基礎からのプログラミングリテラシー

キソ カラノ プログラミング リテラシー

コンピュータのしくみから技術書の選び方まで厳選キー

基礎からのプログラミングリテラシーの表紙
プログラミング
著者:
増井敏克(マスイ, トシカツ)
出版社:
技術評論社
出版日:
2019年05月
ISBN:
9784297105143
在庫:
在庫あり
4(9 件 / 楽天ブックス)
初級者向け
プログラミングプログラミング基礎プログラミング用語プログラミング学習コンピュータサイエンス初学者向けプログラミングリテラシープログラミング入門プログラミング用語集プログラミング用語解説

なぜ注目されているか

言及数
539位
総合1322位 ↑ 2 ランクアップ 言及 6 件・うち記事 5 件を掲載
01120222023202420252026

書籍紹介

技術書を読み切るための基礎づくり。改めて学び直せる用語集。開発をはじめる前にこの 1 冊。

技書の森解説

技術書を開いても最初の数ページで知らない用語に阻まれ、Web の講座やベストセラーの入門書でも挫折した。『基礎からのプログラミングリテラシー』 (増井敏克 著、技術評論社、2019 年 4 月刊) は、そうしたプログラミング独習者がつまずきやすい知識を厳選し、「サーバーとクライアント」、「コンパイラとインタプリタ」のように用語を比較しながら図解で学ぶ A5 判の入門書です。副題は「コンピュータのしくみから技術書の選び方まで厳選キーワードをくらべて学ぶ!」で、書店向けの紹介文では、技術書を読み切るための基礎づくり、改めて学び直せる用語集、開発をはじめる前のこの 1 冊と位置づけられています。

全 6 章の構成、コンピュータのしくみから技術書の選び方まで

構成は全 6 章です。第 1 章「コンピュータのしくみ」はハードウェアとソフトウェア、OS とアプリケーション、サーバーとクライアント、テキストとバイナリ、文字化けと文字コード、GUI と CUI、コマンドラインとシェル、環境変数とパスなどの対で、コンピュータを扱う土台を整えます。第 2 章「プログラムのしくみ」はコーディングとプログラミング、コンパイラとインタプリタ、データ構造とアルゴリズム、変数と定数、手続き型とオブジェクト指向、フレームワークとライブラリ、MVC と MVVM、API とシステムコールなどへ進みます。第 3 章「アプリケーションが動くしくみ」ではプロトコルと TCP/IP、IP アドレスと DHCP、ホスト名と DNS、HTML と HTTP、SSL と HTTPS、データベースと SQL、データセンターとクラウドなどを、第 4 章「開発スタイルと仕事像」ではウォーターフォールとアジャイル、テスト駆動開発とリファクタリング、プログラマとシステムエンジニア、SIer と Web エンジニアなどを扱います。第 5 章「開発ツールと業界標準」は IDE とテキストエディタ、git と Subversion、IETF と RFC、ISO と JIS など、第 6 章「技術書の種類と選び方」は入門書とその種類、技術書の中身とつくり方、技術書の売れ行きと選び方などで締めます。

用語を対で比べる学習法が、独習の挫折に効く理由

版元は、こうした知識が専門書やインターネットで検索上位にくる Web 記事では前提知識として省略されることが多い、と本書の背景を説明しています。前提として省略される語は、単独で定義を読んでも定着しにくく、対になる概念と並べたときに初めて輪郭がはっきりします。たとえば コンパイラ とインタプリタは、どちらも人が書いたコードを機械が実行できる形にする役割ですが、実行前に一括変換するか、実行しながら逐次解釈するかが違い、この差がビルド工程の有無、実行速度、エラーが見つかるタイミングの違いにつながります。同様に テスト駆動開発 と リファクタリング は、テストを先に書いて実装と設計を導く営みと、外部の振る舞いを変えずに内部構造を改善する営みという別のものですが、実務では一緒に語られることが多く、初学者が混同しやすい組み合わせです。ウォーターフォールと アジャイル のように開発の進め方を左右する対も含まれており、似ているが違う語のペアを 1 項目ずつ図解で切り分けていく形式が、本書の価値の中心です。

対象読者と前提知識、プログラミング初心者と新人エンジニアの使い方

版元が挙げる対象はプログラミング初心者と新人エンジニアの 2 つです。前提知識は求められません。版元の概要は、コンピュータやプログラミングの解説がわからない要因として、コンピュータのしくみ、プログラミングのしくみ、アプリケーションが動くしくみ、開発スタイルやエンジニアの仕事像、業界の標準やツール、プログラミング書籍の選び方という 6 点の知識不足を挙げており、第 1 章から第 6 章の章構成はこの 6 点に順に対応しています。著者の増井敏克氏は、版元プロフィール (刊行時点) によれば増井技術士事務所代表で技術士 (情報工学部門)、情報処理技術者試験にも多数合格し、ビジネス数学検定 1 級を持ち、著書に『プログラミング言語図鑑』 (ソシム刊)、『図解まるわかりセキュリティのしくみ』 (翔泳社刊) などがあります。

向かない人と、2019 年刊の用語入門書として選ぶ判断材料

向かないのは、すでに何らかの言語で開発経験があり用語の区別がついている人、そしてコードを書いて動かす手順そのものを本に求める人です。目次は用語の対比で構成されており、特定の言語の文法を章立てで学ぶ構成ではありません。開発経験者にとっては既知の内容が多くなります。刊行は 2019 年 4 月で、開発ツールや業界の標準に触れる第 4 章と第 5 章の記述は刊行時点のものですが、第 1 章から第 3 章のコンピュータ、プログラム、ネットワークのしくみは年数が経っても土台として通用する内容です。

プログラミングの独習を始めたばかりで、入門書や Web 講座の説明に出てくる用語の意味が曖昧なまま先へ進めなくなっている人、配属直後の新人エンジニアで、先輩の会話に出る SIer と Web エンジニア、git と Subversion のような語の区別を一度整理したい人には、読む時間に対して返ってくるものが大きい一冊です。読み終えたときには、次に手に取る技術書の前提知識が揃い、第 6 章の指針でその技術書自体を選ぶ目も持てるようになります。挫折の原因が用語の壁だった人にとって、本書は再出発の足場になります。

言及した記事 (5 件)

この本に興味がある方におすすめ

関連する本

増井敏克 の他の書籍

関連記事

関連用語

共有: