャンバスのボックス 1 から 7 の章には注意すべきことの節が置かれ、エクササイズのファシリテーションの節を持つ章もあるため、ワークショップを進める側の目線でも読めます。スプリントやプランニングといったアジャイル開発の基本用語に触れたことがあると、第 III 部が読みやすくなります。一方で、主題はプロセスとチームの協働で、画面の見た目を整える技法やツールの操作は本書の主題ではありません。

プロダクトマネージャー、デザイナー、エンジニアが同じ机で何を作るかを決めたいのに、要件の確からしさを誰も検証しないまま開発が進んでしまう。そうした状況にいるチームに向けて、本書は仮説の書き出し方から MVP の組み方、スプリントへの組み込み方、組織の変え方までを 1 冊で通して解説しています。

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